堕靡泥の星 美少女狩り
劇場公開日:1979年10月27日
解説
莫大な財産を継いだ青年が、少女を地下室で飼い、サディズムに酔う姿を描く佐藤まさあきの同名の劇画の映画化で、脚本は「ルパン三世(1978 吉川惣司監督 大和屋竺脚本)」の大和屋竺、監督は、「トラック野郎 熱風5000キロ」など東映で活躍する鈴木則文で、にっかつが他社の監督を起用したのは今回がはじめて。撮影は「ひと夏の秘密」の森勝がそれぞれ担当。
1979年製作/100分/日本
配給:にっかつ
劇場公開日:1979年10月27日
ストーリー
ある雨の晩、強姦殺人犯、蛭川源平は、神納康久の家に押し入り、金を奪うと、縛りつけた康久の前で、妻のとき江を犯した。蛭川に反応を示したとき江に対する憎悪を、康久は日記に記し、夜毎、とき江を縛り異常性欲に耽った。やがて、康久には子種がないにもかかわらず、とき江は妊娠した。こうして、蛭川の血をひいた達也が生まれたのだ。小さな達也は、父親の部屋で繰り広げられる異常な光景を鍵穴から覗いた。やがてとき江は、自殺する。高校生になった達也は、偶然父の日記を読んで、殺意を感じるのだった。達也の青春を、悪の紋章、ダビデの星が覆った。ある日、康久とトローリングに出た達也は波の荒れる沖で、康久を撲殺、海へ投げ棄てた。事件は事故として処理され、達也は四十億の財産を継ぐことになった。達也は、財産管理のできる成人になるまで、偽善者の仮面をかぶり、善良な若者を装い、幼な馴染みの由美子とも健全な交際をもっていた。やがて、二十歳を迎えた達也は、どす黒い野望を行動に移し始めた。地下室に檻をつくり、コレクションの準備をする。最初の犠牲者、佐恵子を逆さ吊りにすると、乳房を何度も刺し、殺した後でさらに犯し続けた。次の標的は清純な高校生、西崎清美だ。清美は毎日の拷問に、従順な奴隷、牝犬に化していく。さらに達也は、人気歌手の八汐路ジュンと付き人の町子をコレクションに加えた。一方、強姦殺人を繰り返しながら逃亡生活を続けていた蛭川は、新聞で達也の顔を見て自分の息子と直感、その家に向かった。達也は蛭川を歓待、蛭川は達也のコレクションをむさぼり楽しんだ。達也は最後の標的、汚れを知らない由美子を狙った。達也は由美子を縛り天井に吊し、責めあげ、羞恥の極につきおとす。失神した由美子に蛭川がむしゃぶりつく。犯すことに夢中の蛭川の首を締める達也の目に一筋の涙が。由美子はそんな姿に、達也を抱きしめ、愛をむさぼった。達也はその由美子の姿に、死んだ母を見た。翌朝、由美子は遺書を残して自殺した。清いはずの由美子は、高校二年の夏、実父とただならぬ関係をもった。ダビデの星は、達也につけられるまでもなく、すでに由美子の胸に輝いていたのだった……。