ヒミズ

劇場公開日:2012年1月14日

ヒミズ

解説・あらすじ

ギャグ漫画「行け!稲中卓球部」で人気を博した古谷実が、ギャグを封印して若者の心の暗部を浮き彫りにしたコミック「ヒミズ」を、「冷たい熱帯魚」「恋の罪」の鬼才・園子温監督が実写映画化。ごく普通に生きることを願っていた祐一と、愛する人と守り守られ生きていくことを夢見る景子。ともに15歳の2人の日常が、ある事件をきっかけに絶望と狂気に満ちたものへと変わっていく様子を描く。主演は「パンドラの匣」の染谷将太と、「劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ」の二階堂ふみ。2011年・第64回ベネチア国際映画祭では、染谷と二階堂がそろってマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を受賞した。

2011年製作/129分/PG12/日本
配給:ギャガ
劇場公開日:2012年1月14日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第36回 日本アカデミー賞(2013年)

ノミネート

新人俳優賞 二階堂ふみ
新人俳優賞 染谷将太

第68回 ベネチア国際映画祭(2011年)

受賞

マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞) 染谷将太 二階堂ふみ
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(C)「ヒミズ」フィルムパートナーズ

映画レビュー

1.0 添加物たっぷりのお子様ランチ

2012年1月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

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しんざん

4.0 【“住田、頑張れ!死ぬな!夢を持て!”今作は両親に捨てられた少年を両親のネグレクトに逢う少女及び被災した人達が支える物語であり二人を演じた染谷将太と二階堂ふみの演技が、物凄き作品である。】

2025年10月21日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

怖い

幸せ

■両親(光石研&渡辺真起子)に捨てられた住田(染谷将太)は、母が経営していた貸しボート屋を、無気力な表情で営んでいる。
 貸しボート屋の周囲には、震災で家を失った人達、ヨルノ(渡辺哲)達が住田の許可を得てブルーシートで暮らしている。
 住田の同級生、茶沢景子(二階堂ふみ)は、両親からネグレクトに遭いながらも、日々住田の貸しボート屋に来て、手伝い、ヨルノ達とも交流を持つ。
 或る日、住田の父(光石研)が、いつものようにフラリと家に来て、ヘラヘラ笑いながら住田に”死んでくれよ。”と言った後に、住田は衝動的に父をコンクリートレンガで殴り殺してしまう。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・前半は、救いようがないほど暗い展開であるが、アイロニーが炸裂している。住田と茶沢の担任教師は、”被災しても、頑張れ。君たちは世界で一つだけの花だ。”と言うが、茶沢は職員室に乗り込んで”世界で一つだけの花って何ですか!”と詰問するも、薄っぺらい善意をひけらかした担任は絶句するばかりである。

・住田の家にやって来る、父が600万の借金をした金子ローンの連中(金子:でんでん
谷村:村上淳)も、前半では暴力的だが、会社社長だったヨルノが、肩代わりして全額返済すると、金子は住田に対し接し方が変わるのである。シニカルでありながら、人間の本性を描いている。

■今作は、人間の悪性と善性を描いた映画である。
 善性の塊は、茶沢であり、ヨルノ達である。
 悪性は住田と茶沢の両親と、劇中で描かれる数名の無差別殺人犯である。
 その境にいるのが、住田である。
 だが、その住田を、自らも両親のネグレクトに逢い、家ではヘッドフォンをしながら暮らす茶沢は必死に支え、彼を善の側に引き寄せるのである。

■ラストシーンは特に凄い。茶沢は住田の横に寝て”将来、結婚しよ!”と言うのだが、住田の表情は心なしか、穏やかになっている。そして、明け方に彼は隠し持っていた拳銃を持ち、池の中に入って行き拳銃を頭に向けるも、空に向かって撃つのである。その銃声を貸しボート屋の中で、聞いている茶沢。
 だが、住田は池からずぶ濡れで上がって来て、池に向かって”呪いの石”を投げていた茶屋に”自首する。”と言うのである。
 そして、二人は駆けだして、茶屋は住田に”住田、頑張れ!死ぬな!夢を持て!”と叫び、それを聞いた住田も涙を流しながら”住田、頑張れ!”と叫ぶのである。
 ラスト、画面は津波に流された家々の跡を、俯瞰して映すのである。

<今作は両親に捨てられた少年を両親のネグレクトに逢う少女及び被災した人達が支える物語であり、二人を演じた染谷将太と二階堂ふみの演技が、物凄き作品である。>

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NOBU

3.0 つかれた

2025年8月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

気分が落ちてるときはみたらあかん

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symi

4.0 猟奇的な世界の片隅で

2025年6月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

怖い

 東日本大震災の後、被災地で細々と暮らしている中学生に焦点を当てている。住田祐一(染谷将太)に付きまとう茶沢景子(二階堂ふみ)のキャラクターがインパクトがあった。金子(でんでん)が住田祐一の家に来てから、個人的に好きな俳優が続々登場(窪塚洋介さん、吉高由里子さん等)。

 暗い始まり方だったので、明るく終わるのが理想なのだが、『愛のむきだし』(2009年)や『冷たい熱帯魚』(2011年)の園子温監督だから、先が読めずハラハラしながら観た。
 ダークながらもエモーショナルな展開で心に残る。

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Don-chan