グレン・ミラー物語

劇場公開日:

解説

「怒りの河」「雷鳴の湾」のトリオ、製作アーロン・ローゼンバ ーグ、監督アンソニー・マン、主演ジェームズ・スチュアートによるテクニカラーの音楽映画1953年作品で、バンド・リーダーとしてまたトロンボーン奏者として高名の故グレン・ミラーの生涯を描く。脚本は「夫は偽物」のヴァレンタイン・デイヴィース、撮影は「雷鳴の湾」のウィリアム・ダニエルス、音楽監督はジョセフ・ガーシェンソンの担当。共演者はMGMをはなれたジューン・アリソン、「白昼の脱獄」のヘンリイ・モーガン、「ウィンチェスター銃'73」のチャールズ・ドレイク、マリオン・ロス、ジョージ・トビアス、シグ・ルーマンらで、それにルイ・アームストロング、ジーン・クルーパ、ベン・ポラックらのジャズメンが特別出演する。

1954年製作/アメリカ
原題または英題:The Glenn Miller Story
配給:日本ユニヴァーサル映画会社
劇場公開日:1954年1月8日

ストーリー

若いトロンボーン奏者グレン・ミラー(ジェームズ・スチュアート)は、新しい音楽を創り出す悲願を抱き、そのため苦しい生活を忍んでいた。彼の親友のピアノ奏者チャミイ(ヘンリイイ・モーガン)さえも、グレンの目的に疑いを持つようになったが、偶然の機会にグレンの編曲した作品がベン・ポラック(自身出演)の耳にとまり、ポラックの編曲助手として採用され彼の楽団と一緒に演奏旅行に出た。デンヴァーに来たとき、グレンは学校時代の女友達ヘレン(ジューン・アリソン)に電話をかけ、真夜中に彼女を訪れた。彼はヘレンとは2年間も音信不通であったが、彼女を彼の両親の家へ朝食に連れ出した。彼の唐突なやり方にヘレンもはじめはさからったが、次第に彼に惹かれるようになった。だが、グレンが彼女に求愛しようとしたとき、チャミイがあらわれ、グレンを仕事に連れ去ってしまった。大衆音楽に新しい音色を入れようと努力をつづけるグレンは、楽団斡旋屋のドン・ヘインズに認められたのを機にポラックの許を去り、2年間編曲に専念したが、成功せず、この原因はヘレンのいないことだと悟った。彼は直ちに長距離電話でヘレンを呼び出して結婚を申込み、彼女も承諾を与えた。式は紐育の小さな教会でささやかに挙げられた。グレンは、ヘレンのすすめで本格的に作曲の勉強をはじめた。まとまった貯金が出来たとき、ヘレンはグレンにすすめて自分の楽団を組織させた。6ヵ月後ボストンに出演することになったが、途中事故のため楽団は解散の止むなきに至り、妊娠中のヘレンも健康を害し入院してしまった。ミラー一家の苦境を知ったボストンのポール・ルームの経営者シュリプマンは、グレンに1000ドルを提供して楽団を再編成させ、ポール・ルームに出演させた。そのとき偶然、トランペット奏者が唇をいためたので、彼のスコアをクラリネットに書きかえて演奏させたところ、これが計らずもグレン・ミラー・サウンドの誕生となり、未来への光明が開けた。長男が生まれ、演奏も大当りがつづき、レコードも飛ぶように売れた。ハリウッドからも招かれ、得意の絶頂にあったとき第2次大戦が勃発した。グレンは志願して空軍に入り、戦債及び兵員募集のための演奏をつづけ、次いでヨーロッパ戦線へ慰問旅行に出かけた。クリスマスの日にはグレンはパリから米国向けに特別放送をすることになり、その番組で遥かにヘレンたちに呼びかけようと決心した。だがロンドンからグレンを乗せてパリに向かった飛行機は英仏海峡上空で消息を絶ったまま、遂に帰らなかった。

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映画レビュー

4.0通常取扱音楽伝記映画

2024年9月29日
PCから投稿

映像作品として格別いうべき点もありませんが、この曲聴いたことある、が目白押しで楽しい映画です。ただ、スィングジャズに興味ない人には面白くないでしょうね。

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越後屋

3.5タキシード・ジャンクションとチャタヌガチュチュの合唱が一番好き。

2022年1月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

グレン・ミラーはJAZZとは言えないと思う。なぜなら、ソロの部分も楽譜が存在する。作られたJAZZだと思う。しかし、それまでのサウンドと違う所は、楽器がハモっている事だと思う。音に厚みがある。だから、聞いていて、心がくすぐられる。つまり、JAZZでは無い、ダンス音楽で、ダンスを踊りながら、心がくすぐられるサウンドだと言う事だ。うっとり、素晴らしい。でも、JAZZでは無い。
テレビで小学校5年の時みた。それまでにグレン・ミラーの音楽はレコードで聞いていたので、初めて、動くグレン・ミラーを見た時、心が踊った。タキシード・ジャンクションとチャタヌガチュチュの合唱が一番好き。

ルイ・アームストロングがこの映画に登場する。友人としてなのか。グレン・ミラーから見れば一つ下のランクとして俯瞰している。つまり、黒人の演奏するJAZZとは違うのだとグレン・ミラーが言っているように感じる。実際、ルイ・アームストロングは偉大なJAZZ演奏家だが、黒人側からはアンクル・トムズケビンと揶揄するグループもある。スイングジャズの創始者はデューク・エリントンだと主張するグループもある。だから、コルトレーンはエリントンとセッションしたし、ミンガスはエリントンを尊敬して、リスペクトして編曲していたと記憶する。
兎も角、この映画は音楽映画として楽しめる。

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マサシ

5.0茶色の小瓶

2020年5月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ルイ・アームストロング、ベン・ポラック、ジーン・クルーパー等々本物のミュージシャンが出演しているとワクワクします。『ベニイ・グッドマン物語』のように楽器中心にはならず、作曲・編曲の素晴らしさを訴えたかったのだろうけど、映像・音楽だけでは難しいですね。わかる人ならわかるだろうけど・・・

 この映画はグレン・ミラーの人間的な面白さがあります。質屋通いのアマチュア時代や、他の男と婚約中のヘレンに求婚するいった件、そして誕生日じゃない日に首飾りをプレゼントするエピソード。演奏曲名もストーリーに絡めてサプライズさせる脚本が上手い。ラストの字幕の曲目もわざと英語にしてあるところが憎い!しかし、この曲を知らない人はわけわからないかもしれない。最初から「茶色の小瓶」について語っていたのに・・・

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kossy

5.0古き良き米国の美しい人々

2018年6月27日
Androidアプリから投稿

心洗われる映画
ヘレン役のジューン・アリソンの輝くような笑顔だけでも見る値打ちがある
もちろん名曲の数々は言うまでもなく

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あき240