Love Letterのレビュー・感想・評価
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酒井美紀
中山美穂と酒井美紀、顔が似ているとは思わないけれど、それが気にならないほど酒井美紀演じる女子中学生藤井樹が可愛らしかった。特に「ご愁傷様です」の後の笑顔。この映画、イラッとする場面が結構多かった。アキバの男の嫉妬と無神経なところと年長者への失礼な態度(年代や性別、出身地でアキバへの印象は振れ幅大なはず)、不動産屋の親戚の気持ち悪い笑い、祖父と母の救急車を巡るやり取り。だけど、柏原崇と酒井美紀の場面は全て良かった。この二人のキャスティングは絶妙だったと思う。好きだった子にソックリの女性に遭遇してキャラ返上のアプローチとか、藤井樹は藤井樹のことが大好きだったのだなあ。
中山美穂さんの美しさが際立っていた作品。 本年度ベスト!
4Kリマスター版で鑑賞。
長年観たいと思っていた作品をやっと鑑賞でき、感謝の気持ちでいっぱい(笑)
優しくも切ない、そして何よりも美しい物語って感じだった。
中山美穂さん演じる渡辺博子。
亡くなった婚約者・藤井樹(イツキ)の三回忌の場面から物語がスタート。
藤井のことが忘れられない博子。
彼の生前の住所に送った手紙がきっかけとなり、思いがけない返事が届く展開に引き込まれる。
物語前半は、他界した藤井との手紙のやり取りの理由が分からず(笑)
見事に仕掛けられた真相に「なるほど」と納得(笑)。
豊川悦司さん演じるガラス職人の秋葉は現在の博子の恋人。
それでも、博子が亡き藤井を忘れられない様子は、観ていて胸が締め付けられる。
そして、豊川悦司さんの若々しさにも驚く(笑)
鑑賞後に酒井美紀さんも出演されていたことを知り、改めてその若さに時の流れを感じる。
アイドル時代の中山美穂さんにはあまり関心が無かったけど本作での彼女は本当に美しく、素晴らしい演技だった。
30年前の作品でありながら、全く古さを感じさせない魅力を持った作品って感じ。
予告編で印象的だった中山美穂さんの「お元気ですか~」という叫び。
意味不明だったけど、物語の終盤で博子がある決意を込めて叫んだのだと理解し涙が流れる。
本作のタイトルである「ラブレター」は、博子の文通のことだと思ってたけど全く違う意味合いだった(笑)
個人的に、中学生の図書委員の女の子たちが博子に届けた本の最後のページに挟まれていたものこそが、本当の「ラブレター」だったのだと感じた。
改めて、中山美穂さんのご活躍を心よりお祈り申し上げます。( ´∀`)
平日なのに同年輩の観客でとても混んでいました。
昨年12月に急逝した中山美穂さんの代表作を観てきました。
彼女の変わらぬ人気を垣間見ました。
神戸に住む渡辺博子(中山美穂)は、山の遭難事故で死んだ婚約者・藤井樹の三回忌からの帰り樹の家を訪れ中学時代の卒業アルバムから、かつて彼が住んでいた小樽の住所を見つけた。
博子は樹がかつて暮らしていた小樽の住所へ宛てに手紙を出したところ、何故か博子の元に死んだはずの樹から返事が届く。
やがて博子は樹の中学時代の同級生で彼と同姓同名の藤井樹と云う女性に偶然手紙が届き返信をくれたことを知る。
そこから、博子と樹の間で死んだ樹の中学生時代のエピソードについて遣り取りが始まる。
同姓同名の藤井樹と渡邊博子が交わした手紙こそラブレターでありエンディングで現役の図書委員の中学生に見せられた図書カードの裏面に死んだ樹からのラブレターに涙する。
