八日目の蝉のレビュー・感想・評価
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間違った環境で本当の愛を受け取ったら人はどうなるのか
誘拐犯が連れ去った子を本当に愛していたからこそ生まれてしまった苦しい現実。
大人になって幼少期の記憶が蘇る。
自分を誘拐した血の繋がらないお母さんとの悲しい別れの状況が。
そして自分は愛されていたと認識する。
自分が愛されていると実感した時に、次は誰かを愛したくなる。
その思いが自分の子供に受け継がれる。
最後は涙が溢れてエンドロールを迎える。
つくり手の視点
2人の母の愛
一方は子供を誘拐されて精神が壊れてしまった母親
もう一方は愛人の子供を誘拐して逃亡を繰り返しながら4年間育児し、発覚され手放す事になった母親
この映画では、前者が悪母で後者が善母であるかのように描かれている
しかし、どちらも自分の感情ゆうせんで、本当に子供の幸せを考えていないようにみえる
誘拐した側は、逃亡中は運が良すぎる感じで、実際はそんなうまくいくものではない、もっと悲惨な事になっていてもおかしくない
所詮、物語りなのだからと言っても、あまりにも誘拐した側を善に描き過ぎてるように思える
冷静に考えれば、おかしい話なのだが、どっぷり感情移入している自分がいた
日本アカデミー賞冠10冠作
初めての鑑賞
ただ、映画化前に放送されたNHKのドラマを見てたので、内容は知っていた
妻子ある男性と不倫していた希和子は、交際相手の願いを受けて中絶するが
その結果、子供を産めない体になってしまう
その後、男性の妻が産んだ子供を目にした時、発作的に子供を誘拐し
自分の子供として育てることを選択する
という物語
当然これは犯罪なのだが、犯罪者に感情移入してしまう
(他の方のレビューに合ったコメントなのだが、原作者の表現が力が、見る者をそうさせるのだろう)
逃亡生活の二人の姿が新聞に掲載されたとき
見ているこちらも、大きな不安に襲われてしまった
ドラマ版を見た時の印象が、私をそうするのか
子供を連れて逃亡生活を送る、希和子を応援している自分がいた
人はどう生きて、どう死んでいくのか
少し、考えさせられた
エンジェル・ホームで生活する二人のシーンで
何故か、レ・ミゼラブルで修道院で隠れて暮らす二人を思い出した
切ねぇ…
とにかく切ない。家族って大事。
井上真央の焼肉屋での演技、めちゃくちゃよかった。
小池栄子、劇団ひとりもよい。
ラストよくわかんなかった。
ストーリー 85点
配役 96点
音楽・映像 90点
全体 88点
血縁関係のない親子の間に生まれた本当の愛
希和子(永作博美)がまだ赤ん坊だった恵理菜(井上真央)を誘拐したことにより不倫相手だった丈博と恵津子との間にできた子供の恵理菜との一番大事な幼少期の時間を奪ってしまい、事件が解決し本当の家族の元へ戻って以降恵理菜は実の両親とは馴染めずギクシャクする原因に。だから希和子がした行為は決して許されることじゃないけど、だけど丈博のせいで中絶し二度と子供を産めない体になってしまった希和子も被害者なんですよね。
恵理菜は千草(小池栄子)が自分のところに現れるまでは希和子とのことはほとんど覚えていなかったけれど、千草と共に薫として生きていた頃過ごしていた場所を巡っていくうちに希和子と過ごした時間を思い出し自分が強く愛されていたことに気付きます。
複雑な環境下におかれながらも逞しく生きようと決意する恵理菜に感動しました。
どうしても比べてしまう
ドラマ「Mother」と、どうしても比べてしまって自分は高評価つけれなかった
全然違うものって分かってるけどMotherが良過ぎて.....
