冷たい熱帯魚のレビュー・感想・評価
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狂気!
実際にあった事件がモチーフらしいですが
主人公が事件に巻き込まれて行く様子や頭がおかしい連続殺人犯の夫婦がよく描かれている
特にでんでんのクレイジーな演技が際立ってましたね
園子温監督らしい作品で面白かったです
こんなにグロいとは思ってなかった。
いつか見ようと思って先延ばしにしていた。
どんな話なのかも調べもせずに鑑賞。
普通にカップラーメン食べながら見てたんだけど、序盤から嘔吐のシーンがあり、おや?と
勘繰る。(←いつも、このパターン)
あの、働いていた若い女の子たちは
どんな使い方をされていたのか?
きっとエロいことに違いない…なんて
思っていたら、グロいシーンたくさん出てきて、これは苦手な人には無理だ〜と思ってみていた。なんだか、見ているこちらもおかしくなるような出来事ばかりで、正直胸糞わるいが、
結局最後まで見れちゃった。
まず、思うのが、なぜ警察に行かない?ってこと。怖くて行けないということなのかな。洗脳なのか。
結局なんで、でんでんはあんなに殺人を繰り返していたのだろう。短気なだけ?金がほしいから?
30人も周りで行方不明になっていたら
警察もなにか掴めてそうだけど。
グロにわりと強いけど、解体シーンとかはちょっときつい。なんだかズシーンとくる。
終わったあと、我が子の寝顔見たら
スーッとそれが抜けた。
やっぱ我が子はかわいい。笑
某事件が題材と聞いて。
当時まだ幼く事件のことは記憶になかったが
とあるきっかけで知りこの映画にたどり着きました。
内容的にはただグロい。としか印象になく
苦手な部類だったのもあり直視できなかったが
似たような事が実際にあったと思うと
考えさせられることもあった。
謎のハッピーエンド感。
怖い、グロい。とにかく怖すぎ、グロすぎてエロさはあんまり印象に残らない、結局どんな意図があったのかもあんまり掴めなかった。掴もうとすると衝撃的なシーンを思い出すことになるので辛い。何気なく見てしまったことをめちゃくちゃ後悔する映画。ただ、出演者の演技力は凄い。圧巻。
ただ最後だけは謎のハッピーエンド感に包まれた。娘っち、これから幸せに生きて欲しいと思った。
おとぎ話
凄まじい作品だった。
どこか、おとぎ話ならいいなぁと考えるのだけど、現実とは切り離せない部分に、この作品の核があるようにも思う。
「人生ってな痛いんだよお」
主人公が最後に放つ言葉だ。
何事にも簡単な事はない。いや…簡単なプロセスには簡単な結果しか訪れない。そんな事を呆然と考える。
娘の前で、首を掻き切る主人公。
「やっと死にやがった、クソジジイ」
娘は父親を蹴りながら高らかに笑う。
見開かれた虚ろな眼からは、主人公の心情は読み取れない。今際の際に彼は何を想っていたのだろうか?
全部手遅れだった。
楽な方、簡単な方を選んだ報いなのだろうか?
その自死も、やはり簡単な方なのかもしれない。
見せ方というか、求心力というか…。
暴力と性と血と狂気と。
よくまぁこんな脚本を思いつくなと惚れ惚れする。
息も絶え絶えな時に呟くでんでんさんの台詞とか、ブチ切れた後の家族の食卓とか。
それだけではないのだけれど、その暴力と性の隙間に挟み込まれる本性のようなアレコレが、人として業を想起させる。
役者陣は皆さま熱演で…でんでんさんと吹越さんは絶品だった。
スピード感がとにかく凄い。
でんでんさんの口調もそうだけど、シーンもカットもガンガン飛ぶ。一旦乗ったら、下ろしてもらえないジェットコースターのようだった。
…僕らは何を誤解していたのだろうか?
