トラ・トラ・トラ!

劇場公開日:1970年9月25日

解説

太平洋戦争の火ぶたを切った真珠湾奇襲作戦の全貌を描いた大型戦争映画。製作総指揮はダリル・F・ザナック、製作は「ブルー・マックス」のエルモ・ウィリアムス。監督は、アメリカ側が「ミクロの決死圏」のリチャード・フライシャー、日本側が「スパルタ教育・くたばれ親父」の舛田利雄と「きみが若者なら」の深作欣二。ゴードン・W・プランゲの「トラ・トラ・トラ!」とラディスラス・ファラーゴの「破られた封印」を基に、アメリカ側はラリー・フォレスター、日本側は菊島隆三と小国英雄が共同脚色。撮影は「ゲバラ!」のチャールズ・ウィーラー、日本側は「戦争と人間」の姫田真佐久、東映の古谷伸、「眠れる美女」の佐藤昌道などが参加。音楽は「パットン大戦車軍団」のジェリー・ゴールドスミス、美術はジャック・マーティン・スミスとリチャード・デイ、日本側は村木与四郎と川島泰造。特殊効果はL・B・アボットとアート・クルイックシャンク、編集はジェームズ・E・ニューマン、ペンブローク・J・ヘリング、井上親弥がそれぞれ担当。出演はアメリカ側が「ナタリーの朝」のマーティン・バルサム、「華やかな情事」のジョセフ・コットン、「レマゲン鉄橋」のE・G・マーシャル、「裸足のイサドラ」のジェーソン・ロバーズ、「砲艦サンパブロ」のマコ以下、ジェームズ・ウィットモア、キース・アンデス、エドワード・アンドリュース、ジョージ・マクレディ、エドモン・ライアンなど164 名。日本側は山村聡、三橋達也、田村高広、東野英治郎、島田正吾、千田是也、宇佐美淳也、内田朝雄、十朱久雄、安部徹、野々村潔以下155 名。デラックスカラー、パナビジョン70ミリ。1970年作品。

1970年製作/アメリカ
原題または英題:Tora!Tora!Tora!
配給:20世紀フォックス
劇場公開日:1970年9月25日

あらすじ

1939年9月1日、山本五十六中将(山村聡)の連合艦隊司令長官の就任式が、瀬戸内海に停泊中の、「長門」艦上でおこなわれた。それから1週間とたたないうちに、時の首相近衛公爵(千田是也)が閣議を開き、アメリカの日本に対する経済封鎖を討議し、それに対して陸相東条英機(内田朝雄)は、アメリカへの攻撃を進言。41年1月24日、ワシントンの海軍情報部は日本の暗号無電を解読し、事態の容易ならないことを察知した。そして、ルーズベルト大統領は新たにキンメル提督(マーティン・バルサム)を太平洋艦隊司令長官に任命、日本の動勢に備えようとした。41年2月、山本長官は第1航空隊の大西参謀(安部徹)から真珠湾攻撃の参考意見を聞き、空母「赤城」の名パイロット源田中佐(三橋達也)の名を知った。そのころ真珠湾では、航空隊のベリンジャー中将(エドモン・ライアン)が、キンメルに日本の真珠湾攻撃の可能性を説いていた。41年4月24日、野村駐米大使(島田正吾)はハル国務長官(ジョージ・マクレディ)と、緊迫した両国の関係を打開しようとしたが、ハルゼイ中将(ジェームズ・ウィットモア)等、海軍側の強硬意見にあい、実を結ばなかった。やがて両国間の通商条約は破棄され、スターク海軍作戦部長(エドワード・アンドリュース)は、ハワイを非常時態勢下においた。そのハワイでは、日本のスパイ吉川猛夫(マコ)が、情報収集のため暗躍していた。41年10月、東条英機が陸相兼首相となり、軍部の権力は頂点に達した。一方、アメリカ側の情報部は、真珠湾攻撃の決行日を想定し、スチムソン陸軍長官(ジョセフ・コットン)は大統領にそれを伝えることを約し、またマーシャル大将(キース・アンデス)もハワイのショート将軍(ジェイソン・ロバーズ)やキンメル提督に、警告を発していた。12月2日、ハワイへ向け進航中の、南雲司令官(東野英治郎)の第一航空艦隊は、山本長官から「ニイタカヤマノボレ」という暗号を電受した。いよいよ真珠湾攻撃の時が来た。12月7日、東郷外相(野々村潔)は駐日大使の天皇拝謁を助け、局面打開を求めたが、道はすでにふさがれていた。翌12月8日未明、遂に南雲中将の率いる機動部隊は、オアフ島北方から真珠湾に迫り、午前7時57分、淵田少佐(田村高広)を先頭とする戦隊が、空から敵地へ突っこんで行った。真珠湾攻撃は見事な成功をおさめ、「赤城」からは、作戦成功を伝える暗号が打電されていた。「トラ・トラ・トラ!」。(20世紀フォックス配給*2時間30分)

