鑑定士と顔のない依頼人のレビュー・感想・評価
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いつかもう一度みたい
色んなレビューや解説を読んでみて、
もう一回見たいと思った。
絵画が盗まれた時はバージルと一緒に愕然としたし
伏線回収するにつれてしんどかった。
ビリーが黒幕の理由はちょっと薄い気がするけど。
でも現実離れした話ではなくて、リアルな感じが良かった。
世界のどこかにバージルがいる。
これが世に言うハニートラップなのかな…
壮年男性の悲哀を描いた物語
堅物でセレブの凄腕鑑定士が、広場恐怖症の女性からの依頼を受け、いつの間にか女性に翻弄されていくストーリー。 サスペンス色はありますが、本題は女性に翻弄される壮年男性の悲哀を描いた物語です。個人的にはあまり好きなジャンルではありません。しかし、「映画全般に登場する芸術の素晴らしさ」、「上流階級ならではの所作」、そして「傲慢でプライドの高い主人公が翻弄される説得力のある展開」は興味深く、面白く感じることが出来ました。 それでも、サスペンスの設定としては無理があり過ぎて、雑に感じたのも事実です。 サスペンスとして鑑賞した私としては、やや低い評点を付けさせて頂きました。
考えさせられる映画
タイトルがすごく面白そうだと思い、鑑賞。 まず、映画の中に出てくる美術品が素晴らしい!! どの絵も綺麗で骨董品もすごかった。 また、鑑定士のホテルのような家や女性の肖像画、クレアの年季の入った家や美術品などなど一つ一つが綺麗だったのですごく印象的でした。 簡単な内容は、有名な鑑定士がクレアという女性からの電話で自分の家にある資産家の親が集めていた美術品を鑑定してほしいという依頼を受け、クレアの家に行きます。しかし、クレアは一向に姿を表すことはなく出来るのは、電話での対話だけ。そんなクレアの姿を見たい鑑定士がクレアを外に連れ出そうと頑張ろうとするのですが… 私は初め、この鑑定士が外に出たくないクレアを外に出そうと頑張るような恋愛モノに発展するのかな?と思いきや、思っていた展開とは全然違ってすごくびっくりでした❗️ 内容は私には少し難しく思えたかな。 なので後でネタバレを読んで、あ〜!なるほどって思えました笑 でも、二回見るとさらにわかりやすくなるかなって思います! 人生や愛について考えさせられる映画であり、ラストが衝撃です!!
感情移入が出来ず
恋愛映画とかミステリーと知らずに見ました。
念のため観て面白いと思う人は多いと思います。
以下超ネタバレです。
面白かったが役者の演技がうますぎて感情移入が出来ず結果が予測できてしまう作品。
導入部分全然集中ができなかった。
というのも私にとって主人公がなかなか嫌な人(笑)極悪ならともかく自分勝手で早とちりで人をなじると言うよくいる嫌な人。
そう言う目で見てさらにミステリーと知りストーリーの中でのトリックが結構目につく。
クレアのわざとらしい出現や本当に世間から遮断されてる?と言う容貌や言動もだけどそもそも対人恐怖症があの自分勝手な老人に恋心抱く?
逆に老人は恋愛経験ない人特有の自分に都合よく解釈するから騙すのは簡単そうだけど。
でも彼も彼女を愛してたのかな。好奇心持った女性が絵画のように若くて美しかっただけの気がする。
結末を見ても疑問
仕掛け人のビリーはともかく些細なことで疑うロバートとはいつどうやって知り合った?
