大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン

劇場公開日:2025年12月5日

解説・あらすじ

大映による特撮怪獣映画「ガメラ」シリーズの第2作で、同シリーズ初のカラー作品。

北極の氷の下で数千年もの間眠り続けていた大怪獣ガメラが人類の前に姿を現してから半年が経った。人類最後の希望だったZ作戦の甲斐もむなしく、地球に舞い戻ったガメラは黒部ダムを襲撃。時を同じくして、平田、小野寺、川尻は巨大オパールを求めてニューギニアの洞窟へ向かう。現地の住民・カレンらの忠告も聞かず、妖しく輝く謎の石を手にした彼らは次々と不幸に見舞われ、さらにその石から大怪獣バルゴンを孵化させてしまう。バルゴンは大阪城を凍結し、ガメラと激しい戦いを繰り広げる。人々が大混乱に陥るなか、カレンは言い伝えをもとに、巨大ダイヤでバルゴンをおびき寄せて水中に沈める作戦を提案。琵琶湖を舞台に、ガメラとバルゴンの最後の戦いが幕を開ける。

「女賭博師」シリーズの田中重雄監督がメガホンをとり、前作で監督を務めた湯浅憲明が特撮監督を担当。ガメラ生誕60周年を迎えた2025年には、樋口真嗣&小椋俊一監修による4Kデジタル修復版が制作され、「昭和ガメラ映画祭」(25年12月5日~、角川シネマ有楽町ほか順次公開)にて上映。

1966年製作/101分/日本
配給:KADOKAWA
劇場公開日:2025年12月5日

その他の公開日:1966年4月17日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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(C)KADOKAWA 1966

映画レビュー

3.0 バルゴンはお目々パッチリでキュート

2025年12月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

ガメラ生誕60周年記念昭和ガメラ映画祭にて鑑賞。

当時の印象はほぼ覚えていないが、あらためて観ると非常に真っ当につくられた直球勝負の怪獣映画で面白かった。脚本がしっかりしており、ドラマパートと特撮パートのバランスもよいが、冒頭に地球に帰還したガメラがひと暴れしたあと、しばらくは怪獣が登場しないため、当時の子供たちには退屈だったかも。

ミニチュアもよく作り込んであり、バルゴンが通過する背景の建物の中に人影が動いていたりと芸が細かい。特にバルゴン幼獣孵化のカットは、エイリアン誕生ばりの粘液ネッチョリの表現で、今見ても感心する出来栄え。

なお怪獣が登場するシーンは全て夜という設定で、おそらくは特撮のアラを隠すためだろうが、その甲斐あって当時結構コワかった記憶。まあバルゴンはお目々パッチリの3頭身体型(シッポ含まず)で意外とキュートですけど。

観たのは平日午前中の上映回だったが、客層はリタイアして時間(ヒマ)だけはありそうな60代ぐらいの男の子が大多数という殺伐とした雰囲気。マッツ・ミケルセン特集とはエラい違いだなあ(笑)。

4Kレストアはやりすぎ感のない自然な仕上がりでとても好感がもてた。

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ばとー

5.0 氷の街に架かる夜の虹!欲望渦巻く大人のガメラ映画。怪獣映画界のうなぎパイ。ミニチュア特撮の幸福。

2025年12月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

幸せ

私のベストガメラ映画です。ガメラにとって、シリーズ2作目にして最初の対戦映画であり、最初のカラー作品。
シリーズでは異色作。その特長は、欲望が渦巻く、大人のガメラ映画であることです。
子供が出てこない、9割が夜のシーン、ガメラの歌もない(ギャオス以降)、ガメラマーチも無い(ギロン以降)。
ガメラは人類の味方ではなく火炎エネルギーを求めて飛来し、出合ったために本能的に戦闘しただけ・・・など、あからさまに子供向けには作られていない点が良いです。

そして、初の対戦相手であるバルゴンがユニーク。
もっぱら特撮ファンの間で有名な話は、バルゴンの不思議について。
熱帯のニューギニア出身なのに冷凍怪獣!なのに水に弱い!周りを凍らせた氷が溶けたらどうするの!
自己矛盾してないか! などという愛ある突っ込みが出来るところが、また愛おしい。
高山良策氏(ウルトラシリーズでお馴染み)製作によるヌイグルミも、愛嬌があり、縦に閉じるまぶたがキュート。
また、本作ではガメラも凶悪な面構えと基本四足がカッコイイ。ゴジラで言うところのキンゴジに相当?

最も好きなのが、「大阪、夜の虹」!
大阪城でバルゴンが虹色光線を放射するシーン。
夜、凍る街で、いきなり虹を映し出す意外性と、その妖しい美しさ。
シネスコ画面を横断するスケールといい、本作でのベスト・シーンです!

