伝説の舞姫 崔承喜 金梅子が追う民族の心

解説

韓国舞踊の第一人者である金梅子が、“世紀の舞姫”とうたわれた伝説の舞踊家・崔承喜の足跡を訪ねる長篇ドキュメンタリー。監督・脚本は「ルイズ　その旅立ち」の藤原智子。撮影を「ルイズ　その旅立ち」の宮内一徳と海老根務、君塚常夫が担当している。芸術文化振興基金助成作品。16ミリ。

2000年製作／90分／日本
配給：岩波ホール
劇場公開日：2000年8月19日

ストーリー

韓国の現代舞踊家・金梅子は、度々来日しては在日韓国朝鮮人の女性たちや日本の女性たちに韓国舞踊を教える傍ら、伝説の舞踊家・崔承喜の足跡を調べている。崔承喜は、1911年に日本の統治下にあった韓国生まれ、15歳の時に日本の前衛舞踊家として世界の舞台に立っていた石井漠の門下生となった。そして1934年、日本青年館で第1回新作舞踊発表会を催し、天性の美貌と恵まれた体躯、斬新な舞踊で観客を魅了。当時の蒼々たる文化人や知識人からも絶賛された。1937年にはその活動を世界に広げ、1944年には帝国劇場で20日間というロングラン独舞会を満員にした記録を打ち立ててもいる。だが1960年代半ば以降、彼女の消息は分かっていない。金梅子は、そんな彼女を知る人たちや資料文献などを取材し、それを通して舞踊の未来を切り開いていこうとする。