世の中には楽しくて面白い事ばかりがある訳ない。
極端ではあるが、コレすらも人の営みの側面だ。
なんか、平和ボケした頭をハンマーでぶん殴られたような気がする。
上手にコラージュされた文明の中身なんてこんなもんだ。見ないように振る舞っていても、すぐ隣ではこんな日常もあるんだよ。
何を呑気に構えてるんだ、と。
それをちゃんと認識し、自分も同類だと立ち位置を確かめてから、まずは立てよ、と。
そう言えば、ラストに歩く吹越さん歩き方が異様だったな。あんなに直立に立てるもんなんだなぁと、そんな事思ったの思い出した。
疲れるだろうなぁと予想していた本作。
大変、疲れたのだけれど、コレを避けて通るようではたかだか知れてると、そんな事も思えた。
色んな意味で、見るべき作品だった。
■追記
レビューを見返す機会があり、ふと去来した感想を書き留めておく。
結構な残酷描写はあるものの、それらはコケ脅しや映画の文法に則ったものではなく、必然だったり必要性の方が強かったのではないかと思う。
やり過ぎでもなく、やらな過ぎでもない。
装飾でもなくスパイスでもない。
なんちゅうか、場所も行為も全てはキャラクターに由来するようだった。「こんな奴がこんな事をする為に必要なアレコレ」そんな所から起因した発想のように思う。伏線の集大成というか…つまる所、人物への造詣が異常な深度だったように思う。
たぶんなら、それこそが園監督の真骨頂なのだろうなとボンヤリ考える。
だから、商業ベースで撮った「新宿スワン」は面白く思えなかったのだなと、変な所で得心を得た。
冷静に見るとドタバタコメディ
描写が恐ろしく激しく、目も向けられないような映像ばかりですが、よく考えると、これはホラーでもサスペンスでもなければ、ドタバタコメディと言えるでしょう。他の皆はとても楽しそうで、巻き込まれた主人公だけが悲惨な感じが喜劇です。
人の言いなりになるって嫌だなぁ!!
とにかくきついし息苦しくなってくる。殺したくなるほどいやーな演技するデンデンと年頃の娘と若い奥さんの間でぎくしゃくした家庭事情で何も解決出来ない吹越満の弱々しい演技の対比がこういうのあるよなぁって感じました。その弱みにつけ込んで洗脳していく人間の嫌な部分が観ていて腹が立ってくる。園子温監督の描く作品はじめてでしたが、人間の狂気と恐怖が上手く表現されていました。邦画にしては珍しく狂気じみている鋭い作品でした。
後味は悪い。でも現実の描き方がおもしろい。
やりたくない家事をこれほどうまく表現できるのかと思う出だしがとても良かったです。
気持ち良い出だしから、いきなり豹変する人間、連続殺人犯が人の弱みにつけこみにこやかに近づく怖さ、簡単に飲みこまれる人間の愚かさ、弱さ…どんどん引き込まれていきました。
父親に暴力を振るわれ、母親に助けてもらえなかった過去を持つと思われる村田さん。
守ってほしい両親に守られなかった絶望が、いきなり豹変し残酷な行為を繰り返す村田を生んだのかなと思いました。
暴力や不幸は連鎖する絶望的なストーリーですが、最後主人公がこれまで溜めこんだものを吐き出しスッキリする様子は気持ちよかったです。
浮かれない現実の残酷さが描かれていると思います。
ホラーとしては完璧、感想としては「惨い」
Netflixにあらすじが載っていたせいで早々にネタバレを喰らって、「ああ、そんな展開ね」とあまり期待せずに見たが、見終わって納得。
確かにあらすじだ…あの少ない文面だけでこの映画の終わりまで予測するのは難しいように思える。
ハラハラし続けた。ついでに怖くて涙も少し出た。ホラー映画としては完璧。だが、オチについては最後まで救いがない。惨い。
ここまで軽めの感想
ここからがっつりネタバレ。
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この映画でも述べられていた通り、生きることは確かに痛いのかもしれない。人を殴ると殴られた相手も、殴った自分の手も痛くなるように、自分の感情を思うがままにぶつけると苦しくて痛いのだ。そんなことが起きないように、私たちは普段から表面上で優しい言葉を並べ、本能を隠し、家族や恋人や他人と、お互いを傷つけないように努力してるんじゃないだろうか。だからこそ、この映画のメッセージ性が際立つ。
痛みを避けることで良いように運ぶこともあれば、この映画の主人公のように問題を抱えたまま、不満足な日常を送る事だって充分あり得る。だから時にはお互いの思っていることを相手に伝えて、発散させることも必要じゃないか、痛みをぶつけ合うことも必要じゃないか、と問い掛けるのがこの映画。
そんでもって、最後に主人公は自分の欲望を発散できるだけ発散して、自殺し、娘に「死んで清々した」なんて蹴られる訳だから、なんとも言えない気持ちにさせられる。
痛みを押し付けあって死ぬことが幸せか、口を閉じ、自分を殺して生きることが幸せか、考えさせられますね。