中山美穂も可愛いが中学生時代の樹を演じた酒井美紀がとても可愛かった。
失われた時を求めて
確か大学の課題で見たのが最初で、以来、何度も見返したくなる映画の一つだ。
そんな映画を今回スクリーンで鑑賞できたことはとても幸せだった。
改めて感想を書くとこれは単なるラブストーリーではなく、喪失とその受容と、二度と戻れない時間への感傷と、少しコミカルな要素があるヒューマンドラマだと思っている。
改めて気づいた点としては、酒井美紀の美少女っぷりだ。喪服や私服のスタイリングはまるで少女漫画のようで、雰囲気は後の蒼井優や森七菜に通ずるトーンがあったように思う。
この映画の泣きポイントはいくつかあるが、いずれも岩井さんの演出と篠田さんの画作りと、REMEDIOSのエモーショナルなサウンドが抜群で、否応なしに涙腺が刺激される。
そして、最後のエピソードは幸せと切なさが入り混じり、年を重ねるにつれて、なお一層深く染み入ってくる。
岩井さんは奇跡の映画というけれど、同じ時代にこのような映画が生まれ出会うことができて、その奇跡に感謝したい。
美しい
時誤りて届く恋文
中学生を演じた酒井美紀さんは初々しくて良かった
岩井俊二監督の代表作の一つなので、いつかは観なければ、との思いでこの機会に観ました。
中山美穂さんが主役で、一人二役。
中山さんが好きな人には、この二役での出突っ張りは嬉しいでしょうね。
後半、主人公の中学生時代のエピソードが増えて、中学生時の主人公役の酒井美紀さんの出番が増えました。
酒井美紀さんは初々しくて良かった。
この映画の何が良いのかあまりよくわからなかったです。
共演の豊川悦司さんの良さはあまり感じられなかったかな。
そもそも、中山美穂さんにこれまでもあまり魅力を感じてこなかったので、この映画でも、その延長線の感想になってしまいました。
30年ぶりの『Love Letter』――時を超えて届いた手紙
30年ぶりに、日比谷の大スクリーンで『Love Letter』を観た。
1日1回だけの限定上映。会場には還暦前後の同世代もいれば、10代・20代と思しき若い観客の姿もあった。初めてこの映画に触れる若者たちは、どんなふうにこの物語を受け取ったのだろう。上映後、余韻に打たれたまま立ち上がれずにいる人たちが座席に散見された。僕も同じ思いである。
映像も音楽も美しかった。そして何より、中山美穂と、若き日を演じた酒井美紀の存在感は圧倒的で、全く古びることなく、新作のように瑞々しかった。
本作は「伝えられない思い」についての映画だ。
言葉にできずら伝えられない思い、言葉になったときにはすでに相手がいない思い、そして時を越えて誰かの思いが届く奇跡のような瞬間。完結しないまま残るコミュニケーションの形が重層的に描かれる。
そして、今回のリマスター上映は、観る側にとってもまた一つの“手紙”だった。若き日に本作を観た自分と、今の自分との対話。当時そばにいたけれど、今はいない人たちへの、思いが込み上げてくるが、あのラストシーンの中山美穂の名演のように、「あなたはそこにいる」と信じて呼びかけるしかない。
そして、その想いを込めた名演をした中山美穂も、もういない。時間はあっという間に流れ、そこにいるのが当たり前だった人が、ある日ふいにいなくなる。それは自分自身も例外ではない。
観終えて、言葉にするのが惜しいと思える名作だった。
