アンティークの祝祭
劇場公開日:2020年6月5日
解説
フランスの大女優カトリーヌ・ドヌーブの主演で、人生の終焉を悟った主人公が、半生をともにしてきたアンティークを処分することで、彼女のこれまでの人生や本当に残したい思いが浮かび上がるヒューマンドラマ。ドヌーブと娘のキアラ・マストロヤンニが、劇中でも母娘役で共演する。近頃、意識や記憶がおぼろげになることが多いクレール。ある夏の朝、今日が人生最期と確信した彼女は、長年かけて集めてきたアンティークの人形や仕時計、肖像画などのコレクションをヤードセールで処分することを決め、庭先で売り始める。そんなクレールの奇妙な行動を耳にした娘のマルティーヌは、疎遠になっていた母のもとを訪れるが……。監督は「パパの木」「バベルの学校」のジュリー・ベルトゥチェリ。
2018年製作/94分/G/フランス
原題:La derniere folie de Claire Darling
配給:キノフィルムズ
スタッフ・キャスト
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2020年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
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カメラのフレームにその品々が映り込むだけで、なんとも言えぬ気品と拡張高さが香る。思えば、アンティークは味わい深い造形や芸術性を持つと同時に、一つ一つが主旋律とは違った“時の流れ”と“記憶”を持つ。とすれば、無数のアンティークに囲まれた部屋は、さながら時と記憶の迷宮のようなもの。カトリーヌ・ドヌーヴ演じるヒロインもまた、心の中で過去と現実を行きつ戻りつさせながら静かに毎日を重ねているわけで、こうして軽やかに同調していく語り口が心地よく胸に沁み渡る。
本作でもう一つ特徴的なのは、ありきたりなフラッシュバックを用いないという点だろう。両者の境目は極めて曖昧でシームレス。こういった記憶の混濁にうろたえることなく、常に堂々としているドヌーヴがまた素敵だ。幻想的なラストの受け止め方は様々だろうが、私にはまるでアンティークに仕掛けられたイリュージョンを目の当たりにするかのような祝祭的な感慨が広がった。
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老齢の女性が頭の中が過去と現在を生きつ戻りつしながら人生を振り返る。
話は簡単には分かりにくい。辛い事の方が多そうな人生ひ終止符を打つべく、家中の品々を庭中で売り払っていく。あー人間ってがめついわぁと思う場面。娘が現れ、ほっとするかと思いきや、フランス母娘は大概仲がよろしくない。私のみる映画がいつもそうなのか、フランスあるあるなのか?
最後はガス充満してて花火が引火して大爆発という事でよろしいのでしょうか?そういう事で神様からの采配でアンティーク達を助ける為にガレージセールだったのかな?
2021年8月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
少しボケが始まった老女(カトリーヌ・ドヌーヴ)は人生の終わり、とばかりに長年集めたアンティークをガレージセールで手放すことに。
これを聞いた疎遠な娘(キアラ・マストロヤンニ)は駆けつける。
実の母娘二人が画面に並ぶと、その存在感だけで圧倒される。
2020年10月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
何一つとしてあの世には持っていけませんが、自分の想い出だけは持っていけるかなとずっと思っていました。でも認知症だと想い出も持っていけないか。想い出を噛み締めたまま死ねたら、あの世に想い出だけは持っていけそうな気がします。だから、ラストも含めてクレールの気持ちが凄く良く分かりました。