フランク・キャプラ

伊シチリア島出身。5歳で家族と渡米し、ロサンゼルスで新聞売りや弾き語りをして日銭を稼ぐ。スロープ工科大学（現カリフォルニア工科大学）在学中に物語の執筆を開始。揺籃期のハリウッドで編集や小道具係の仕事を得て映画の世界に入り、1921年に短編映画を初監督する。助監督を経て、コメディ「当たりっ子ハリー」（26）で長編監督デビュー。27年にコロムビア映画の監督に採用され、「サブマリン」（28）などの大作を担当した。「一日だけの淑女」（33）でアカデミー作品賞・監督賞に初ノミネートされ、「或る夜の出来事」（34）で作品賞・監督賞を受賞。「オペラハット」（36）と「我が家の楽園」（38）でも同監督賞を受賞した。「スミス都へ行く」（39）、「素晴らしき哉、人生！」（46）でも監督賞の候補となり、後者ではゴールデングローブ賞最優秀監督賞を受賞。心温まるアメリカ映画の名匠として愛され、91年、老衰のため94年の生涯を閉じた。