そして何より、久しぶりに、自分の中にまだ“心の柔らかい部分”が残っていたことに気づかせてもらった。
良かった。😄
岩井俊二監督の長編デビュー作品にして金字塔 その所以が解ります。誰もが心の琴線に触れるのでは🤔 主演の中山美穂さんは勿論の事、酒井美紀さんが初々しくて素敵です。 この余韻を残したまま『Last Letter』『青春18×2 君へと続く道』を観れば 又、違った捉え方があるのかも🧐 この作品に限らずやはり映画は映画館で鑑賞するのが一番良いですね。 シネマスコープサイズの比率が高い作品であれば尚更です。 最近の邦画作品はTVのサイズを気にしているのか画面が普通?です。南沙良さん主演の『無限ファンデーション』はscreen全体に投影していたので隅々まで目で追うのは大変でしたがそれでも臨場感が違っていて自分の感性を高めてくれる様な気がしました。 予定外ですがもう一度 南船橋のTOHOシネマズに行って『Love Letter』を観たい。 関東近県の中では割と大きいscreenなので😆日比谷は個人の都合で断念😭🥺
スクリーンで観られて幸せ
本作は邦画ラブストーリーとしては最高傑作であると思っている俺だが、映画を観るようになったのは10年ちょっと前からなので、本作はビデオでしか観ていなかった。
ビデオで観てから「スクリーンで観たかった」とずっと思っていたので、今回のリバイバル上映に飛び付いた。
【物語】
婚約者を亡くした渡辺博子(中山美穂)は、3回忌で彼の実家を訪ねた際に見せられた中学の卒業アルバムで中学時代に彼が住んでいた小樽の住所を知る。 忘れられない彼への思いから、気持に生区切りを付けるために天国に送るつもりで手紙を出した。すると、来るはずのない返事が返って来る。
それはある偶然が生んだ奇跡だったが、それをきっかけに、中学時代、彼と同級生だった女性(中山美穂)と知り合い、知らなかった中学時代の彼のことを知って行く。
【感想】
スクリーンで観て改めて感激。
この作品の素晴らしさは大きく分けて3つ。
1.脚本
2.ヒロイン
3.舞台
順番に行くと、
まず脚本が練りに練り上げられていること。物語序盤にいくつか頭に浮かんだ疑問も、物語が進むにつれて
「そうか、そういうことか」
と全てが氷解して行く。 ?の種明かしの仕方も自然。
そして、作品の主体が渡辺博子からいつのまにか、知らないうちに藤井樹(どちらも中山美穂)に移って行く流れも秀逸。 博子の心の内に残る樹への思い、寂しさ、悲しさで始まった手紙だったが、樹の心の内の思い出、樹自身が当時気付いていなかった思いをたどる手紙になる。
とても切なくも美しい青春時代の純愛が描かれ、なによりエンディングが素晴らしい。 最初に観たときは胸が震えたというより もう絶句した。
このラストにつなげるために、博子と樹のプロポーズ話、樹が母校の中学を訪れることのきっかけ等が伏線として自然に張り巡らされているのも見事。
本作は岩井俊二監督の初長編映画だと聞く。それを聞いての想像だが、監督は本作の脚本は数えきれないほど書き直し、推敲を重ねたのではないだろうか。“カメラをとめるな”、“侍タイムスリッパ―”でも思うのは、脚本を練るのは予算が少なくても可能で、逆に脚本さえ良ければ低予算でもすごく良い作品はできる。本作はキャスティングを観ればそれなりの制作費が付いたと推測できるが、脚本の出来が良かったからスポンサーが付いたのでは?
