完全なる報復
劇場公開日:2011年1月22日
解説
ジェラルド・バトラーとジェイミー・フォックスが共演するクライム・サスペンス。「交渉人」のF・ゲイリー・グレイ監督がメガホンをとり、「ソルト」のカート・ウィマーが脚本を手がける。米フィラデルフィアで幸せな毎日をおくっていたクライド(バトラー)は、ある日突然、愛する妻子を目の前で惨殺される。しかし犯人は、エリート検事ニック(フォックス)の勝手な司法取引によって極刑を免れる。腐敗した司法制度に憤がいしたクライドは、自らの手で犯人と事件関係者に制裁をくだしていく。
2009年製作/108分/R15+/アメリカ
原題:Law Abiding Citizen
配給:ブロードメディア・スタジオ
スタッフ・キャスト
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憎しみという燃料で積年の復讐劇を果たす映画
その残虐性と怒りの強さにどんどん引き込まれる
因果応報がこれほど刺さる映画はない
自分の為だけに生き他を鑑みない生き方はやめよう
個人的にはクライドに気持ちが傾くけど、
最後ニックの家族を狙わずに司法のトップを殺そうとしたところに残念さを感じる
セブンみたいなバッドエンドでも良かったんじゃないかと思うんだよな
ニックのせいで大勢が被害にあったんだから、
嫁の肩を抱いて子供を見つめるなんてエンドは生暖かすぎる
2022年9月14日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波
邦題がミスマッチなので、本来なら表題のようにすべきだろう。原題は「法に従う市民」であり、内容に対して実に皮肉が効いている。
残念ながら凶悪犯罪を起こす人間はその生育環境が劣悪であり、社会のあらゆるセーフティーネットからも漏れ、結果的に歪んだ人格を形成し、他人に危害を加えることがある。これはほとんどの国で見られる現象であろう。
貧富の格差やネグレクトなど、様々な要因で犯罪者が生まれるが、生まれながらの犯罪者は存在しない。誰も犯罪者になりたくてなるわけではない。彼らの置かれた状況が犯罪者を作り出す。
本作の凶悪犯ダービーもやはりそういった生育環境に育った一人だろう。近年先進国ではほとんど死刑制度が廃止されている。人権意識が高い国ほどそうである。何故なら先に述べた通り、死刑に値する凶悪犯罪を犯した人間にも事情があり、そして人権もある。
人権を重んじるはずの国がそれに反する人権侵害の最たる死刑を実行する矛盾に気づいたからこそ死刑制度を廃止したのであろう。
だが、死刑にしないということは犯人の更生に向き合わなければならない。果たして通常人では考えられないほどの凶悪事件を起こした犯人を更生する術を社会は持ち合わせているだろうか。
裁判所は刑期を定めて言い渡すだけ。刑務所は刑期が満了になれば解放する。それで更生して社会に順応できるかといえば、受刑者の多くは再犯で再び刑務所に戻ることとなる。
犯人の歪んだ人格を矯正出来るシステムが未だ社会では構築できてないのだ。
完全なる報復という邦題に値する内容としては本作の犯人であるダービーを更生し、社会に復帰させることであろう。そうすることにより二度と同じような悲劇が生じない社会を作ってゆくことこそ完全なる報復の文言にふさわしい。
ただ、本作はアメリカ映画、それもサスペンス映画なので、固いことは言いっこなし。やはり被害者が凶悪犯に報復する様は見ていて溜飲が下がるのも否定できない。しかし、単純な娯楽作として本作をとらえてもやはり不完全なる報復と言わざるを得ない。作品ラストで娘の発表会を見るニックの客席の下には爆弾が仕掛けられていて、そこで終わりとしたなら、邦題に相応しい作品にはなったであろう。
2022年5月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波
妻子を殺され、主犯は司法取引で数年でシャバに。男の復讐が始まった。
よくある復讐劇かと思った。しかし本作、ここから様相が違ってくる。この復讐、なんともやりすぎなのだ。あまりの怖さに目が離せなくなる。そしてもはやどちらが悪かさえ分からなくなるのだ。
細かいところを気にすると終盤ややガッカリするかもしれないが、結末がまたなんとも…それでいいのか、逆じゃあないのか。面白かった。字幕ノーカットでもう一度見る価値あり。
SUN吹替版鑑賞
2022年2月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
予告を観て面白そうだと思い鑑賞。
実際、この映画を鑑賞してみて自分が思っていた以上に面白い作品。
妻子を殺された被害者が、司法制度が抱えている問題点を炙り出すため、緻密な計画のもと徹底して復讐を実施していく内容で見応えが充分あった。
鑑賞後は、司法制度の問題点など色々考えるキッカケを作ってくれる作品でもある。