一流の鑑定人が盲目になる以前にあの部屋が作られたものかわからないものか。
など。どちらかと言うと主役が魅力的な詐欺集団で私服を肥やす詐欺鑑定士からまんまと全財産巻き上げると言う話の方がしっくりくる。
鑑定士がいい人じゃなくてよかった。
集めた絵画と引き換えに恋愛らしきものを経験した彼がどう変わるのかは気になるところではある。
全容が分かるのが本物のクレアからというのはちょっと不思議だけど良いクライマックスでした。
格調高いミステリー
機械仕掛けの人形の部品が出てくるからひょっとして結末はSF仕立てかと想ってもいたが浅はかだった。ミステリーなので内容に踏み込めないのが残念だが、出てくる美術品の数々、こんな格調高いミステリーは観たことが無い。主人公の視点でしか情報がないのであれこれ想像を楽しめる、変ってる映画だがプロットは凄いと言うほどでもなかったかな、映像、撮り方は巨匠らしさが滲みでている。淡々と進むので若い人には物足りないかもしれない。
周到な男が見せる心の隙間。そこにつけ入る女。
メンヘラ女と3次元女に免疫のないおじいさんが繰り広げる恋愛物語。
かと思いきや全然違う話だった。
とにかく美術品を盗むために持っていくためのフリが壮大、、、ではないか。恋愛なので身近な話ではあるんだけど、そこに一般的にはあまり理解できない広場恐怖症の女を主人公のバージルが好きになり、はじめは好奇心からだったのかもしれないが、どんどん彼女を理解して(まぁ錯覚だった訳だけど)深みにハマっていく様がとても面白い。
それはただただ、落ちていくことになっていたのだが。。。
まずラストに持っていくためのフリとなる恋愛が飽きさせない。メンヘラ女の、いやこんなことを言うと怒られそうだけど、Yesと言ったかと思うとNo、Noと言ったかと思うとYesなやり取りに免疫のない男は翻弄され、虜になっていく様、過程が見ていて飽きない。
そこからの盗み。
メンヘラ女クレア、機械屋ロバート、美術品収集共犯者ビリー、と、全ての役者がひっぱる物語にすっぽりと収まってしまう主人公バージル。
潔癖で偏屈、人の心をどこかに忘れたんじゃないかと思うようなバージルが一人の女を愛することで人の心を取り戻したかのように思えた矢先の出来事に、可哀想と言うよりも先に爽快感さえ感じてしまった。
スカッと騙されたあとも、まだ女の言葉を信じて店で待つラストなんかは哀愁を通り越して、悲壮感、いや虚しさ、そんなものを感じずにはいられない。
ま、そこが面白いところでもあるのだが。
そもそも、このバージル、そんなに「良い人」ではないので、そんな姿を見させられても楽しんで見られるのかもしれない。
ベニスに死す ~ミステリー風
名作といわれる「ベニスに死す」のオマージュ??!!・・・ ジェフリーラッシュさすが。 ドナルド・サザーランドが出て、ただで終わるはずない w アンハッピーエンドな映画にしても、ラストにヴァージル転落の回想をこれでもか!というくらい長々見せられて、鑑賞後「胸クソ悪っっ!!!」という品のない言葉が、初めて自分から湧き出てきた。
ハッピーエンド?2回目の鑑賞は気が散る…
映画館で観て以来、久々の鑑賞。確かに結末を知ってから見直せば色々な場面が腑に落ちる伏線で張り巡らされている事がわかる。
が、その伏線を見落とさまいと気を張ってしまい物語に没入は出来なかった。
ストーリーとしては賛否あると思うが個人的には好み。監督はこの映画をハッピーエンドな映画だとしているが、けして手放しで喜べる結末ではなく少しほろ苦いのがニューシネマパラダイスと通じる。
みんなヒドスギル
ジェフリーラッシュが好きで観ました。 事前に全く情報を得ずに観て、予想を完全に裏切られました。 オレたちの?ジェフリーがズタボロでした。 オールドマン(ジェフリー)は登場から颯爽としていて、 超有名な鑑定士であり名オークショニア。 誕生日ケーキをプレゼントされても、 誕生日前日には絶対食べないという完璧主義。 それ故なのかどうか、女性には無縁で生きてきた。 (モテ要素は金くらいだし、それ目当ての女くらい分かるし) (そんな事思ってる奴は絶対モテないし) そんな彼に舞い込んだ不可解な依頼から、 彼の完璧さが壊れ始めていく。 一番のきっかけは、覗き見した時の依頼人クレアの美貌、 ではなく、 大事な所、オマタだろ(モザイク無かった気がする)。 あれ見て携帯落としちゃったし。それでバレちゃったし。 持ち物にも拘る彼がハンカチ落として気づかないし。 多分、チェチェチェ、チェリーさんだったんでしょう。 (分かり辛いけど、YUIのマネ) そうだとすれば、ラスト前に警察まで来て、 踵を返す事も無かったかと思われる。 そうだとすれば、ラストに行った場所での行動も合点が行く。 良い思い出だったんだよ。 それをさ、寄ってたかってみんなヒドスギル! 映画としては面白かったが、話としてはサイテーだった。 この話を原題で、「THE BEST OFFER」って、 どうとでも解釈出来るけど皮肉すぎる。 でもクレア(偽)は好みでしたね、可愛かったな。 クレア(本物)は、この人こそオルドマンの探してたオートマタじゃん! (大変失礼ながら、あの人は実在の人間なんだろうか) プラハのシーンはいいなー、行ってみたいなー、と思うが、 浦沢直樹「MONSTER」と「裏切りのサーカス」のお陰で、 スゴイ不気味な街にも見えてしまう。 兎に角良くできた話でした。是非観て欲しい映画の一つです。
潔く面白かった!
めちゃくちゃ手が混んだ騙しに、不安にさせられた映画だったけど、豪華で華やかなインテリア、クラシックな骨董品。絵画。古美術には憧れがあるので、興味深い内容だった。何の前知識も無く観てたけど、何かどこかに嘘が有る、騙されてるんじゃないかと思う時が何度もあって、でもうまく行くんだーと平和的な目で観てたのに、やっぱりかぁ〜と悲惨な結末にヴァージルに同情してしまった。そこまで酷い仕打ちをされるほどひどい人じゃないのに、演者も情とか全くなく、アッサリ姿を消してしまうという何とも潔いところが良かった。
驚愕!