次にヒロイン。
何と言っても、撮影当時24歳くらいの最旬の中山美穂が美しい。演技がどうこう言わない。存在が尊い。加えて、中学時代の樹を演じる酒井美紀の初々しさが青春の純愛の空気を見事に醸す。ついでに言っておくと(笑)、中学時代の相手役を演じる柏原崇も不器用でシャイな少年らしさが出ていてとても良い。
最後に舞台。
俺は北海道に深い縁があり、終生雪国に憧れを持つ人間でもあるので、小樽の雪景色映像の美しさも評価を高めている。
以下蛇足。印象的な冒頭の雪景色シーンがすごく小樽っぽいのだが、物語上は神戸方面なので「小樽じゃないのか・・・」と思っていたが、リバイバル上映の話題の中で最近北海道の友人と話して、実は冒頭シーンは小樽で撮影されたと知り凄く納得。
まだ見たことない方や、ビデオしか観ていない方は是非このチャンスにスクリーンでの鑑賞をおススメしたい。
雪のように、降り積もる何かが胸に残りました。
中山美穂さん。
ドラマ「ママはアイドル」のイメージが強くて、かわいいけれど演技はイマイチと思っていましたが…。
スクリーンでの美穂さんは、たたずまいで博子さんと樹ちゃんを演じ分けていました。
3年前に亡くなった婚約者の樹さんが自分に惹かれたのは、初恋の同姓同名の樹ちゃんに似ていたからではと涙する博子さん。
ラスト、図書カードの裏にある自分の似顔絵を見て、亡くなった同姓同名の同級生・樹くんの好意を知った樹ちゃん。
それぞれに大切な人を喪失した経験を持つ、魅力的な女性でした。
美穂さんに脱帽です。
港町の神戸と小樽が舞台。
雪が降るシーンが多く、物語と合っていました。
樹くん・樹ちゃんの中学生時代の回想シーンは、ケンカさえ微笑ましく、まぶしかったです。
樹さんの遭難現場である山で、博子さんが亡き樹さんに叫ぶシーンは、胸に迫りました。
今後の博子さん、樹ちゃんに幸多かれと祈りました。
ラブストーリーなのに、なんだか上質のミステリーを読み終わったような気分になります。
スクリーンで観ることができて、満足&感謝です。
私が失ってしまった青春期の繊細な心の鼓動。
この映画をテレビ画面で何回も見ていたが、やはりスクリーン画面で観た方が良い。
何故この作品に私が惹かれるのか、今までよく分からなかったが、今回鑑賞してみて分かった。
私が中学生だったのは、55年も前のことだ。
その当時の微妙な心の振動は遠い昔のことで、すっかり忘れてしまった。それをこの映画は思い出させてくれる。懐かしかった。
監督はどこからこのアイデアを発案したのだろう。同姓同名の同級生の男女がいた。そこから、この物語が作られたのだろう。エピソードも面白く、最後の結末もプルーストの「失われた時を求めて」の最終巻「見出された時」の図書カードの裏面に、肖像が描かれていた。素直に好きだと告白出来なくて、図書カードがラブレターだったなんて洒落た結末だと感心してしまう。范文雀も中山美穂ももうこの世にいない。加賀まりこだけが元気だ。
中山美穂ではじまり中山美穂でおわる
岩井俊二監督デビュー作にして、最高傑作
優しくて温かい時間が流れる
30年前のリマスター版。
当時はラブストーリーを背伸びして見るような子供でもなかったので、もちろん知ってはいたけれど初見です。
冒頭の雪景色での長回しから「上質な映画が始まる」予感がします。
最近はやたらタイムリープしたり社会問題詰め込んだり不治の病気になったりする映画を見てきて、鑑賞後はこっちもあーだこーだこねくり回しながらレビューを書いて、それはそれでひとつの在り方だとは思うけれど、今回、映画を見ることの原点に立ち返った気持ちになりました。
そうだよな、こういうのがいいんだよな、と。
いろいろ飾り付けなくても、シンプルに胸が温まる感じ。
私は小説を読むことも好きなんだけど、小説と映像の表現を比べると総合的にたいていは小説に軍配が上がることが多い。(あくまで私の感性で)
が、この作品は映像でこそ表現できるものでした。
すごく瑞々しい作品で、新作として公開しても遜色ないと思います。
ただ、手紙のやり取りとか卒業文集に住所が載ってたりとか手書きの本貸出カードとか、やっぱりところどころ時代を感じますね笑
それがまた今見ていい味を出しているのですが。
それにしても鑑賞中ちょいちょい意識が逸れてしまったのは、やっぱり中山美穂さんが故人になってしまったから。
この美しい人がもうこの世にはいないんだ・・・。
私は普段は家から歩いて5分のところにある映画館を使っていて、その映画館で上映していないものはそもそも見ようとは思わない。
けれど今回は地元の映画館でやっていなかったので足をのばして隣町の映画館で観ました。
そして「ミポリン・・・」としんみりしながら電車を乗り継いで帰途につきました。
ミポリンは永久に不滅🩷
岩井俊二らしいアナログで温かみのある映画
4Kリマスター
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