魚ちゃんのエサ
園子温「家賃3部作」の一作目。
ようやく観ることができました。
実際に起きた事件を基に作られた物語。
熱帯魚店を営む社本は、ある日自分の連れ子の娘が万引きしたことをきっかけに、村田という男に出会う。
村田は自分よりも大きな熱帯魚店を経営しており、人柄も良く何かと世話になるようになるが、村田の本当の顔が明らかになっていき…
娘や嫁を弱みというか人質に取られ、殺人の手伝いをせざるを得ない状況に追い込む、村田の巧みな話術。
普段はニコニコしているけれど、殺しの時は人が変わったように感情をなくす。
「でんでんさんが恐ろしい」と聞いていましたが、噂通りの怪演でした。
そして村田に洗脳され、最後には自分も狂い壊れていく社本も、吹越さんにしか演じられなかったと思います。
黒沢あすかさんのドスの効いた声と芝居も迫力があって素晴らしかった。
グロ描写もしっかりあって、単にグロいというよりは、園子温映画らしい生活感のある汚さや血生臭さが際立っていたように思います。
耐性ついてきた私はいけましたが、やはり苦手な人は要注意かも。
基となった埼玉愛犬家連続殺人事件について、少し調べてみましたが、これはまた映画以上にとんでもない事件ですね。
概要を見る感じだいぶ実際の事件に寄せてきていて、『愛のむきだし』に比べるとかなり忠実。
直接、埼玉愛犬家連続殺人事件の映画化といっても支障がないほど、そのまんま。
ペットショップから熱帯魚店への改編も良かったと思う。
wikiによると主犯のSは、
「殺しのオリンピックがあれば、俺は金メダル間違いなしだ。殺しのオリンピックは本物のオリンピックよりずっと面白い」とか、
「死体がなければただの行方不明だ。証拠があるなら出してみろ。俺に勝てる奴はどこにもいない」とか、
「最初は俺も怖かったが、要は慣れ。何でもそうだが、一番大事なのは経験を積むこと」とか、
「臭いの元は肉だ。そこで透明にする前に骨と肉をバラバラに切り離すことを思いついた」などなどサイコパス発言の数々に震え上がる。
しかもSは獄中で病死。胸糞悪ぃぃぃ
(映画のラストは『地獄でなぜ悪い』的な投げやり感〔それが園子温映画の魅力の一つですが〕があるので、正直胸糞悪くはならなかったけれど)。
人生は痛いんだよ!
ある意味パラサイト。
このとんでもない世界観の中でも家族や人生のテーマはしっかり生きていて、普通の人ゆえの豹変や裏切り、家族の崩壊などエログロだけではない秀作でした。
身近にいるこんな人。
なかなか自分の中から“村田”というワードが抜けません。
視聴前から作品名は知っていて、
日本の有名なずっしりした映画。 という印象でした。
vodに2つも加入しているんだから
有名なやつはとりあえず見て、知ってる状態になっとこ!
という軽率な気持ちで見ました。
まず思ったこと。
「村田みたいな人っておる~。。。」
営業トークというか深く踏み込まなければ
心地よく話してくれる感じ。
ふいに感じる違和感。
土足で人の心に踏み込んでくる図々しさ。
周りに仲のよさそうな人がたくさんいて
慕われているように見える。
頼もしく感じる。
お茶らけていて、おもしろい。
垣間見える恐さが不気味で本能的に恐怖を感じる。
そんな役柄を
でんでんさんが見事に演じていらっしゃいます。
一緒に悪事を働いていた
THE悪役の渡辺哲を殺したときに
あー恩とか人情とかないんだ。
と感じました。
まあ、猟奇殺人犯にそんなもんはないでしょうけど。
男女の関係も狂っています。
殺め方も人を利用するやり方も後味が悪く
気持ち悪いですが、
何よりもこの男女の関係が一番気味悪かったです。
そして冷え切った家族関係。
村田というスパイス。
言うことを聞かない娘・愛のない妻にたまったフラストレーションは
こんな感じで爆発してしまうんでしょうか。
意外にも痛そうなシーンがあまりないのでグロテスクさは
あまり感じませんでした。
頭部だけになった渡辺哲を差し出されたときはギョ!!!としましたが
もう痛覚がない物体を鼻歌歌いながら解体しているので
うーー痛そう!やめてーーーー。
と思うところが無いのは疲れずに済みました。
ただ、これは実話を元にしていますので
そのあたりを想像すると、人間は恐ろしいですね。
基本的に映画は作り物 として見てしまうので
こんな解体シーンもへっちゃらでしたが
現実にそんな事をしでかしている人が
何人もいると思うと、背筋が凍る思いです。
だって、冷静に、医学の勉強をしたわけでもないのに
皮膚を切り裂いて肉を切って・・・
よくできますね。猟奇的殺人鬼の脳内は理解できません。
で、すっきりしないラストシーン。
「やっと死にやがったな、くそじじい!」
そこまで心が死んだ言葉が言えるような育ちや環境でしたでしょうか?
私も可愛くない娘でしたが、
きっとこの時
「やっと死にやがった」
と思いません。
そう言い放つほどのことをお父さん(社本)はしてたんでしょうか?