キワコも薫もみんなの気持ちが理解できなくて泣けもしなかった
美化し過ぎだなあって まあこれ言ったら終わりだけど
美しいものを与え続ける愛に染まる
誘拐された子どもを取り戻した母との溝を埋めていくのかというとそうはならない
生みの親より育ての親というメッセージでもない
ただ、自分を好きになって欲しいなど実母のように求めることはなく、限られた時間をひたすらに与え続ける愛に気づいたときに、自分の子育ての不安は吹き飛び、愛おしさが込み上げてくる
そんな育ての沢山の愛を表現された永作さんはとても素敵でした
八日目の蝉、、、
社会的倫理からすれば
永作(育ての母)の行動は許されないですが
映画にして事情を知ってしまうと
感情移入します。
新聞や、ネットではわからない
こんな事件もあるのかもしれないと
思いました。
そんなこと考えながら
観ていたのですが、、、、
ラスト30分は涙が止まらなかったです。
2人で写真を撮る、回想シーン、、
永作さんの言葉、所作に胸が一杯になりました、
親そのものの愛情にあふれてました
冒頭と最終のシーンを繋いで観たら
余計、涙が止まりませんでした。
色々考えながら観てたけど
最後は引き込まれて
余韻が凄かったです。
ママは、もう要らない
なーんにも要らない
薫が全部持って行って
大好きよ、、薫、。
本当の母親じゃなくても
子供への愛情が溢れてた
名シーンだと思います。
八日目の蝉、、観て良かったです。
切ない
私の子供と映画の最初の場面が重なり物凄く切なくなりました。
特に希和子は母乳が出ないため子供にミルクをあげますがなかなか飲んでくれず大泣きしているシーンが印象に残りました。
どうにか落ち着かせてあげたい気持ちとどうしてやったらいいのか当時の私とかぶさって更に切なく涙が出ました。
希和子は一般的に悪人と言われると思いますが、私はあれだけ愛情込めて子供を育てる希和子に感動しました。
改めて自分の子供としっかり向き合って愛情込めて育ていこうと考えさせられる映画です。
ハッピーエンドか分からないけど、すごくいい終わり方
実の母親を受け入れられず、
母親の方も自分の子どもとして愛情をかけたいのに責めてしまう
「母親になんてなれない、どうやって愛情をかけて育てたらいいのか分からない」
と嘆いていましたが、
小豆島で、きわことの4年間を思い出した時、
ようやく自分も母親になれる決意と自信がでてきたラストシーンがとてもよかった
自分が産んだ子どもにさえ、虐待する親もいるんだから
その点きわこはもうちゃんと母親でしたね。
(でも、誘拐はダメ、絶対。)
あと、冒頭の裁判シーンで、
「何か言いたいことありますか」と聞かれてのきわこのセリフ
「子育てする喜びを味わわせてくれて感謝してる」とありました。
最初見た時は、すごい嫌味‥と思いました。
でも、見終わったあと、
あれは本心からそう思ってたんだなと感じます。
【客観的に描かれているからこそ勝手に考える面白さがある】
・2011年公開の日本のサスペンスドラマ映画。
・不倫相手の妻が生んだ赤ん坊を誘拐し4歳ごろまで育てた母「希和子」が誘拐から逮捕されるまでの4年間の話、「希和子」が逮捕され生みの親の元にもどり成長し21歳の大学生になった娘「恵理菜」が突然現れたルポライターと自分の過去について巡る話。その2つが織り交ざって進んでいく物語 という大枠ストーリー。
[お薦めのポイント]
・誰かと語りたくなる物語
・登場人物の達の気持ちや考えが気になる余韻
・役者さんの演技が抜群
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[物語]
・物語(登場人物の行く末)の結論は出ますが、登場人物たちの「気持ち」に結論は出ません。ですが、一連の物語の流れを見終わるとそれぞれが「どういう気持ち」で「何を考え」て「なぜそういう行動や言葉を発したのか」が気になって、勝手に考えを巡らせてしまいます。なんといいますか、善悪で白黒つけてしまうとそれまでなんですが、それがつけ難くなってしまう物語の面白みがありました。
[演出]