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映画レビュー

4.0 双方の視点、どのような気持ちで観れば⋯

2025年12月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

興奮

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共感した! 0件)
しゅうへい

3.5 史実に即しているが、ドラマがない。華がない。

2025年12月8日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

1970年公開、アメリカ映画。
149分。

【監督】:リチャード・フライシャー、舛田利雄、深作欣二
【脚本】:ラリー・フォレスター、エルモ・ウィリアムズ(ノンクレジット)、ミッチェル・リンドマン(ノンクレジット)、小国英雄、菊島隆三、黒澤明(ノンクレジット)
【原作】:ゴードン・W・プランゲ〜『トラ・トラ・トラ!』
ラディスラス・ファラーゴ〜『破られた封印』

主な配役
【キンメル太平洋艦隊司令長官】:マーティン・バルサム
【山本五十六連合艦隊司令長官】:山村聡
【スチムソン陸軍長官】:ジョゼフ・コットン
【源田實第一航空艦隊参謀】:三橋達也
【ハルゼー第2空母戦隊司令官】:ジェームズ・ホイットモア
【南雲忠一第一航空艦隊司令長官】:東野英治郎
【ハル国務長官】:ジョージ・マクレディ

◆黒澤明降板の真相は?

黒澤明が監督と脚本を担当する予定だったが、途中降板した。

日本語、英語それぞれのwikipediaに、それぞれの理由が書かれていて面白い。興味がある方はぜひご覧いただきたい。

◆企画自体は実は安易?

長くなるが、以下、日本語版wikipediaから引用↓

大作『史上最大の作戦』の大成功に気をよくした20世紀フォックスが、ノンフィクション作品、ラディスラス・ファラゴ『破られた封印』(The Broken Seal)を原作に、日米双方の視点から真珠湾攻撃を描こうとした企画。20世紀フォックスとしては『クレオパトラ』の大失敗で、傾きかけた会社を救ってくれた『史上最大の作戦』の「夢よもう一度」という期待があった。

↑引用おわり

つまりは二匹目のどじょうを狙ったわけ。

◆日本上映版のほうが4分長い!

渥美清と松山英太郎のプチコント?は、日本上映版のみらしい。

◆巨額な製作費と迫力の戦闘シーン

他の昭和の大作同様、CGに頼らない戦闘シーンは迫力満点だ。
一部、模型も使われているが、ほとんどが実物やセットだ。

本当に戦艦「長門」で撮影したのでは?と思うほど、精巧なセットで驚きを禁じ得ない。

特に、飛行場の空襲シーンは撮影時にケガ人が出たんじゃないかと思うほどだ。

製作費は当時のレートで、約100億円と言われている。

◆まとめ

今日、久しぶりに観た。

あくまで私の感想だが、
あまりに淡々と史実を描いており、
発見や感動がない。
架空のエピソードがほしい、と言っているのではなく、あまりにドラマがなさすぎる、というのが正直な感想だ。

日本の俳優陣、アメリカの俳優陣、
実力者を揃えていて良いのだが、
まったく華がないのが惜しまれる。

『ショーシャンクの空に』で、かわいそうなブルックス・ヘイトレンを演じたジェームズ・ホイットモアが、なんと、ハルゼー中将を演じていたのが印象的だった。

☆3.5

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共感した! 3件)
Haihai

5.0 ニイタカヤマノボレ。僕は怖くてパールハーバーへは行けなかった

2025年12月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:TV地上波
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共感した! 2件)
チネチッタ

4.0 やらなくていい事

2025年12月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

難しい

いったいどんな気持ちでこの作品を観たらいいのだろう

第二次大戦
大東亜戦争
太平洋戦争
色々な呼び方がある
戦争の始まる理由も幾つかあるだろうし切掛も

いつの時代にも同じような理由や切掛はあるのだが
その時に戦争が流行っていればそうなってしまう
そんな感じがするのだ
世界大戦と言えばまるで世界が戦争しているように思ってしまうがやってない国が殆どでやってる国に繋がりが深ければ深いほど戦争してしまうように思ってしまう

どうせこの先もまだまだ戦争は無くならないだろうししたい人達ばかりだろう
偉い人同士で話し合いでも殴り合いでもやればいいのに
わざわざ国力を使って大量殺人をしあうなんてどうかしてる
日本は負ける為にこの戦争を始めたと言う説もある
西郷隆盛を思い出す

いかんいかん
純粋に作品として映画を観ようと思っていたのに結局妙な気分になってしまった
なかなかスケールのでかい迫力のある作品で驚きました
かなり小さい頃に見ていてひとつだけ覚えていたのはあの台詞
「トラトラトラや〜」
だったな

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カルヴェロ