或る夜の出来事(1934)

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

父親に結婚を反対されて家を飛び出した大富豪の娘エリーは、ニューヨーク行きのバスで失業中の新聞記者ピーターと出会う。最初は反発しあっていた2人だったが、旅を続けるうちにいつしか惹かれ合うようになり……。1934年度アカデミー賞の主要5部門(作品賞・監督賞・主演男優賞・主演女優賞・脚本賞)を独占したロマンティック・コメディの大傑作。監督のフランク・キャプラ、主演のクラーク・ゲイブルの出世作でもある。

1934年製作/105分/アメリカ
原題:It Happened One Night
劇場公開日:1977年12月

その他の公開日:1934年8月(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

3.5ローマの休日のようなラブコメ

2024年7月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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根岸 圭一

5.0様々な名作映画の元ネタだったとは

2024年7月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

最初からテンポがよく全く退屈しないです。1934年の作品とは思えない。
クラーク・ゲーブルの出世作とのことで、筋は「風とともに去りぬ」「ローマの休日」「卒業」色々な映画を思い起こさせながら、この作品が一番古い作品なのですね。

面白いし後の様々な作品の元ネタになりながら、日本ではあまり知られてないような。「ローマの休日」なんかほぼそのままで、より予算をかけ憧れ度と切なさを加えたたのが分かります。初登場ではやや品無くみえるクラーク・ゲーブルが話が進むごとにカッコよく魅力的にみえていきますね。

日本でも1934年公開だったようですが、女性も男性にポンポンモノ言ってお互い毒づきながらも、男性は何だかんだ女性に上着を貸してくれ何かと世話焼いてくれ紳士で、極めつけに朝ご飯用意してくれる!当時の日本女性は何を思ったでしょうね。かなり憧れたのではないでしょうか?90年後の今みても憧れるのだから。

夫が父親代わりの保護者で妻を躾直す役割とかは時代感じるけども。

当時の車もバスも可愛い。白黒時代の映画をカラーでみてみたい。バスの中で生演奏、突然歌合戦の遠足になるあたりもさすが素敵と思わせ、仕事がなく文無しで倒れる婦人とその子どもも出てきて、とんでもない大富豪がいる反面飢えてる人もいる格差社会ではあり。

ピーターがモーテルを去った時、何で書き置きぐらい残さない?そりゃ誤解されるだろうにとやきもき。何だか後の風とともに去りぬに通じる不器用な男。
そして何でも反対してきたらしいエリーの父親が突然物わかりよくエスパー並に察しがよくなっちゃうのもびっくり。普通なら折れて結婚も許したのにドタバタの挙げ句他にも好きな男?!いい加減にしろとなりそう。

卒業より早く花嫁逃げ出し映画あるとは知らなかったです。
しかし映るのはエリーのみ。結婚式以後はピーターが一切出てこない、モーテルで置き去りにしてからのすれ違いでハラハラしたからお互い喜びあう場面が観たかったな。
家出のたび親しくなった男性に惚れるお嬢様と不器用な男と喧嘩が絶えなさそうとか思いつつ。楽しく見られました。

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ららら

4.5映画終活シリーズ

2024年5月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

1934年作品
アカデミー最優秀作品賞5部門獲得
先日の「スミス都へ行く」を鑑賞して再びキャプラ作品
ホント面白い‼️
1世紀近く昔に、こんなウィットにとんだ映画を作ったなんて、ただ者ではないわ

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あきちゃん

4.5恋をしたくなる。旅をしたくなる。

2024年1月30日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

幸せ

萌える

満ち足りた余韻を残すデザートのよう。
 まるで、時間が経つほどに豊かな味わいが広がるチョコレート。
 ビターな味わい、ピリリとした味わい、ざらつく食感、はじける食感、そして最後は程よい甘さ。

深窓の令嬢と新聞記者ときたら『ローマの休日』?と思ったら、こちらが元ネタだった。
 しかも美しくまとめられた『ローマの休日』に比べて、こちらはパンチが効いている。

『風と共に去りぬ』で有名なゲーブル氏。『風と共に去りぬ』はいくつかのシーンは見たことがあるけれど、まだ通しで見たことがない。
 意外にも、ゲーブル氏初見だった。
 格好いい。どことなく、若い頃の三國連太郎氏を思い出す。でも、格好いいだけではない。生活力のある優しさを振りまく。あんな瞳で見つめられたら、彼に恋しない女子はいないんじゃないか。
 それでいてお茶目。運転しながら、有頂天になっている様。その後の顛末を知っているからこそ?おかしくて切なくておかしくてたまらない。
 こんなコメディタッチの演技もなさるんだ。
 ゲーブル氏の幅の広さを堪能した。

相手役のコルベールさん。
 高慢ちきな令嬢の顔をするかと思えば、勝気な表情、初めての経験に戸惑い、はしゃぐ姿、次第にピーターを信頼し、心を寄せていく姿…、失望した様子。そして人参をかじる様子がかわいらしい。
 エリーの成長譚でもある。

お父さんが、エリーの結婚に反対したところから物語が始まる。
 うん、二人が結婚したら、誰が稼ぐんだろう。あっという間に財産食いつぶしそうだ。そりゃ、反対するよなあと思うけれど、過干渉に嫌気がさしていたエリーには、お父さんの真意は伝わらない。

家出するエリー。恋人の元へ。
 その道中で知り合う二人。
 出会いが見事。道連れとしてのエピソードが見事。
 本来なら大金持ちのエリー。問題にぶつかってもお金で解決!のはずだった。たんにバスに乗っていれば、バスが恋人のいる街に連れて行ってくれるはずだった。
 けれど、物語はそう簡単には進まない。
 賞金をかけられた逃走劇。追っ手をどうかわすか。しかも、さまざまな出来事に遭遇し、所持していたお金を失い、無一文でどう旅を続けるか…。
 そんな中で、エリーはスクープ狙いのピーターを煙たがりながら、顎で使いながら、頼りにしながら…。
 ピーターの方も、行動はエリー・ファーストでいながらも、言いたい放題、口八丁。
 共に旅を続けていくが、素直じゃない二人。
 この二人のかけあいにどんどん引き込まれていく。

 どうなる?どうする?
 ロードムービーとはいえ、基本長距離バスがメインなので、そう風景が変わるわけではないのだが、テンポよく進んでいく。
 旅する楽しさまで味わえる。

 そして、無事エリーが恋人の元にたどり着いて「めでたし、めでたし」では終わらない。
 さあ、どうなる?どうする?
 恋人に再会してからが、一番、ハラハラドキドキさせる展開…。
 そして…。

筋は多少、ご都合主義なところもある。
 あと、(字幕日本語訳で)お父さんの言う「お前には殴ってくれる人が必要だ」は言葉のままでとると、時代とはいえ、ブーイングもの。ここの意は「お前には、(太鼓持ちではなく)叱ってくれる人が必要だ」ということだろうと解釈。

低予算、かつコルベールさんのスケジュールの都合で撮影期間が4週間しかなかったとDVDの特典で知った。
 だから、セットを作っている暇がなくて、ロケを多用。コルベールさんの衣装も3着とか、かなり工夫しているらしい。。
 それでも、こんなに粋な映画ってできるんだ。

ふさぎこんだ心も愉快になれる映画です。

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とみいじょん

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