永遠の0のレビュー・感想・評価
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特攻の志願の真意。そして、この映画の真意とは。
正直、この映画の意図を勘違いしていました。単純に「お国のために死ぬことが当たり前」の時代に「生きて帰る」ことを叫ぶ、現代的で時代錯誤な平和を尊ぶ映画かな、と。そして、ゼロ戦の戦い振りの映像化が主題かと。
確かにゼロ戦の映像も面白かったのですが、本当の主役はゼロ戦ではなく、むしろ祖父でもなく、その祖父について調べる孫の方だったのかと。いや、ちゃんと映画の解説を読んだり原作を読めば判るのでしょうが、どうにも下調べをせずに映画を観てしまうことが多く、私はミスリードしがちなんです。
祖父がどんな人間であったか。祖父を知り、祖父のことを語る語り部達。門前払いをしたあの強面の人が「良い顔になった」と主役の孫を讃えたときに、ようやく、映画の構図を把握できた気がする。そこから、この映画が俄然、面白く感じました。そう、この映画を平和の尊びとか反戦とかそういうことではなく、単純に映画の面白さとして私は観てしまったような気がします。
私は想うに(いや、原作を読めば作者の意図がわかるのかもしれないけど)祖父もまた、「面白さ」を求めた結果なのかと。妻を愛している、だから生きて帰りたい、戦争で無駄死にするのは馬鹿馬鹿しい、逃げてでも臆病者と誹られても、みな生きて帰るべきだ、と。でも、口惜しい。悔しい。無駄に見える特攻でも、自分の腕なら成功させることが出来るのではないか。実際、肉体は死ぬのかもしれないけど、自分の友人や知り人達が自分のことを、自分の思い出を持ち帰れば、生きた証を残せるのではないか。どうせ死ぬ身だ。他の特攻機を送り届け続けた者として、最後には自分も職務を全うしたい。そして、鍛え上げた自分の腕で一矢報いたい――そんなところだろうか。最後の最後、特攻が成功する瞬間にニヤリと笑ったけど、「勝った。俺の勝ちだ」と笑ったのだろうか。
あの強面の語り部の人は「それは人を切った業物だ」と飾っているドスを示したのは、それが伏線だとは思いもよりませんでした。奥さんが箒で来客者に構えるのもまた、ヤクザの襲来を警戒してのことか。そういう伏線回収の仕掛けも面白い。
劇中でも語られていたとおり、戦争について、特攻についての考えは様々。この映画の感想として、それを考えさせられることもあるのですが、やはり自分は、映画の面白さを楽しんでしまった次第です。
ラストのスタッフロールで誰も居ない夕焼け空を映していたのは、戦争で多くの命が散っていき、誰も居なくなってしまった空を示しているのか。そういえば、ウエスト・サイド・ストーリーのエンディングでも、誰も居なくなった街を映されていて、ミュージカル特有のみんなが総出で挨拶するのとは真逆の、誰も居ないカーテンコールだなと想ったものですが。
(追記)
観た直後の勢いのままに書いた前文に対し、少し頭が冷えた状態で考えてみました。
「なぜ、祖父・宮部久蔵は最後の瞬間に笑みを浮かべたのか」
その笑み。ニヤリと笑う笑みの浮かべ方。勢いで書いた前文の通り「勝った。俺の勝ちだ」と笑ったことは間違いないと思うのですが。
まず、宮部久蔵は決して闘い慣れていたわけでは無いと思う。前半で示されていたとおり、死ぬのを恐れて本当に逃げ回って居たならば。技量は間違いなくあると思う。模擬戦などでアッという間に後ろを取る、そんな技術の持主である。どうすれば敵の弾に当たらないか。その技量も本物。しかし逃げ回って居たことも本当ならば、殺し慣れてもいないはず。
技量だけでなく大切なのは実績。ロールプレイングゲームで、経験値でレベルが上がるのは伊達じゃない。実行し、達成した経験を積まなければ、確実な実力を自分が確信することが出来ない。
だから、祖父・宮部久蔵は本当に勝てるかどうか判らなかった。本当に特攻が成功するかどうか判らなかった。しかし、これまで鍛えてきた技、操縦技術、筋トレを重ねてGに耐える訓練も積んできた。しかし、それで敵を倒した経験は実は浅かったのではないか。しかし、それを試みるには危険を冒すしかない。それでは家族の元に帰ることなど、望めない。
