走らなあかん 夜明けまで
劇場公開日:1996年3月30日
解説
出張で大阪にやってきたビジネスマンが、アタッシュケースを間違えられたことからヤクザの抗争に巻き込まれ、奔走する姿をコミカルに描いたハードボイルド。監督は「難波金融伝 ミナミの帝王」シリーズで大阪を巧みに描出している萩庭貞明。脚本は「シンガポールスリング」の丸内敏治と、「Zの回路 復讐の裏ゴト師」の監督などで知られる石川均。主役のサラリーマンに「白鳥麗子でございます!」の萩原聖人。共演は「119」の大塚寧々、「トキワ荘の青春」の大森嘉之、「難波金融伝 ミナミの帝王 劇場版PART V」の夏八木勲ほか。
1996年製作/日本
配給:エクセレントフィルム
劇場公開日:1996年3月30日
ストーリー
食品会社に勤める普通のサラリーマンの坂田勇吉は、新製品の極秘資料の入ったアタッシュケースを手に、大阪支社へ出張にやってきた。ところが、観光気分で通天閣を見物していた坂田は、ふとした隙にケースを置き引きされてしまう。あてもなく大阪の街を探し歩いた坂田は、たまたま入った飲み屋で置き引きの犯人・橋崎を見つけ、その男からケースが大山三治という運び屋に渡ったことを知った。坂田は三治の幼なじみのホステス・真弓に案内されて三治と会うが、ケースはすでに堀川組というヤクザの手に渡っていた。坂田はケースを取り違えられて、ヤクザの取引に巻き込まれたのだった。事情を知った堀川組の組長は真弓を人質に取って、取引の金を持ち逃げした千波会の富田から、夜明けまでに金を取り返してくるよう坂田に命じる。三治とふたりで正面から富田にぶつかった坂田は、さんざん叩きのめされて退散し、真弓の昔の恋人で今は焼肉屋をしている金倉に助けを求めた。金倉はカタギだが大阪のケンカチャンピオンと言われた男で、三治も一目置く存在だった。富田から金が兄貴分の秋津に渡ったことを聞きだした金倉は、秋津と話をつけようとするが、逆に撃たれて重傷を負う。秋津を追った坂田は、サウナで秋津が眠りこけている隙に金の入ったケースを奪い、堀川のもとへ急いだ。組員たちは金を受け取ると、約束を無視して坂田を取り押さえたが、堀川はそれを止めさせ、真弓を解放してケースも返してやるのだった。すっかり夜も明けたころ、無事に警察に保護された坂田と真弓は、パトカーの中で笑顔で見つめ合っていた。