他にも特撮では、冒頭のダム破壊、神戸港でのバルゴン誕生、大阪城冷凍、琵琶湖決戦など、シネスコの横長画面いっぱいに映える広大なミニチュアセットをロングで捉えていて、左右に2怪獣を配置する構図が見事です。
また、数カットですが、人と怪獣を一画面におさめた、きれいな合成も効果的です。

出演者では、江波杏子の日本人離れした容姿が美しい!現地人のコスプレも白いスーツもお似合いです!
本郷功次郎の正義漢は定番ですが、ヒロインとちょっといいムードになるのも憎い。
その他、大映俳優陣の方々もいい味を出してらっしゃいます。
一番親しみを感じるのが「ルビー殺人光線銃」※を開発した北原義郎演ずる天野教授で、バルゴンの断末魔の虹を解説します。
(※いいのかそんなもの作って!東宝はちゃんと気を使ってメーサー殺”獣”光線と言ってます。)
ギャオスでも同じく博士としてラストに出演されて、ギャオスの断末魔の音波光線でもまったく同じ解説をされるので、昔の名画座での連続上映では毎回拍手喝采でした。(^^)
ナレーションの若山弦蔵!(ショーン・コネリーなどの声優)もしぶいです。

「カットされた?幻のバナナの皮のギャグ」について
※今回のトークショーで樋口監督が言われていましたが。
ニューギニアからの帰り、洋上の船で、船員が船室から小野寺(藤山浩二)をマージャンに誘い出すときのシーン。
その船員が戦友の遺骨(と称した箱)にお供えしてあるバナナを1本とって食い、廊下で皮を捨てるのですが、その皮を踏む直前でカットが変わります。
どこにも証拠はありませんが、絶対皮を踏んですってんころりんというカットが絶対あったはずです。
あまりに古典的なギャグが流れに合わないので切ったのでしょう?

ちなみに併映は「大魔神」!
音楽は木下忠司(木下恵介の弟。「喜びも悲しみも幾歳月」(1957)他多数「特捜最前線」の巨匠。今回初めて気づきました。)
キャストでは、東宝なら、江波杏子さんは水野久美さん、本郷功次郎さんは佐原健二さんか宝田明さん、久保明さんですね。
昔のアクション映画には「怪しい中国人」が必ずいましたね。谷謙一さんの他にも藤村有弘さんとか、怪しい中国訛り?の日本語で。

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ITOYA

3.5 【”皆、大好き怪獣映画。そして炎VS零下100度の冷凍液。”今作は、欲に駆られた人間が孵化させてしまったニューギニアの伝説怪獣バルゴンとガメラの決闘シーンは見応えがある作品なのである。】

2025年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

幸せ

■ニューギニアの奥地の洞窟に隠されていた巨大なオパールを、小野寺が仲間の平田、川尻を犠牲にして日本に持ち込む。
 だがそれはニューギニアの伝説怪獣・バルゴンの卵だった。小野寺が水虫の治療で赤外線を使ったために(クスクス)孵化したバルゴンは突然変異により成長し、大阪を襲来する。零下100度の冷凍液を噴出して大阪城を氷結させる。そこへ、ガメラが現れるが冷凍液により凍ってしまう。

◆感想

・ガメラが人気なのは、人型ではなく円盤状の形態になり、グルグル回りながら飛ぶところだと思う。多数居る怪獣の中でも、その斬新な形態が魅力なのである。

・今作では、対決するバルゴンも爬虫類系で、こういう場合どのように動かすのかな?人が入っていたのなら、そりゃあ大変だ!

■怪獣あるある。…ムッチャ強いのに、意外な点が弱点という事。
 ⇒今作で言えば、バルゴンが水に弱いという所である。

・ガメラとバルゴンの対決は見応えがある。人型でなく爬虫類VS亀と言う所も斬新なのである。

<今作は、欲に駆られた人間が孵化させてしまった怪獣バルゴンとガメラの決闘シーンは見応えがあるガメラシリーズ第二弾である。>

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NOBU

3.5 巨大怪獣と大人の物語

2025年11月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、VOD

悲しい

 BSトゥエルビの録画を観ようと思ったのですが、2025.11.9の放送時、津波注意報の表示が有り終盤まで画面に日本地図が入り込んでいて邪魔に感じたので、Huluの配信を観ることにしました。

 大人の男女に焦点を当てたガメラ映画です。
 前作は東京タワーでしたが、本作は大阪城や琵琶湖が登場します。
 和風の琴の音色も大人っぽさを感じさせます。

 ガメラが空から登場し、卵から孵った急成長バルゴンと戦います。
 人間がヘリコプターを使用して人工的に天候を変えたり、バルゴンから出る虹を巨大な鏡で反射させたりと、バルゴン討伐のために様々なことをします。
 異国を探検したり、現地に住む美女に助けられたり、宝石をめぐるプロットは面白いです。

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Don-chan

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