それまで特攻隊の見送り役を重ねるが、その送った彼らが無駄死にしていくのをみて、自分のふがいなさに感じてしまった。自分が役立たずであることを呪った。そして、こうして職務を続ける間も、家族とは疎遠の状態。まるでこれでは死んでいるも同然だ。無論、生きて帰ることも、もはや無いだろう。
そこに彼がやってきた。彼とは義理の祖父であり最後の語り部となる大石健一郎。彼の人のために生きたいという言葉に、今の自分では果たせない尊さを感じた。だから大石に託そうと思った。託してしまえば、もう後に憂いは無い。存分に自分の技量を発揮できる。果たせなかった夢を果たすような、そんな宿願。
平和の尊さ、生きることの大切さ。それの語る映画であることは間違いないと思うけど、それとは裏返しのラストシーンだったのではないだろうか。戦う男の「してやったり」とニヤリと笑う勝利者の笑み。そこに非戦も平和も何も無い、一命を賭しても果たしたかった願望。
考えれば考えるほど台詞の一つ一つも繋がっているように思う。「気持ちよさそうだな」――もう特攻の一員に選ばれ、人生のしがらみも運命にも振り回されることもなくなった開放感を、川で足を浸す大石に感じたのか。そして自分も靴を脱いで足を浸す。足を洗うという慣用句とは違うと思うけど――。
(追記2)
ちょっとなかなか思いつかなかった言葉を更に継ぎ足します。映像化されてしまった悲惨な特攻隊の姿。それがなんと痛々しいことか。英霊達をそのように称するのは叱られそうな気がするけど、鉢巻きを締めて一命を賭して敵を叩く悲痛な悲願で挑み、それが届かず敢えなく墜落する姿。もはや、切ない悲しいを通り越して、「痛々しい」。
だからこそ、最後の「ニヤリ」と笑う姿に「痛快」と思いました。特攻隊が突入する最後の瞬間に対し、そんな感想を持って良いのだろうか。「痛々しい」と同様に叱られそうな表現、「痛快」という言葉。
戦争の終盤、圧倒的な物量に敗退していく日本軍。物量も性能も劣る日本軍の力はもはや及ばないのか。そこに、敵を驚愕させた技量を誇った主人公。そこに「痛快」と感じた自分を否定できません。それこそが、この映画はただの反戦映画ではないと、私は想います。
「痛々しい」「痛快」ともに「痛い」という文字が入っているということに、切なさ悲しさしか残らないのが戦争であるとも云えると思います。
老若男女観れる映画として意外とど真ん中な作品
「SPACEBATTLESHIPヤマト」のアクションで最も足らない部分をきちんと反省して空中アクション、迎撃戦をきっちり見ごたえのあるアクションに仕上げてきたと思う。コックピット真正面からの絵やそこから背後にシフトする絵などとても興奮する。
VFXもちょっとぐらい詰めが甘い程度でほとんど気にならないぐらいのきれいな映像。
じいさん、ばあさんの呼べる戦争もの、大ヒットした原作でそれが表現でき、実際、多くのお客さんが見に行っている。まずはその部分を大きく評価。
原作通りなのかもしれないが、学徒を特攻要員に育て、その最後を見届けてきた宮部が憔悴しつくした結果、特攻を志願したのは、そんな苦しみから逃げ出したい、あるいは気がふれた、とのように見える展開。ラストの表情はヒロイックにも見えるが、上手く大石を騙せたので思い残すことはないという安堵の笑み、あるいはようやく苦しみから逃れられる喜びの表情、とも取れるかもしれない。
「永遠の0」とは「その答えは永遠に誰にもわからない」の意味なのか?原作を調べればわかることかな。
そのあたりのあいまいさが原作どおりなのか、演出によるものなのかわからないが、このあいまいさは結構好きだ。
またとってもわかりやすい部分もある。
大石に家族を託したのは、宮部が写真を見せた時、大石が妻に惚れた、と見て取れたからだろうし。
2時間30分程度の長さを飽きさせないのは、ミステリー仕立てのストーリーもあるが、時代を行き来する以外に、現代パートがかなり笑けるのも要因だと思う。
多くの人が気になるであろう、現代パートのこぞってオーバーアクトも、観客層を考慮すると、まあ、そんなところでよいのではないか。はっきり言って、全員オーバーアクトでやっていることぐらいは十分承知で演じているし、それをなんだかんだ言われるのも十分わかっていることだろう。それこそプロ。演出家もまあ、わかってやってるだろう。いいじゃないか。
じゃないと、お客さん、たくさん呼べないよ?
