華の乱

劇場公開日:

解説

大正時代、愛に芸術に社会運動に情熱を燃やした人々の姿を描く。永畑道子原作の小説『華の乱』『夢のかけ橋』の映画化で、脚本は「必殺4 恨みはらします」の深作欣二、「紫式部 源氏物語」の筒井ともみ、「ウェルター」の神波史男が共同で執筆。監督は深作、撮影は「花園の迷宮」の木村大作がそれぞれ担当。

1988年製作/139分/日本
原題または英題:The Rage of Love
配給:東映
劇場公開日:1988年10月1日

ストーリー

晶子は若き日に親兄弟を捨てて歌の師である与謝野寛と結ばれた。大正12年、晶子も39歳になり、11人の子持ち。夫はウツ病がひどかった。晶子は「明星」に発表した詩が称賛とともに非難を浴び、世間に知られるところとなった。そんな時作家の有島武郎と知り合い、ときめきを覚えた晶子は家族ぐるみのつき合いをするようになった。有島にはいつも美人の雑誌記者・波多野氏がついていた。ある日夫が郷里で選挙に立候補して落選、そのままかつての恋人・登美子と暮らすようになった。晶子は子供達を気にかけながらも有島の北海道行きに同行。晶子は有島に愛を告げたが、帰宅すると病気のまま放ったらかしにされた子供たちから非難された。それから数日後、有島は秋子と心中した。秋子から晶子への遺書にはふたりの心情が記されていた。有島は秋子を愛し互いに死を約束していたが、晶子と会ったことで生と死の間をさ迷っていたのだった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第12回 日本アカデミー賞(1989年)

受賞

主演女優賞 吉永小百合
助演女優賞 石田えり

ノミネート

作品賞  
監督賞 深作欣二
脚本賞 深作欣二 筒井ともみ 神波史男
主演男優賞 風間杜夫
主演男優賞 松田優作
助演男優賞 緒形拳
助演女優賞 池上季実子
音楽賞 井上堯之
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映画レビュー

3.0虚無僧となった辻󠄀潤も出てくる

2024年7月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

伊藤野枝役の石田えりが与謝野晶子役の吉永小百合に通りかかった乞食の親子を指さして、あの人が前の夫であの子供は私が初めて産んだ子なんですって言う。晶子から10銭借りて、5歳ぐらいの男の子に「まこと、覚えてる?母さんよ。これでなんか好きなものでも買って」と渡す。無言で深々とお辞儀をして父親の後を追う子ども。 大正時代を豪華俳優陣で魅せる深作欣二監督作品。原作は永畑道子の小説で同題。「この映画は永畑道子原作の『華の乱』『夢のかけ橋』(新評論刊)に基づいた創作(フィクション)である」と最初にスーパーが出る。与謝野家の人からクレームがついたらしい。 大杉栄役が風間杜夫なのが貫禄不足。帽子とメガネで似てないのを隠している。この頃の人気俳優総動員的な作品。キャスティングもいいとは思えないけど、伊藤野枝役が石田えりなのが私のお気に入り。釣りバカ日誌と同じ1988年の公開作品なのよ😎 あの尺八の虚無僧役が西田敏行並みの体型だったら笑えたのにと思ってしまう。 与謝野晶子を中心にして、有島武郎(松田優作)&波多野秋子(池上季実子)、大杉栄&伊藤野枝、島村抱月&松井須磨子らを絡めて描くオムニバス的作品。 蟹江敬三の島村抱月。松坂慶子の松井須磨子。舞台役者沢田正二郎役の石橋蓮司との劇場楽屋シーン(トルストイの復活)が好き。そのあと上の3組を無理クリ絡めていくシーンもかなりデタラメな大胆創作に違いない。

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カールⅢ世

3.0松田優作の名演技

2024年5月4日
iPhoneアプリから投稿

相変わらず吉永小百合は美しすぎる。昔教科書で見た与謝野晶子の風貌とのギャップ大きすぎた。松坂慶子の一人芝居も迫力があった。

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あっちゃんのパパと

3.0吉永小百合、松田優作の映画は全て観たい そういう人の為の映画だと思います

2022年1月9日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

1988年公開 深作欣二監督作品 まずそれに驚かされます あの仁義なき戦いの監督がこのような映画を撮るんだと 吉永小百合主演映画なら撮ってみたい、深作欣二監督にすらそう思わせる程なのでしょうか? しかも松田優作が相手役ならどうしても撮りたいとなるのは当然でしょう しかし、そもそもなんで製作側がこのアクション要素皆無の文芸映画に深作監督を指名したのでしょうか? もしかして吉永小百合の指名だったのでしょうか? 浅学でその辺のことは分かりません もうこのように映画の冒頭から疑問符だらけです 吉永小百合は与謝野晶子役です 与謝野鉄幹と不倫の末に結婚して12人もの子供を産み、鉄幹が書けなくなったので彼女の執筆で孤軍奮闘して一家を支えていた1920年頃から、1923年9月の関東大震災までの彼女の日々を描いています 主題はそのような状況にありながら、有島武郎との不倫まで踏み込んでしまいそうなスレスレまでいく物語です 大正時代の社会運動、芸術運動の群像は背景としてありますが、それは全く主題では有りません むしろ本当の主題は松田優作が演じる有島武郎の女性編集者との心中にあるように思います 吉永小百合が演じるファムファタルに出会ったことで、結局別の女性と心中してしまう男の物語です 1984年の「天国の駅」と同じく本作の企画としてクレジットされている岡田裕介氏の願望が反映された映画であるという気がしてなりませんでした 吉永小百合は有島武郎から贈られたお洒落な洋装を纏って彼の待つ北海道羊蹄山の麓の牧場に向かい一夜を過ごそうとするシーンの美しさぐらいしか見所は大してありません 松田優作はその死の1年前の出演で既に病魔に苦しんでいた中だそうです サイドカーで群集の中を走り回るシーンは印象に残ります それ以外の演技は1985年の森田監督の「それから」での抑制された演技が再演されているに過ぎません 風間杜夫の大杉栄は印象に残るものの、本作の一年前の1987年公開の五社英雄監督の「吉原炎上」で竹中直人がバイオリン弾きで強い印象を残した役イメージをまるまる踏襲しています ハッキリいって二番煎じです これなら竹中直人を使った方がずっと良かったのではないかと思うぐらいです このような映画なので観終わってみても、最初の疑問符は無くならずかえって増えて大きくなってしまうのでした 吉永小百合、松田優作の映画は全て観たい そういう人の為の映画だと思います

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あき240

2.0暴力的でない松田優作を観ようと思って

2019年11月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館、VOD

知的

難しい

有島武郎役なら大丈夫かと。 そういう意味でのチョイスは良かったのだが、吉永小百合の与謝野晶子は無理がある。 事実でないエピソードも多々かな? キャストは揃っているのでそれだけでも、まあまあいいかな、と。 松坂慶子の松井須磨子は良かった。

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yoyo