冷たい熱帯魚のレビュー・感想・評価
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実際の事件をモデルにした狂気の物語
実際に埼玉県で発生した「埼玉愛犬家殺人事件」をモデルとした映画だという程度の事前知識で鑑賞。多くの映画ファンから高い評価を受ける作品ということで期待は高かったものの、エロありグロありのR18作品ということで、グロの苦手な私はちょっぴり緊張しながらの鑑賞です。
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小さな熱帯魚店を営む冴えない男性である主人公の社本。妻とは死別して新しく別の女性と結婚するも、前妻の娘である美津子は新しい母親を快く思わず、また後妻の妙子は美津子に対して後ろめたさを感じており、家庭環境は冷え切っていた。
ある日美津子がスーパーで万引きを行い、社本夫婦は謝罪に訪れる。激しく憤るスーパーの店長をたまたまスーパーに来店していた村田という男が店長を宥め、事なきを得る。
偶然にも村田も熱帯魚店を経営する男だったため社本と意気投合。お互いの店を見せ合ったり美津子が村田の熱帯魚店でバイトを始めたりして親交を深めているうちに、社本は村田からビジネスの誘いを受けるのだが、ここから事態は急速に動き始めるのであった。
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大規模な熱帯魚店「アマゾンゴールド」を経営する村田は人当たりが良くて社交的な中年男性という感じ。しかし、若くてセクシーな奥さんを連れて高級外車を乗り回したり、自分の店の従業員に「フーターズ」のような露出の高い服を着せて接客させたりするあたりに、彼の裏の顔がチラリと垣間見えます。
社本が同席する場所で平然と行われる殺人と死体処理。突然の出来事にパニック状態で言葉も発せない社本とは対象的に、談笑しながら死体の解体を行う村田夫婦。社本と村田が対比的に描かれることによって、村田の猟奇性が際立って感じられる見事な描写です。
私個人はグロテスクな描写が苦手なのですが、死体解体のシーンはあまりにもグロテスクすぎて一周回って作り物感が強かったせいで、逆に大丈夫でした。でも、グロ苦手な方は注意です。
終盤に向けて、社本の心理描写が丁寧に描かれてます。彼がどんどん精神的にも疲弊している様子だったり冴えない父親だったのに亭主関白のような言動をするようになるなど、切羽詰った状態にある彼のギリギリの精神状態が感じられる、恐怖すら覚える描写でした。
ラストシーンはイマイチよく分からなかったですね・・・すんません。
出演する俳優陣も素晴らしかったですね。
主人公の社本役の吹越満さんも素晴らしかったが、やはり一際異彩を放っていたのが猟奇殺人犯である村田を演じたでんでんさん。いつも笑っているお調子者のオッサンから殺気を放つ猟奇殺人犯までを演じる幅の広さと切り替えの早さ。画面越しにも伝わる恐怖感がありました。日本アカデミー賞の助演男優賞を受賞されたのも納得です。
狂気の名演技
吹越さんえぐい
どのシーンも頭にこびりつく胸糞の悪さだけど
村田をバラすシーンのいままでと違う吹越さんの「気」が目に見えて変わり
ドキッとさせられた
娘が親の死により更生するのかつまらんなって思ってたらちゃんとクズで安心した
体力をつかう映画
観よう観ようと思いながらもあとに回していた作品。
頭を殴られるような衝撃的なシーンばかりで体力を使いました。でもあっという間に2時間25分が終わりました。
村田はサイコパスで頭おかしいですが、自分勝手で自分の意思があり、自分の力で立った結果、富を手に入れている。一方で、社本は自分の意思がなく全て流される、拒めない人間である結果、村田に巻かれて流されていつの間にか村田の共犯となった。社本は誰しもなりうる可能性があるなと思いました。
村田の殺しややり方が強引な点はよくないですが、自分の意思を持っている点は見習うべきだと思いました。
最初から最後にいくにつれて社本の精神は狂っていっているが、村田を殺したあたりから自分の意思に従って動く(いい方向には向かっていないけど)ようになったところからはさらに引き込まれるものがあったと感じました。
非常に気分の悪くなる映画
生きているのは、痛いんだよぉ
何度見ても引き込まれてしまいます。役者陣の演技のすばらしさ、登場人物はそれほど多くないので混乱することも無く見れます。
グロさエロさ共にあたしは大好きな作品です。
久々に見返したので追記2024/08/24
黒沢あすかの演技がとにかくカッコよすぎるし、なにより覚悟を決めた吹越満がクソかっこいい!