べたべたの感情表現、セリフ過多に対して、普段文句を言う人は、もうちょい大人になって、客をなめるな、ではなく、ありがとう、たくさん笑かしてもらって、と思いましょう。
本作、反戦映画かどうか、もまあ、お客さんが何を期待して見に行って、この大ヒットか、を考えればわかる。
空中戦かっこいい、岡田くんかっこいい、現代パートのオーバーアクト超おもしれえ(特にやくざと夏八木さん)、ラスト、三浦くんの前にゼロ戦が通って、ちょっとグっとくる。
それでいいでしょ?
2時間30分近く、きっちり飽きさせることなく、泣ける人にも優しく、絵的にドキドキする人にもそれなりに満足させ、邦画の伝統芸に酔いしれることができるのだから、それは素晴らしいことだ。
追記
その中でも特に岡田くん好演。控えめな口調の時とその時の敬語がとても素晴らしい。
10代にとって時代劇感覚かもしれないが、忘れてはならないことがある
百田尚樹の同名ベストセラー小説を、岡田准一主演、山崎貴監督のメガホンで映画化。 興行収入87.6億円の大ヒットを飾り、第38回日本アカデミー賞では最優秀作品賞をはじめ8部門を制した。 現代を生きる10代の若者たちにとっては、1986年公開の「トップガン」ですら“時代劇”にうつるようなので、今作は彼らにしてみればバリバリの時代劇に相当するのかもしれない。 もはや、どういうジャンルかは横に置いておいても構わない。日本はかつて戦争に負けて、多くの命を犠牲にしたという事実は語り継がれていかねばならないこと。 自分の祖父がなぜ特攻に志願したのか。当時の世相などを絡めながら、じわじわと追い込まれていくさまは、時代など関係なくどの世代の人にもざわついた気分をもたらすはず。 そして孫役の三浦春馬さん。彼の生前の勇姿は、この作品でもふんだんに確認することができる。
【山崎貴監督の次のゴジラにも期待!】
アマプラで11月10日に視聴しました。昨夜に山崎貴監督の作品である『アルキメデスの大戦』を視聴していて、役者の演技やCG、ストーリー構成がとても高く、山崎監督の他の作品も見てみたくなり『永遠の0』を視聴することにしました。 役者の演技や興奮度の高さはアルキメデスの大戦よりも落ちてしまいましたが、ストーリー構成や小道具、CGなどが相変わらず高く、楽しんでみることができました。 主人公が宮部久蔵の情報を集めることにより、パズルのピースが集まっていくような感じで、後半につれ宮部の人となりが分かっていくというような感じで、過去と現代の回想も良く、興味深く観ることができました。 おすすめの一作です。お時間あれば見てみて下さい。
戦争で死ぬという事…
なるべく「歴史認識」と「思想主義」は無いように書く… これは百田尚樹の小説を映画化した物であり、完全な史実ではない。 フィクションである… それは百も承知。 太平洋戦争において、零戦の特攻とはアメリカ軍の本土上陸というのを 遅らせる戦術として行われた。 つまり、敗戦が決まっているのに降伏の時期を延ばす為に、兵士一人の 命を使い、特攻を行う。 その散り際が「美談」として描かれる映画は数多く作られて、個々に 対する評価は避ける。 そして、そもそもが「零銭の特攻」に意味があったかも、ここでは名言しない。 なぜなら私は戦争が、とっくに終わってからの生まれなので、戦時中の 真実など見ていないので、断言など出来ない。 よく、映画の様に旧・日本兵は「日本帝国、万歳!」とか「天皇陛下、万歳!」 とか言わず「お母さん!」と言いながら死んだという… しかし、真実は定かではない。 「大東亜戦争は日本において避けられない戦争だった!」とか 「いかなる理由があっても、戦場に子供を送ってはならない!」とかの 議論がされる。 「死ぬ時に兵が『お母さん!』と言ったのは、左翼が世に広めた話だ」とも 近年によく伝えられる。 その言い分が正しいかは、私は判断できない… ですから書きましたよね?「真実は定かではない」と。 戦後79年、日本は一度も戦争をせずに平和に発展できた。 それは日本人のみならず「神様」が、素晴らしい「平和国家」を 作ってくれたから… 現在、このレビューを書いているのは2024年10月。 今、世界で2つの大きな戦争が起きている… 「第3次世界大戦」が、いよいよ現実味を帯びてきている… 「湾岸戦争」「イラク戦争」の様に、遠く海を離れた戦争とは違い 「第3次世界大戦」は、否応なく日本は戦争に巻き込まれる。 「東西大戦の戦争」ならば、東側の大陸の、すぐそばにある島国・日本は 絶対に戦地として選ばれる… その時の日本の憲法が、どうなって いようとも戦場は、おかまいなしに広がっていく… 必ず… 「反戦・平和主義」「現実容認主義」や「左」「右」の考え方に、とらわれず 「戦争で死ぬという事」を、今一度精査して考えねばならない時代に 来ているかもしれない…
原作の魂が映像化に乗り移った!!
