ヘルボーイ ゴールデン・アーミー : 特集
《「ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー」クリーチャー解説》
<BPRD(超常現象捜査防衛局)>
■ヘルボーイ Hellboy
<俳優>ロン・パールマン
ニックネームはレッド。ナチスの陰謀により怪僧ラスプーチンの儀式により地獄から召還された存在。額にある突起はツノだが、普段は削っている。前作で片想いしていたリズと今はいっしょに生活しているが、なぜかケンカばかり。
<趣味>ビールと葉巻とチョコバーが大好き。ネコが好きでたくさん飼っている。恋するとバリー・マニロウのラブソングを熱唱する。
■エイブ・サピエン Abe Sapien
<俳優>ダグ・ジョーンズ
ニックネームはブルー。ヘルボーイの相棒。普段は水槽内で生活する水棲人。人間を含む生物の想念を感じ取ることが出来る。熱血漢のヘルボーイとは反対の、常に冷静な思索家。ヌアラ王女と出会って恋に落ちる。
<趣味>好きな音楽はビバルディ。読書家で、恋すると詩を暗唱する。
■リズ・シャーマン Liz Sherman
<俳優>セルマ・ブレア
ヘルボーイの恋人。強大な自然発火能力を持つが、子供時代に起きたこの能力による不幸な出来事がトラウマになっている。今はその能力を受け入れて、超常現象捜査防衛局に勤務している。今回はヘルボーイのためにある重大な決意をすることに。
<弱点>ヘルボーイを愛していること。
■ヨハン・クラウス Johann Krauss
<俳優>ジョン・アレクサンダー
ヘルボーイたちの上官としてBRPDにやってきた新メンバー。生真面目な性格でヘルボーイと衝突する。かつては霊媒だったが、幽体離脱中に肉体を失って半物質エクトプラズムのみの存在に。半物質を封じ込める気密スーツを着用している。また、エクトプラズムを放出して、無機物や有機物に乗り移ってそれらを操ることができる。
<弱点>肉体がないこと
<クリーチャーたち>
■ウィンク Wink
<出現地>トロールの市場
トロール族の一員。ヌアダ王子の家来で、彼の命令には絶対服従。大きな身体と超人的な怪力を持つが、頭の回転はあまり速くない。
<ルーツはコレ?>トロールは北欧の伝説に登場する一種の妖精。粗暴で怪力の巨人として描写されることが多い。トールキンの「指輪物語」と、その映画化作「ロード・オブ・ザ・リング」3部作にも、「ハリー・ポッターと賢者の石」にも本作と同じような姿のトロールが登場。
■ゴブリン Gobrin
<出現地>北アイルランド
ゴールデン・アーミー製造に関与したゴブリン族の鍛冶集団の一員。光るものの収集が趣味。ヘルボーイをエルフの国に案内する。
<ルーツはコレ?>ゴブリンは、ヨーロッパの民間伝承に登場する一種の精霊で、背丈は小さく、容貌は醜く、悪意を持っていたり、ふざけることが好きだったりする。ちなみに「ハリー・ポッター」シリーズで魔法の国の銀行を運営しているのもゴブリン。
■ジャイアント・ドアウェイ Giant Doorway
<出現地>北アイルランド
石の巨人の形をしたエルフ国への入り口。普段は巨石に擬態して入り口を外敵から守っている。ゴブリンの笛で本当の姿を現わす。
<ルーツはコレ?>デル・トロ監督はレイ・ハリーハウゼンの「アルゴ探検隊の大冒険」に登場する青銅の巨人タロスへのオマージュだと発言している。太古の建造物という意味でも「風の谷のナウシカ」の巨神兵にも似ている。
■死の天使 The Angel of Death
<出現地>ベツムーラ王国の地下
人々の死を予知する能力を持ち、その心は塵と砂から出来ている。太古の昔から地下に棲み、ヘルボーイ達が訪れるのを待っていた。
<ルーツはコレ?>演じているのはエイブ・サピエンと同じダグ・ジョーンズ。同じく彼が演じた「パンズ・ラビリンス」の地下に棲む目のない男ペイル・マンの親族か。
■トゥース・フェアリー Tooth Fairy
<出現地>ニューヨーク
身体は小さくフェアリーのような羽を持つが、頭部に歯の多い口があり、集団で生物を襲ってその内臓から骨までを食い尽くす。
<ルーツはコレ?>デル・トロ監督が大好きな「昆虫」と「妖精」の混合物なのは「パンズ・ラビリンス」の妖精と同じ。欧米の伝承にある「トゥース・フェアリー(歯の妖精)は、抜けた乳歯を枕の下に置いておくとコインと交換してくれる妖精だが、こちらは「歯」が凶器の妖精。
■エレメンタル The Elemental
<出現地>ニューヨーク
エルフ族が森の再生のために使ったと言われる存在。元は小さな種子だが、水分を補給すると22メートルもの巨大生物になる。ヌアダ王子が所有していた最後の一粒を、ヘルボーイとの戦いの中で使う。
<ルーツはコレ?>意志を持つ植物といえば、やはり森の守護者で、映画「ロード・オブ・ザ・リング」でも描かれたトールキンの「指輪物語」のエント族。同じく太古の森の神である「もののけ姫」のシシ神も親族か。
■ゴールデン・アーミー The Golden Army
<出現地>ベツムーラ王国の地下
今は地下で休止する世界最強の軍団。この軍団が目覚めるとき、世界が滅ぶ。エルフ族の王バロルの依頼によりゴブリン族が製造。
<ルーツはコレ?>ギレルモ・デル・トロ監督が大好きな機械仕掛けの自動人形の巨大版か。古代ギリシャの遺跡で発見されたアガメムノンの黄金の仮面や、宮崎駿の「風の谷のナウシカ」の巨神兵などを連想させる。
<ベツムーラ王国>
■ヌアダ王子 Prince Nuada
<俳優>ルーク・ゴス
エルフ族の王子。人間との契約を守って共存しようとする父王と対立。自分たちの種族が世界を支配するべきだと考えて、そのためにゴールデン・アーミーを甦らせようとする。エルフ族による世界征服のためなら、肉親たちを傷つけることもためらわない。
<特殊能力>伸縮自在の魔力の槍「銀の槍(シルバー・ランス)の名手。また、闇の世界のモンスターたちを操ることが出来る。
■ヌアラ王女 Princess Nuala
<俳優>アンナ・ウォルトン
エルフ族の王女。ヌアダ王子の双生児の妹。兄とは不思議な絆で結ばれていて、片方が傷つくともう一方も傷つく。父王と同じ意見を持ち、兄の意見に反対する。父王から、ゴールデン・アーミーを甦らせるために必要な鍵のひとつを預かる。
<特殊能力>テレパシー
■バロル王 King Balor
<俳優>ロイ・ドットリス
エルフ族の王。かつて人間との闘いの際に、ゴブリン族に命じてゴールデン・アーミー創るが、その不眠不休の軍隊の破壊力を恐れて、これを封印し、人間との間に休戦協定を結ぶ。現在もこの協定を守っているが、この協定を巡って息子と意見が対立する。
<弱点>娘ヌアラ王女を愛している