名言も沢山あり、何度観ても引き込まれてしまう1番好きな邦画ですね。
園子温監督の映画はすごく好きで何作品も見てますが、その独創性とか感覚が素晴らしい👏
でんでんの訛った感じの物言いとか、美津子の憎たらしさ。そして愛子のサイコパスさ
どれをとっても登場人物みんなが愛おしすぎる。
村田を殺した後の社本の変わりようも、ヘナヘナしていた男から表情全てが変わって鳥肌が…
主が社本へと変わった後の愛子の子供っぽさが純粋で、何かに縋って生きていると言うのがよく分かる!
人に勧められる様な(グロ好きでなければ)映画では無いですが、人から1番好きな映画は?と聞かれたら恥ずかしがらずに冷たい熱帯魚と答えています🙈
園子温のせいでエグいものに慣れてしまう
園子温の凄いところは、レビューが真っ二つになるところ。
と、いつも思っていた。
これ以降はどこかに魂を売ったような作品が出てくるけれど、
紀子の食卓、愛のむきだしの次に好きな作品かも。
実際に起きた猟奇事件を元にしたようですが、
村田のようなオジサンは本当によく居る。
特に田舎に。
喋りの圧力が凄くて、周りに否と言わせないタイプ。
本当にキライ。
でも、30人以上も透明にしておいて、捕まったら死刑だって台詞に笑わされる。
怯えるの、そこなんだw
こういうスプラッタ系は、対称的な美しいものをだして来がちだけれど、
そんな甘いことを言わせない園子温はとても好き。
人を華美し過ぎないのがいい。
有名な女優さん使っていたら、こうはならなかったね。
吹越満はラストシーン以外はなんの文句もない。
あんなオジサンいるいるで共感できた。
にしても、作り物とはいえ、私たちの目はどんどんエグいものに慣れていく。
こっちの方がどうかと思ってしまうな…。
二度と観たくない
殺して遺体を切り刻み、骨は燃やして、灰にして撒いて肉は川に流すなんて…残酷過ぎる。
わからないだけで何処かの人里離れた山奥でこんな事が起きてるかもしれない、と思いながら観た。
何故なら、行方不明者の捜索願いは警察は事件性が無ければちゃんと\(//∇//)\捜査しないと聞いたことがある。
凄まじい作品でした。
前々から気になっていたのですが、期待が高まり過ぎてなかなか踏ん切りがつかず、後回しになっていた作品です。
結果…期待を裏切らない作品でした。
多少ちょっと無理ではないかと思う箇所や強引に感じてしまう箇所も有りましたが、勢いが有り、どのような結末に持っていくのか、そしてかなり刺激的な映像と相まって、割りと長めの作品ですが、見始めたらラストまで一気に観てしまいました。
終わり方も良かったですね。
主演である吹越満さん、傍を固める渡辺哲さんや神楽坂恵さん、梶原ひかりさんと主だった演者さんも素晴らしかったのですね。
そして、でんでんさんの怪演は流石としか言いようがありませんでしたが、個人的にはあいこ役の村田愛子さんが1番凄かったような気がします。
イメージ的にかなりのマイナスにしかならない(他の役でも同じですが、村田役以上にあいこ役はかなりキツそうに思えます)と思うのですが、よくこの役を引き受け、熱演して下さったと拍手を送りたくなりますね。
グロい場面も有りますし、実話をヒントにした作品ではありますが、かなりショッキングな内容なので人を選ぶ作品でもありますが、耐性がある方は観て損はないと思います。
実際の事件をもとにした怪作
これほどまでに胸糞悪い映画見たことない
いままでこの世で一番怖いものは幽霊とゴキブリだと思っていたわたしが、なんだかんだ言って人間が怖いんだな…と思い知らされた映画でした…
グロ耐性はあると思っていた方ですが、人間の恐さと汚さとその汚い人間が汚い人間によってバラバラにされていく姿がもう見てられない。こんな胸糞悪いの久しぶり。どんなスプラッター映画であろうがエロであろうがホラーであろうが一時停止したことはなかったのにこの映画だけ3日に分けてみました笑
なによりあの村田、ほんとに無理。
人生経験豊富なハッピーやさしいおじいちゃんだと思ってたのにとんだサイコパス野郎だった。
女を性処理の道具としか思ってなさそうな腐れた性格と同じ人間をまるでお昼ご飯を準備をするかのようにルンルンと遺体を解体していく様、みてられなかった笑
社本は言いたいことが言えない性格が故に村田の助手として共犯者となるが最後の最後でやけくそになって村田を殺し村田の妻愛子までも手に入れ最後は全員裏切って自殺し娘に笑われながら死んでいく姿、もうお見事でした笑
あと社本が警察に通報したあと村田の妻愛子と村田の血で真っ赤に染まって風呂場で取っ組み合いになり最終的には2人とも血で滑りまくってローション相撲のようにグデグデになっていたシーンは爆笑してしまいました笑笑
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