この映画のテーマは深い。 実際 戦争は上に立つ者が始め 未来のある多くの人を殺した。 そして戦争を推進した者は生き残った。 映画は狂った上の者達ではなく、 心の中で迷いながらも使命に歩む 下の者達を中心に描かれている。 残念なのは終戦後の人々の衣装が綺麗すぎた どん底に突き落として、あの10倍汚くていい …が、井上真央さんの怯える瞳に救われた。 とはいえ力作。 物語に95点 映像化に70点 余談になるが木下惠介監督の 「陸軍」という映画がある。 それは戦時中の製作に関わらず ラストでは「死ぬな」という 強い母のメッセージを描いた。 立場こそ違え生への希望は 当時なら国賊と見られるもので この映画の主人公と重なった。 強い問いかけは残る。 ※
尊い気持ちに感謝
劇場で観て以来2回目。もう10年も経っていたとは意外であった。 三浦春馬扮する佐伯健太郎は亡くなった祖母が2回目の結婚だった事を知り実祖父になる岡田准一扮する宮部久蔵を調べ始めた。 三浦春馬も夏八木勲も平幹二朗も皆鬼籍となり感慨深いね。田中泯はやっぱり迫力が違うね。ドスが効いてるわ。 どんな苦しい事があっても生きのびる努力をせよと宮部は言った。戦時下ではタブーな言葉だったが強い人であった。戦争が終わった後の日本のために生き残るべき人たち。腕利きで生きのびよと言った宮部が何故特攻を志願したのか。 教え子が次々と特攻で死んでいくのに耐えられなかったのか。特攻が無駄な戦略だと分かっていながら特攻を志願した宮部。さぞや無念であったろう。生かそうとした教え子と特攻機を替えた宮部。尊い気持ちに感謝しかないね。真相を知った三浦春馬の演技も素晴らしかったね。残念。
このVFXが残念
零戦、赤城など素晴らしいVFXで、リアリティがあり感動しました。 ・・ただ、赤城に格納される零戦の翼が中程で折りたたまれて格納される映像や格納された零戦が同じように翼の中程から折れて格納されていて、この部分のVFXが非常に残念です。実際にそのように翼が中程で折りたためる零戦はなく、リアリティにこだわった作品であるだけに残念でなりません😢 意外と・・なんちゃってだったんですね!
80年前の美しい日本人の生きざまに心打たれるが、辛すぎる。
戦争話に興味のない人にも読まれベストセラーとなった原作も読みました。 素晴らしい原作を、これまた素晴らしい再現度で映画化したもので感動しました。 私が感動したので、父母にも映画が公開される前に読んでもらいました。それぞれ深い感銘を受けたようでしたが、父母はこの映画を見ていないはずです。それは母が「映像でこの話を見せられるのは辛すぎるから」と映画館に行くことを拒んだためです。 宮部久蔵は架空のゼロ戦パイロットですが、多くの当時を知る旧日本軍人が「宮部とはあの人のことではないか?」と多くの人を思い浮かべて原作者の百田さんに問い合わせが入ったと言いますから、取材も半端ないものだったのでしょう。複数の実在の人物のエッセンスを混ぜて作ったキャラクターと言えるのでしょう。 私にとってこの作品で最も泣かせるシーンは「あの人は約束を守ったんだわ」と宮部の妻が言う時です。 多くの現代日本人にとって、ご先祖様に当たる曽祖父母や祖父母が何を大切に想い、命がけで守り抜いてきたのかを丁寧かつダイナミックに描いた本作は、傑作中の傑作です。 同じ山崎貴監督作品である「ALWAYS三丁目の夕日シリーズ」と一緒に鑑賞すれば、古き良き日本に思いを馳せることが出来るはずです。 この映画も、山崎さんらしく現代の日本人に古き良き日本を伝えるという使命感を持って作られたことをひしひしと感じます。
永遠にゼロ や!
