宮松と山下

劇場公開日:

宮松と山下

解説

教育番組「ピタゴラスイッチ」などで知られるクリエイティブディレクターの佐藤雅彦、NHKでドラマ演出に携わってきた関友太郎、「百花」の共同脚本を務めた平瀬謙太朗の3人からなる監督集団「5月」の長編デビュー作。

エキストラ俳優の宮松は、時代劇で弓に射られたり、大勢のヤクザの1人として路上で撃たれたり、ヒットマンの凶弾に倒れたりと、名もなき殺され役を演じてばかりいる。慎ましく静かな日々を送る宮松だったが、実は彼は過去の記憶をすべて失っていた。自分について何も思い出せないまま、毎日数ページだけ渡される「主人公ではない人生」を演じ続ける彼のもとに、ある日男が訪ねてきて……。

主人公・宮松を香川照之が演じ、津田寛治、尾美としのり、中越典子らが共演。

2022年製作/87分/G/日本
配給:ビターズ・エンド
劇場公開日:2022年11月18日

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(C)2022「宮松と山下」製作委員会

映画レビュー

4.0台詞の1つ1つに意味を感じた

2024年1月18日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

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映さん

3.5裏『PERFECT DAYS』

2024年1月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

監督集団「5月」という関友太郎、平瀬謙太朗、佐藤雅彦の3人の長編デビュー作だそうです。監督・脚本・編集を3人で共同でしているという珍しいタイプの映画作りですね。
面白いという噂は耳にしていたので、配信で放送されていたので早速鑑賞しました。

確かに面白かったです。私も大好きなタイプの作品でした。でも、かなりの映画好きが面白がる作品の様にも思えました。そして、面白い“だけ”の作品なのかも知れないとも思いました。
いや、否定している訳ではありません。映画は面白ければ“面白いだけ”でも十分なのです。テーマ性やらメッセージを大上段に振りかざされるよりも、なんとなく含みがある程度の方が鑑賞後感も良くあれやこれやと考える楽しみがありますしね。
私が思うに本作は基本的にはサスペンス・ミステリーのジャンル映画であるのですが、一見そんな風に感じない(もっとアート系人間ドラマ的な)雰囲気で始まり、独特のスタイルというか語り口であり、非常にトリッキーな作品作りで観客を映画内に引き込みます。それが非常に新しく巧みであり観客が惑わされる部分でもあります。

なにを言ってもネタバレになってしまうのですが簡単な粗筋を書いておくと、主人公は現在映画などの端役エキストラをしていて、他に生活の為にアルバイトもしている50代位の記憶をなくした男で、あるキッカケで過去が少しずつ明らかになって来るというのが大枠のストーリーです。なので、仕事と現実を非常に曖昧に描き観客を敢えて混乱させます。
作品の方向性としては、現在の主人公の姿を描きながら、記憶の喪失した過去に一体何があったのか?という事になるのですが、本作を見ながら私はつい最近見た『PERFECT DAYS』を思い出していました。全く目指す地平も方向性も違う作品なのに、妙に近似性を感じてしまいました。
特に『PERFECT~』と本作の主人公性格というよりも性分として、病的に几帳面で規則正しく自分の世界観を崩したくない性質が見受けられて、そこにこそ幸福や安らぎを感じるタイプの人間であり、それを崩されることを何よりも嫌うタイプであり、それは一見(建前的には)社会的にも見えるが、現実の人間社会に対しては全く適応していない種類の人間でもあり、そういう人間を表現するのに『PERFECT~』でのラストの役所広司の表情と、本作での香川照之の表情の差を見比べてみると、人間の複雑さや深遠さが垣間見れる様な気がしました。

なので、好き嫌いはあれど『PERFECT DAYS』の綺麗ごと(理想論)にも一理あるし、本作の辛辣さ(現実論)にも一理あるし、どちらにも共感できる。だからこそ映画は面白いのでしょうね。

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シューテツ

4.087分間釘付け

2024年1月6日
PCから投稿

Netflix新作。
この映画ほど、「言わぬが華」
「秘するが華」という言葉が
似合う作品はない。
だからストーリーは一切書かない。

緊張感がずっと続く脚本、映像、
主役を演じる香川照之の無言の饒舌。
以前僕の脚本で主人公を演じてもらった
津田寛治のクールな怖さ。

クリエイター3人からなる監督集団「5月」の
デビュー作だそうだが、オムニバスではなく
3人でひとつの映画を作るなど、今まで
あまり聞いたことがない。
海外の映画祭で評判なので、その評だけご紹介。

「独創的で楽しく、興味深い発見が散りばめら
れている。香川照之が、ある種カリスマ的な
主人公を演じて見事。
この映画祭で最も驚かされた作品の一つ」
――No es cine todo lo que reluce

「視覚的な驚きを与えながら、感情や哲学的な考察を
引き起こすようなアイデアにあふれている」
――El Contraplano

「今年のサンセバスチャン国際映画祭において、
もっとも驚かされた作品だった。
主演の香川照之は非常に素晴らしい俳優だと思った。
なかなかお目にかかれない独特な作品だ」
――ホセ=ルイス・レボルディノス
(サンセバスチャン国際映画祭ディレクター)

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高坂圭

4.5いち俳優の演技だけでここまで魅せるか。

2023年12月18日
iPhoneアプリから投稿

もともと香川照之さんは好きでしたが、この作品での演技は群を抜いている。
まさに香川さんの表情一つ、一挙手一投足に見入ってしまい、それだけでこの作品が完成されていると言っても過言ではない。

また、映画やドラマでわりと使い古されたパターンの物語を、演出の仕方一つでこんなにも意外性に富んだ映像作品にできるというのは驚いたし、思いがけず良い作品に出会えて幸運だった。

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はりねずみ。
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