オークションでは流暢で気持ち良いくらいしゃべりまくるオールドマン。参加者も安心して値を上げていくことができるのだ。しかし、彼は相棒のビリー(ドナルド・サザーランド)を使い、贋作ではなく本物の、又贋作であっても巧妙にそれを理由で安く落札させ、女性の肖像画ばかりを個人的趣味でコレクションしていたのだった・・・
クレアと名乗る女性はすべて電話で交渉し、親から譲り受けたという大邸宅にもオールドマンが勝手に出入りできるようになった。彼女は極端な広場恐怖症で外には10年間出たことがないという27歳の天涯孤独美女。広間の片側にある隠し部屋に隠れて、オールドマンに直接会うこともなく交渉を始めたのだ。しかも、精神を患ってるように見せるため、かんしゃくを起こしたり何度も断ったり再開したり・・・それでも、地下室で奇妙なぜんまい仕掛けの器械を見つけたこともあり、依頼を引き受けずにはいられなくなるのだった。
何度も屋敷に通ううち、どうしてもクレアの姿を見たくなったオールドマン。覗き見することによって成功するが、徐々に彼女自身に心を奪われるようになったのだ。結婚どころか女性と付き合ったこともない彼は、何でも直してしまう若い男ロバートにも助言を求めたりする。そして鑑定士としてより医者のようなオールドマンに心を預けるまでにいたり、やがて二人は一緒に暮らすことになるのだが・・・
ハッピーエンディング?と思わせておいて、終盤には愕然!クレアは彼のコレクションすべてを持ち逃げしてしまったのだ。あっという間に老けてしまい、老人ホームでリハビリを受けている姿が映し出され、そこから逃げられてから老け込むまでのエピソードを描いている。「贋作の中にも本物がある」などと意味深な言葉を何度も言ってるあたり、騙されてしまっても一時であれ女性を愛することができたことは彼の人生を豊かにしてくれたのか・・・
最も印象的なのは屋敷近くのカフェかもしれない。そこには記憶力だけは抜群の小人女性がいつもいて、数字を独り言のように羅列していたのだが、クレアがいなくなってからそこを訪れると、屋敷への訪問回数を言い当てたりする。そしてクレア自身も外へ出たことがないと言ってたのは大嘘で、頻繁に出入りしていた事実を知る。そしてその女性の名前が“クレア”!!!
ロボット以上に不気味で驚愕だった。
謎解きと思って見ない方がいい
ジャンルとしてあえて分けるならミステリーかもしれないけど、謎解きではない。なので、謎解きと思って見ない方がいい。
この物語の醍醐味は、普通そこまでしないだろうという窃盗団の常軌を逸した計画と、その描き方である。
物語は、顔の見えない依頼人に対する不信感に始まり、主人公が抱く恋心と骨董に対するどうしようもない好奇心と共に進行する。が、その全てが入念に練られた彼らの計画だったわけである。まんまと手のひらの上で踊らされていたことに、全てを失ってから気づく。
あまりの出来事に理解が追い付かない人もいるだろう。それでいいのである。それはある意味主人公と同じ感覚なのだから。シンプルな取った取られたでないところがこの作品の良さだと思う。見終わったときは、何とも言えない気持ちになる。
展開が読めてしまう
どんでん返し映画としてはイマイチ驚きに欠ける 伏線の張り方はいいかもしれないが、ある程度予想のできてしまうストーリーだった ジャンルとしてはミステリーに分類されてましたが、この作品がミステリー映画として作られているのか、それとも主人公バージルの哀しくも一途な愛を伝えたいのか、何を主テーマにしたいのかわかりませんでした。
深い…
設定といい、展開の仕方といい、ミステリーでした
観終わってもよく理解できておらず、他の方のレビュー等をみて真に理解できました。
よくもまぁ、ヴァージルの興味も惹きつけながらやったなぁと思います
私はロバートばかりを疑っていました
でも、最後は切ない…
年寄りにはこたえそう
何が起こったのか徐々に判明していくなか屋敷の向かいのカフェで初めて紅茶を口にするあたりや、最後のカフェ ”ナイト&デイ”の内装の歯車といい、絶妙なメッセージ性や皮肉感を演出してたと思います。
でも、凄く深い作品
ん〜、映画鑑賞歴はまだまだだなぁと思い知らされた映画
途方もない喪失感
「贋作の中にも真実が宿る」という鑑定士の持論が現実の世界で彼を痛めつけることになるというストーリー。腕利きの鑑定士でも、人間の内面までは見破れなかったか。人はここまで残酷になれるんだ、と思った。普通の恋愛とは全く違う。見ている側は、「なんだかおかしいぞ」と思いながら見ている。それがラストでなるほど、と納得できる仕上がりになっている。人間の恐ろしさ、内面崩壊の悲惨な様子がラストの短い間に存分に表現されている。
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