「おじいさんはその飛行機に乗っていたら、命が助かったって事ですか?助からなかった理由がその飛行機に乗らなかったから死んだって事ですか」
そう話す三浦◯馬さんに『もっと別の映画に出て活躍して貰いたかった』と冥福を祈りたい。
また「あと、10年もすると私達は誰もいなくなる」と俳優さんが語るが、その10年が経過して、多くの俳優さんが他界して、その話を聞く若い人までも他界してしまっている。ある意味に於いて言葉どおりだが、起死回生を望む様に次々と送り込まれる日本文化(映画)が幾ばくのものであっても、その芸術性等は?現状は、
震災後の大和民族の10年の実体経済や文化がどれだけ低下しているかは『日を見るよりも明らか』だ。
勿論、この演出家さんはこの映画の言葉どおり、御自分の才能だけはやっと米国に認めさせたようだが。
さて、それはともかく。
原作は半日で読み終わった。その位映像になりやすい話だなぁって思ったが『トラ◯トラ◯トラ』を思い描けば予想がつく話だった。そして、戦記物としては普通にアナクロ話だと思ったが、見舞いに頂いた本だったので、気も心も緩んで、感動せざるを得なかったのかもしれない。時間つぶしにならない位あっという間に読めた。つまり、読みやすいが、反面、読み応えが無い。
手塚治虫先生の「クレ◯タ◯2」の「墜落◯」と言うお話を読んでいるので「お国の為」のアナクロな所は理解しているつもりだ。
もし「生きる事が家族と子の為」と仮定すると、グラマンや敵空母に搭乗や乗船していたアメリカ青年の家族は一体どうなるのか?この映画の敵は、ガミラス◯国やゴジ◯ではない。自由と民主主義のアメリカなのだ。その国の脅威から自分の家族を為に、死んで守ったのだ。
さて、現実的に曲解すれば、その国に負けて良かったとも考えられる。もし万が一に勝っていたら、もっと多くの犠牲者が出たかもしれない。
また敵国のアメリカの描いた『トラ◯トラ◯トラ』は、日本人側からもきちんと描いている。その点が日米の違いなのかもしれない。戦って亡くなって行った敵兵にも御霊がある事を忘れてはならない。
勿論、中国や朝鮮や米英、モンゴル、ソ連、ミクロネシア、インドネシア、カンボジア、フランス、ベトナム、インド、イギリス、オランダ等など。
なんとこんなに沢山の国が!?
大東亜共栄圏を掲げる大日本帝國はドイツのヒトラ◯しか味方じゃない。日本人は世界に対して全く空気は読めていないのだ。
さて、現在はどうなっているのだろう?
微妙
妻の井上真央の泣くシーンは辛そうで見応えあったが
菊の紋入りのタバコをポイ捨てするところで
当時、戦下の兵にそんな贅沢と不敬が許されるのか疑問だったし
そのシーンから一気にこだわりないんだなって冷めた
そもそもが作り物めいてはいたが映画の中で
世界観を維持する意識ないのは駄作って思う
終わるまでこちらを現実に戻してくれるな
私が不勉強でそんなことやるやついたとかならすみません
涙活の為に.....
涙活の為に泣けそうなもの選んで鑑賞 うーん なんか違ったなあ 泣けなかった 戦争のリアルなんて知らないけどでもこれは違うと思った 映画なんかにリアル求めるなって感じだけど戦争を扱うならもっとリアル感欲しかった 上手く言えないけどこれはなんかちょっと違った 主人公みたいな考え等こんな生ぬるくないと思うしもっと殺伐としてたと思う (あくまで予想だけど)
生きたい
生きることに執着していた久蔵が、持論を捨てざるを得なくなったのは、腕を見込まれて教官になったからか。
教えた若きパイロットたちが、次々と死での旅路に向かって行く。
妻と子の為に生きる道を選んでも良かった。
ワザと飛行機を交換する。
妻子を託して。
死ぬこと嫌がっていたら非難の目で見られる。
人は生まれて来たから生きなければならない。
その条理に反すること。
健太郎は、祖父と関わった人々と出会うことで
祖父を誇りに思い自身が前向きに生きる糧とする。
(再度観たらレビューを修正するかも、です。)
その時代を必死に生き抜こうとした1人の男性にまつわる話
