新婚七つの楽しみ
劇場公開日:1958年1月9日
解説
「暖流(1957)」の白坂依志夫の脚本を「駐在所日記」の枝川弘が監督した新婚生活を描く明朗篇。撮影は「穴」の小林節雄。主演は、「東京の瞳」につづいて若尾文子、川崎敬三、船越英二、八潮悠子。ほかに藤田佳子、毛利郁子など。
1958年製作/74分/日本
劇場公開日:1958年1月9日
ストーリー
“理想の夫、理想の妻”という街頭録音で知りあった南川悠一と中山康子は、一年後、めでたく結婚にゴールイン。友人から一晩だけ借りた車で新婚旅行に出かけた二人は、途中、エンコしたダットサンに行き合い、ガソリンの切れているのを見つけてやる。乗っていた大阪ものの新婚夫婦から「新婚には七つの楽しみがある」と教えられ、二人の胸が鳴る。さて嬉しい新婚旅行が終り、初出勤の悠一は新妻から三度も電話がかかってきてニンマリ。だが謹厳居士の竹中課長に睨まれ、しまいには受話器に向ってドナリつけるという始末。こんなわけで、デパートのネクタイ売場に勤めて共稼ぎしている康子と、有楽町で待合せたり、一日交替で家事当番をやるなど、新婚の楽しみをいろいろ味わっている。同じアパートに、例の大阪ものの夫婦が偶然引越してきて、そのチャッカリぶりにあきれたりもする二人だ。ある日、悠一の先輩、大寺三平がアパートにきて、ヤブから棒に「君の女房を一寸拝借したい」という。親父が郷里から縁談をもって上京するが、断わりの口実に恋人がいるといってしまい、困っているとのこと。二人は迷惑顔だが、三平は平気なもの。そこで翌日、悠一は三平の花嫁候補に、同じ会社の事務員三田慶子をつれてくる。聞けば以前から三平をひそかに慕っていたという。これで康子も一安心。やがて三平の親爺三五郎が上京、悠一・康子夫婦の骨折で、三平・慶子の仲もめでたくまとまった。