・終始、ほの暗い空気でしーーんとした感じを創り上げていました。そんな中で、小豆島からの絶景や虫送りと呼ばれる伝統行事の美しさが垣間見える。重いテーマだからただ暗い、というわけではなく。絶望と希望が常に入り混じった世界、を画で表現されているようなそんな風に感じました。
[映像]
・際立って感じたことはありません。
[音楽]
・際立って感じたことはありません。
[演技・配役]
・皆さん、うますぎて。個人的には、永作博美さん、小池栄子さん、井上真央さん、余貴美子さん、田中泯さん、特にこの5名の方々が痺れました。永作さんは、ホテルで薫(恵理菜)が泣きじゃくるシーンで、母親としての苦悩だけでなく、「誘拐してしまってごめんね」という葛藤の涙を感じました。観ているだけで生い立ちが普通じゃないことが伝わるキャラクター千草役の小池さん、うますぎでした。一見、エンジェルホームという新興宗教の悪徳教祖っぽいエンゼルさんですが、実はそんな安っぽいだけの設定でない役を演じられた余さん、さすがですね。田中さんは、写真屋さんの無口な店主。そして、井上さん。過去の生い立ちによって、自分の「本当の気持ち」を出すことも自身で感じることも難しくなっているところから、ラストシーンの言葉を発するまでの流るような演技が秀逸すぎます。何かドカン!とした行動や変化があるわけではないのですが、恵理菜にとっては本当の自分を取り戻したかのような言葉に聞こえました。
[全体]
・それぞれに癖があり、行動の善悪を問われやすい設定となっている登場人物たち。そのすべてのキャラクターが、客観的に映像に収められています。物語の主軸はもちろん、「希和子」と「恵理菜」。でも感情や思いに関しては、終始、客観的。対比として、よく映画では誰か(主に主人公)の視点で見える景色や感じる思いを中心に表現されていますが、そういう感じがかなり少ない。どちらかというと群像を上からカメラで狙っている感じ。だからこそ、誰の頭の中も覗き見ることができず、ただただ起こっている出来事や行動だけが見える。その出来事が気になってしまう。よって、どうしても観ながら観終わったら、考えざるを得ない状態にさせられてしまいました。この辺も非常によくできた映画だなぁと思いました。子を持つ親御さんなら、いっそ考えてしまうことでしょう。心に響く2時間半、楽しませていただきました。ありがとうございました。
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#全体3.6 #物語3.7 #演出3.6 #演技3.8 #配役3.8 #映像3.5 #音楽3.5
主題歌だけは良い。
永作の悪を和らげる為に実父母の駄目さを対置したらしき作劇は甘い。
あのショーケンのような駄目人間の不潔な外道を永作に期待したが。
実母もあの秋吉の悶絶狂気と比べて緩い。
火曜サスペンスフルな主題歌(だけ)はイイ。
よって予告編が最も泣けた。私見。
4年間のしあわせ
何が幸せなのか
生みの親
育ての親
問いかける作品
主人公の秋山恵理菜(井上真央)生みの親と上手く付き合えず独り暮らし
そんな時妊娠する
相手は父と同じように家庭を持った男性
でも。産む決心をする一人で育てる決意
そして誘拐されていた幼い頃の4年間を省みる
道筋たどり千草(小池栄子)と巡る
巡るうちにフラッシュバックされた自分がいる
その時の育て母の(希和子)の想いが分かった
別れる時の想いが伝わってきた
これから自分の生き方の指針になる様に思える
4年間愛情をもって育ててくれた希和子に会いたくなる
やっぱ真央ちゃんの演技は上手いなぁ~
そして永作博美の演技も
タイトルの八日目の蝉の意味あいは必要だったのかどうかわからない。
ずっしりと胸にくる物語。
永作博美、井上真央、小池栄子の
圧巻の演技力。
映像のフィルムのかかり方も
ストーリー背景を写していてよかった。
きわこと大人になってから
再会して欲しい、、でもそのラストはないか、、
と後半期待半分もちながら
だったけれど
ある意味再会したような、
感動的なラスト。
母親の愛って
人格形成において本当に大切なんだろうなぁ。
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