私にはわかりませんでした。
あと、この劇中のでんでんさんが笑えるというのも
到底理解できません。笑
有吉はこのでんでんさんが面白過ぎて爆笑しちゃうそうですが、
私はこの映画全体を通して、笑えるセンスは持ち合わせておらず、
ブラックユーモアを面白いと思わないのか・・と知れてよかったです。
血みどろ
実際にあった事件を題材にしたという事だったけど、
その割にはリアリティが全く無かったな。
特にクライマックスにむけてがそんな馬鹿な~って思っちゃった。
漫画ならいいけど、映像でやられると急にリアリティに
かけるよね。
登場する女性の露出度がみんな高くやたらとエロシーンが多い。
むやみに多いと単にサービスみたいでストーリーに必要性を
感じないんだよね。
そんなシーンやたらと増やすなら社本の家庭が上手く行ってない
という書き込みをするべきだね。150分もあるんだから。
そこを書き込まないから最後社本が爆発してしまうシーンが
不自然でうまく繋がってないと思う。
でんでんの村田は怖かったな。
ああいうタイプ実際いるよね。めっちゃ苦手なタイプだわ。
村田の狂気は良かったかな。
単調で途中で見るの止めようかと思ったけど頑張って
最後まで見た。村田は怖かったけど話は怖くなかった。
共犯になっていく過程でのっぴきならなくてという
演出がされたら怖かったかもね。
ここちよい
でんでんさんの話し方。ものごし。いいときも威嚇する時も。流れるような言葉使い。
お肉屋さんのバイトの子に接する様な感じで、人間の赤をバラまいて、
お肉を小さくした。そんなでんでんさんの醸し出す雰囲気が気持ちよいです。
「半分終わったよ」って言った時の愛子の表情と色の赤にとてもゾクゾクしました。とても。
凄まじい
園子温監督作品。
あーこのシーン撮りたかったんだろうなーとか
わかるシーンがいっぱいで、見てて楽しかったです
監督の意地さえ感じるような映画
吹越満が絶妙に幸薄そうで色気あって
最強でしたな
ラスト、娘に笑われるシーンも最強
エログロだけ頭に入れればOK、思ったよりもエンタメな作品
グロいことで知られる本作なので、力が入りすぎているんじゃないかというくらい身構えながら鑑賞。とにかく狂気の沙汰じゃない人たちの話なので、そりゃ心の置所も分からないまま終わったのでこの評価に。
怪事件ファイルが好きなタイプなので、モデルの事件は根掘り葉掘りしたことがある。発想からして凶人な男のモチーフそのままであったことは興味深かった。ただ、主演は吹越満なので、どう落とすのは気になっていた。
とにかくグロいのは確かだが、ラスト30分でそれを凌駕するドラマを持ってくることに驚いた。人間の狂乱を特と見ろと言わんばかりのカオス。確かに前半のリードからして、ああなるのも分からなくは無いが、ちょっと散らかし過ぎ散らかしすぎな印象もある。むしろ、簡単に身を委ねる軽率な雰囲気はかえって淡白な関係性のよう。それでも、イカれた脚本を実際に起こして画にするだけでも凄い。途中で透かしてくるバックボーンが上手く機能したように見えなかったのが残念。
初・園子温監督作品だったが、身構えすぎたかも。思ったよりもエンタメとして成立しており、震撼するほど重いものではなかったのである。ただ、エログロの耐性は必要かも。これがマスターピースで語られる世間って意外と怖い気がする。
ああ、こういうのね。と冷めてしまうと途端につまらなく。
ずっと「グロくて胸糞悪いけどすごい」と話だけ聞いていた作品を
丁度胸糞悪くなりたいと思って今回見てみました。
内容としては実在の事件に再婚した連れ子の旦那さんの鬱屈した人生をプラスしたものです。
胸糞悪いグロテスクな映画見るぞーと気合を入れて見たものの
妙に馴れ馴れしく万引の仲裁をして妻娘にベタベタくっつくじじいに何も怪しさを感じないバカさ加減や
死体見せられて何も言えなくなってズルズル共犯者になるいい加減さや
急に村田を殺して強気になったかと思えばやることはただ妻と娘に理不尽に暴力を振るうだけというクズさ加減
折角警察が内緒で接触してくれたのに利用しようともせず適当な説教をして自殺する無責任さにすっかり冷めてしまいました。
で、最後の娘さんの高笑いからの「やっと死んだかじじい!」で、恐らく全てそれが計算だったのが分かるのですが
前述の旦那さんの行動をすっかり冷めた目で見てしまったため
ああ、クズの娘はまたクズとして大人になるんだろうなぁと淡々とエンドロールを眺めることに。
世論の移り変わり等もあるので、リアルタイムで見ておけばもうちょっと感想変わったかもなぁと思いました。
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