ペダルの行方

『マイ・ダディ』をひと足早く観たので、金井純一監督の過去作を拝見。これまた家族を描く。

スコアを付けるとなると凄く難しいのだが、ちょっと詰め込まれ過ぎた感じもあって何とも言えない。5年前に消えた息子の帰りを信じて待つ母と手伝う弟。お兄ちゃんは中学生になっているはずだったのに…。そんなある日、「お兄ちゃんを知っている」という中学生が現れて…。

言及すればオチまで言ってしまいそうになるがここはセーブした上で。ちょっと倫理観がなくて怖いな…と思った。でも、突然出てきた兄を受け止める弟の考えがラストシーンに出たとき、結構ハッとする。弟って色々見ているだけあって、そう思うのか…と腑に落ちた。ただ、それまでが急で複雑なため、なんとも形容しづらい。

家族構造を見つめ再建する金井純一監督の視点は、新作にも似たものを感じる。こうして漁ってみると発見も多くて面白い。