漫画既読原作未読。泣きたくなかったから喋りながら見た。そのせいか逆に疑問ばかりの鑑賞になりました。戦争中宮部のような考えの人はもっといなかったの? みんな周りがそんな雰囲気出してたから自分もーってなったんじゃないの? って思いながら見てた。14.8.11
VFX映像は嬉しかったが、戦争の本質から目を背けて、泣かせよう泣かせようとするあざとさが印象に残った
山崎貴 監督による2013年製作(144分/G)の日本映画。配給:東宝、劇場公開日:2013年12月21日。
原作は未読である。
零式艦上戦闘機(零戦)が空母に着陸する等、空母や戦闘機のリアリティはかなり良くて、VFX映像にはとても感心させられた。
ただ、祖父の物語を探る三浦春馬絡みの物語が陳腐で、彼の演技も拙いと思ってしまった。尊敬する人間の孫というだけで、大物たちがあれだけの親しみを示すのは奇異であるし、祖父が臆病者でないということであれ程の喜びを感ずるのも血縁主義すぎて、かなり異常と思ってしまった。特攻隊員を自爆テロリストと同一にされて激しく怒っていたが、それ程大差はない様に自分にも思えてしまう。自爆テロと違って、特攻は殆ど強制の様には描かれていたが。
妻と娘を思って絶対生きて帰るという信念でずっと生きていた岡田准一が、特攻を選んだ理由が結局良く分からなかった。教え子が次々と無駄死にしていくことで精神が壊れてしまったという描き方であったが、だとすると故障を見抜き、それを若い有望そうな教え子に譲るという冷静に思える行動と矛盾する様に思えてしまった。命をかけた航空機チェンジということで、無理矢理に感動を呼ぼうとしている設定と思えてしまった。
岡田准一が妻の井上真央に、絶対に帰ってくる、死んでも帰ってくると告げて、身代わりに生き残った教え子染谷奨太が井上のところに来て、やがて相思相愛になる。コレ外形的には未亡人が終戦後早速に男を連れ込んだということで、夫が約束を守ったと純愛で綺麗事で語らせることに、随分と気持ちが悪いあざといストーリーと思ってしまった。
岡田の凄腕に血を激らせ戦闘機で戦闘を仕掛けてしまう新井浩文(後の事件で映画界から追放されてしまった?)、後のヤクザ親分となった田中泯の演技は,存在感が有ってかなり良かったし、岡田の教官としての立派さを語っていた橋爪功も上手い演技だったので、ストーリーのあざとさが残念に思えた。
結局、原作がそもそも悪いのかもしれないが、反戦風でありながら、零戦の性能、凄腕零戦パイロット、そして特攻隊員を讃えてしまっていて、戦争の悪質的な本質(例えば、前途ある日本の若者を死に追いやる特攻隊を自分たちの保身のために作った組織人)から眼をそらさせる、とてもマズイ構成の映画に自分は思えてしまった。
監督山崎貴、原作百田尚樹、脚本山崎貴 、林民夫、製作市川南 、畠中達郎、共同製作原田知明 、石川豊 、加太孝明 、島村達雄 、阿部秀司 、藤島ジュリーK. 、岡聡 、入江祥雄 、戸塚源久 、町田智子 、長谷部剛 、高橋誠 、冨木田道臣 、吉川英作 、宮本直人 、佐々木崇夫 、山下利一郎、エグゼクティブプロデューサー上田太地 、遠藤日登思 、阿部秀司 、安藤親広、プロデューサー遠藤学 、筒井竜平 、守屋圭一郎、撮影柴崎幸三、照明上田なりゆき、美術上條安里、録音藤本賢一、装飾龍田哲児、編集宮島竜治、VFX山崎貴、VFXディレクター
渋谷紀世子、音響効果岡瀬晶彦、音楽佐藤直紀、主題歌サザンオールスターズ、プレビズアドバイザー栃林秀、戦時考証神立尚紀、軍事指導東裕一、零戦製作監修大澤克俊、キャスティング緒方慶子、スクリプター甲斐哲子、助監督山本透、制作担当阿部豪、ラインプロデューサー山下秀治、プロダクション統括山内章弘 、佐藤毅。
出演
岡田准一宮部久蔵、三浦春馬佐伯健太郎、井上真央松乃、濱田岳井崎(戦時中)、新井浩文景浦(戦時中)、染谷将太大石、三浦貴大武田(戦時中)、上田竜也小山、吹石一恵佐伯慶子、田中泯景浦(現代)、山本學武田(現代)、風吹ジュン清子、平幹二朗長谷川、橋爪功井崎(現代)、夏八木勲賢一郎、佐々木一平山田、青木健伊藤、遠藤雄弥香川、栩原楽人寺西、古川雄輝。
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