はだかっ子
劇場公開日:1961年11月22日
解説
創作少年文学の近藤健原作「はだかっ子」を、「江戸っ子繁昌記」の成澤昌茂が脚色、「親鸞」の田坂具隆が監督した少年と母親の愛情物語。撮影は「風来坊探偵 岬を渡る黒い風」の飯村雅彦。
1961年製作/146分/日本
原題または英題:Run,Genta,Run!
配給:東映
劇場公開日:1961年11月22日
あらすじ
三浦元太は小学校六年生。父がインドネシヤで戦死したため、チンドン屋の三味線弾きやニコヨンをやっている母およしと二人で、十三軒長屋の屋根裏に住んでいる。貧しい生活にもめげず元太は明るく元気一杯だ。元太達は秋子先生の案内でユネスコ村へ写生に行った。元太は母にみせようと、父の戦死したインドネシヤの家を一心に描く優しい少年でもあった。級友久雄の犬が犬殺しに捕えられそうなのを見て、勇敢に犬殺しに向かっていったり、仲の良いひとみが腕白坊主にいじめられているのを助けたり、少年らしい正義感の持主でもあった。同じ家に住む江戸っ子肌の大工、尾沢おじさんとおばさん夫婦はそんな元太が可愛くてならず、何かとこの親子の世話をやいていた。秋子先生もこんな元太が大好きである。無理なニコヨン労働が続いておよしが病気になってしまった。そんな頃、親子討論会が開かれた。生徒からPTAへ、PTAから生徒へそれぞれの意見を述べる会であるが、元太は委員に選ばれてしまった。元太は腕っ節には自信があるがこういう席場での発言は大の苦手である。だが討論会は元太の勇気ある発言で俄然白熱化した。競輪ボス沖山後援会長が選挙にからんで長屋に住むお君さんをいじめたことを元太が暴露したからである。個人攻撃と怒った沖山は校長先生、秋子先生に喰ってかかった。秋子先生は今日の発言が全て子供達自身で考えた正しい意見であると主張した。だが、沖山には元太の発言には誰か黒幕があると思い、長屋におよしを訪ね彼女をせめた。およしはかつて沖山の世話になるという暗い過去があった。それから数日後修学旅行の日が来た。母が病床にあるため元太は旅行をあきらめ積立金を生活費に廻した。ひとみも旅行には行けなかった。二人は遊園地で一日を遊び廻り、二人だけの修学旅行と喜んだ。いつか夏が過ぎ、秋がやって来た。元太は八百米リレーの選手として、アンカーを受待った。リレーは元太の力走によって優勝した。その喜びを母に知らせようと一目散に我が家へ帰った元太は、母親およしの危篤状態を知った。「がんばれ母ちゃん、目をあけておくれよ母ちゃん」と元太の母を呼び戻す必死の叫びも空しく、母はおじさん、秋子先生に見守られて息をひきとった。元太はその通夜の晩失踪した。秋子先生は、元太の父がインドネシヤで戦死したことを思い、ユネスコ村のインドネシヤハウスに向かった。元太はこの家で思い切り泣いていた。元太は尾沢おじさん夫婦と暮すことになった。すっかり秋めいた並木道を、元太は元気一杯校門めがけて走っていくのだった。
スタッフ・キャスト
-

三浦元太伊藤敏孝
-

三浦およし木暮実千代
-

階下の尾沢おじさん三國連太郎
-

階下の尾沢おばさん小宮光江
-

高木秋子先生有馬稲子
-

秋子の父庄平老人東野英治郎
-

竹内ひとみ大鐘光子
-

ひとみの姉みどり八代万智子
-

石山虎雄桜井基男
-

虎雄の父打越正八
-

虎雄の母山本緑
-

吉田三平木村英世
-

三平の母近衛秀子
-

水上新一中西一夫
-

新一の父増田順司
-

吉井章風間杜夫
-

章の母吉井夫人風見章子
-

章の父吉井PTA会長神田隆
-

小田久雄大場健二
-

久雄のお父さん成田裕
-

おばあさん五月藤江
-

安藤弘子斎藤麻美子
-

磯野ひろ子米沢千江子
-

井上由美子田山まり
-

山崎静江小野恵子
-

工藤進松下匠
-

太田サダ子小畑町子
-

高山一子岡田由紀子
-

チンドン屋の親方千秋実
-

お君菅井きん
-

校長先生清水正
-

藤岡先生織本順吉
-

女の先生A小甲登志枝
-

女の先生B伊藤慶子
-

女の先生C谷本小夜子
-

沖山後援会長織田政雄
-

犬殺しの男関山耕司
-

警官菅沼正
-

産婆のおばさん岡村文子
-

医者小塚十紀雄
-

歯医者石島房太郎
-

歯医者の娘児玉ひろみ
-

患者のおばさん高島恭子
-

ユネスコ村の駅長大野広高
-

トラックの運転手岡部正純
-

医院の看護婦佐藤淑子
ジョーカー
ラ・ラ・ランド
天気の子
万引き家族
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
この世界の片隅に
セッション
ダンケルク
1917 命をかけた伝令
バケモノの子





