この森で、天使はバスを降りた

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

小さな町にやって来た前科者の女性が住民たちの傷ついた心を癒やしていく姿を描き、1996年サンダンス映画祭で観客賞を受賞したヒューマンドラマ。メイン州の田舎町ギリアド。5年の刑期を終えて出所した女性パーシーが、トランク1つを携えてバスでこの町にやって来た。パーシーは気難しい老女ハナが経営する食堂「スピットファイア・グリル」で働き始めるが、住民たちはよそ者の彼女に好奇の目を向け、過去の噂を囁きあう。ある日、ハナが脚を骨折し、彼女の甥ネイハムの妻シェルビーが店を手伝うことに。最初はおどおどしていたシェルビーだが、パーシーと2人で店を切り盛りするうちに次第に心を通わせていく。ハナがある理由から店を売りたがっており、買い手がつかず困っていることを知ったパーシーは、ある提案をするが……。「蒼い記憶」のアリソン・エリオットが主演を務め、「エクソシスト」のエレン・バースティン、「ミラーズ・クロッシング」のマーシャ・ゲイ・ハーデンが共演。

1996年製作/116分/アメリカ
原題:The Spitfire Grill
配給:東宝東和

スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0薄幸だったのですね。

2023年1月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ヒロインのパーシーは。
小さなギリアムの町で、人生の再スタートを切ろうとしていたところであったのに。

それでも、最後の最後にハナとイーライとを巡り会わせたのは(亡くなってからではあったものの)彼女の功績であったことは、疑う余地もありません。
そのことが「不幸中の幸い」とでも言うべきでしょうか。
彼女がこういう運命を辿ることになったのには、よそ者を歓迎しない小さな町独特の風潮が大きく作用していたことは間違いありませんが、せめて、晴れて作文コンテストに優勝して新しくギリアムの町住むことになったクレアとその小さな息子のジョージこそは、温かく受け入れられてほしいものです。

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talkie

4.0【哀しき殺人者でありながら、善性ある若き女性が、小さな森の町に齎した僥倖を描く。ハートウォーミングを主軸に置きながらも、見る者の胸を突くようなビターな後味を残す一品である。】

2022年6月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■仕方なき理由にて犯した罪を償い、5年の刑期を終えた女性パーシー(アリソン・エリオット:後年「荒野にて」で、再見。)は、保安官に紹介された小さな町にあるレストラン”スピットファイヤ・グリル”で働くことに。
 前科者に対する住民の偏見を感じながらも、店の女主人のハナ(エレン・バースティン)とその家族シェルビー(マーシャ・ゲイ・ハーデン)と心を通わせていくパーシー。
 しかし、店を畳もうとしたハナに対し、パーシーが”参加費100$の作文コンテストで店を継がせればよい”と言った事が発端になった事件がきっかけで彼女は窮地に立たされていく。

◆感想<Caution! 内容に触れています。>

・若きパーシーの前半生は言葉で語られるだけであるが、哀しい。
殺人を犯しながらも、刑期5年というところに、それは現れている。

・前科者というレッテルがありながらも、彼女を店に受け入れるぶっきらぼうなハナの姿。その理由は後半に分かる。

・シェルビーの夫、ネイハムの猜疑心による愚かしき行動により、パーシーは罪に問われるが、彼女は山中に暮らす男のために食料品を麻袋に入れて持っていっていたのだ。
ー 男は、ある理由により店のために薪を割り、そのお礼に缶詰めを届けていた。パーシーは男に自分と同じ匂いと哀しみを感じていたのであろう。
  眺めの良い場所でパーシーが寛いでいる時に、背後に現れた髭面の男が、優し気にパーシーの髪を撫でるシーン・・。-

<追い詰められた男を助けるために、激流を渡るパーシー。だが・・。
 ネイハムが、彼女の弔いの場で述べた自らの愚かさ。
 今作は、一度罪を犯した人に対する、寛容、不寛容な心と、戦争により、深い傷を負った息子と母親の関係性を、ハートウォーミングを主軸に置きながらも、見る者の胸を突くようなビターな後味を残す一品である。
 救いは、パーシーの遺志が継がれるラストのシーンであろう。>

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NOBU

4.0典型的な変化を嫌う田舎町のストーリー。 どんどん人が減っていくよう...

2022年2月20日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

典型的な変化を嫌う田舎町のストーリー。
どんどん人が減っていくような田舎の町では、
人々が定住しやすいように、
よそ者も受け入れて、
居心地よい工夫をしなければいけないはずなのに、
なぜかよそ者を排除しようとする。
彼女を受け入れてくれる人と、
彼女を嫌う人との間で戸惑う主人公。
老婆が夜に食べ物を与えている人物など、
オチもわかりやすく
切ない良いストーリーだった。

余談だが、
この作品がキャッスルロックエンターティメントが
手がけた作品で、
街の名前がギリアドということは、
もしかしたら、
この町がのちに、暗黒の塔へ向かうガンスリンガーを
輩出する街になるのか!?

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あとぅーし

4.0ただのB級じゃないと思う

2021年8月15日
スマートフォンから投稿

泣ける

悲しい

幸せ

B級と言われるけど私は好きだな。
びっくりする様な展開やイベントが起こるわけじゃないけど、起承転結はしっかりしてる。
感動するところ、心があったかくなるところはしっかり見せ場としてあるから安心してね。
何年もたってるけど、まだ鮮明に覚えてるし。

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かっちゃん
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