劇場公開日 2018年6月1日 PROMOTION

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ビューティフル・デイ : 特集

2018年5月21日更新

この衝撃、どう表現すればいいんだ!? とにかく強烈に“脳内に残る作品”──
カンヌ激賞──《怪演俳優×極限監督×先鋭音楽》研ぎ澄まされた才能が集結
“普通の映画”じゃ物足りない! いま、あなたの「映画力」を本作が問う!

第70回カンヌ国際映画祭で、男優賞&脚本賞のダブル受賞を果たした衝撃作
第70回カンヌ国際映画祭で、男優賞&脚本賞のダブル受賞を果たした衝撃作

言葉にできない衝撃。アクション映画的ストーリーながら、見る者の予想を完全に覆し、斬新な手法と映画的余韻に満ちあふれた注目作の登場だ。第70回カンヌ国際映画祭でホアキン・フェニックスが男優賞に、リン・ラムジー監督が脚本賞に輝いた「ビューティフル・デイ」が、6月1日より全国公開。悲しきトラウマを持つ元兵士と、捕われた美少女の運命の行方は……?


「元軍人の捜索スペシャリストが、捕われた少女を救い出す」と聞けば……
【衝撃】「レオン」のような物語と思ったら……一体何だ、この映画は!?【狂気】

行方不明者捜索のプロ、ジョー(右)は、議員の娘ニーナ(左)を救出するが……
行方不明者捜索のプロ、ジョー(右)は、議員の娘ニーナ(左)を救出するが……

元軍人で、行方不明者の捜索を請け負うスペシャリストであるジョー(ホアキン・フェニックス)が、州上院議員から依頼を受け、ある人身売買組織に捕われたひとり娘のニーナを救い出す。だがその依頼はいつもと「何か」が違っていた。ニーナはあらゆる感情が欠落したかのように見え、そして、残忍な追っ手がジョーたちに迫っていた……。我々はこの物語に、「レオン」や「96時間」のようなサスペンス・アクションを予想していた。だが、本編を目の当たりにし、その思いは完全に覆されることになる。「何だ、この映画は!?」。とてつもない作品であることは分かっているのに、その衝撃を上手く言葉にできない。本作は、我々、そしてあなたの映画的経験を総動員させる「映画力を問う」作品だったのだ。

孤独を抱えたアウトサイダーと純粋な美少女の姿は、「レオン」を思わせるも……
孤独を抱えたアウトサイダーと純粋な美少女の姿は、「レオン」を思わせるも……

元軍人が少女を探し、救い、そして守る。そんなストーリーを聞くと、映画ファンなら「これまで見てきた」引き出しから「こんな感じだろう」という作品をイメージしてしまう(映画.comもそうだった)。だが本作は、表現方法や作品世界においても、今まで体験したことのない、つまり「見たことのない映画」であることを、まず最初に断言しておこう。

圧倒的な緊迫感と斬新な手法で描かれる攻防は、見る者を驚かせる
圧倒的な緊迫感と斬新な手法で描かれる攻防は、見る者を驚かせる

何が起こっているんだ!? 少女が監禁されている建物に乗り込み、一歩一歩進んでいく主人公をカメラがとらえ、緊迫感が高まっていく。だが、その後何が起こるのかをズバリとは映さない。説明的な描写は可能な限り排除、観客の想像力を喚起させる最低限の情報だけを映し出し、「そこで何が行われていたのか」を「感覚」として痛烈に伝えるのだ。先鋭的な演出力に戦慄を覚える。

ジョーが自殺願望にさいなまれるのはなぜ? 過去のトラウマがフラッシュバックする
ジョーが自殺願望にさいなまれるのはなぜ? 過去のトラウマがフラッシュバックする

数々の作品を見てきて分かっているつもりではいたが、「発せられる言葉がすべてを表現しているのではない」ということも本作では痛感させられる。主人公は過去に大きなトラウマを抱えた寡黙な人物であり、言葉をほとんど話すことがない。だが、その表情や仕草から醸し出されるトーン、そしてフラッシュバック映像から、痛いほどその心情が伝わってくるのだ。

「音楽」と「ノイズ」のギリギリの境界で奏でられる音楽も、作品を構築する重要パーツ
「音楽」と「ノイズ」のギリギリの境界で奏でられる音楽も、作品を構築する重要パーツ

本編中で流れる音楽(サウンドトラック)が、作品世界と切り離せない状況音とでも言うべき、「映画」を作り上げるための完璧な一部となっているのにも驚かされる。緊張と不安がかき立てられるシーンでは、神経を逆なでするノイズぎりぎりのメタリックな不協和音が鳴り響き、犯罪組織に迫るとともに、重低音が主人公の鼓動を表現するかのように高まっていく。

過度な説明はなし、スタイリッシュな映像が言葉にできない「すごみ」を感じさせる
過度な説明はなし、スタイリッシュな映像が言葉にできない「すごみ」を感じさせる

「当初頭の中に浮かんだ『レオン』のような映画」とは、まったく違う映画。ジャンル分けすること自体を拒むような、静かなるすごみ。本作が放つ圧倒的な異彩さを感じ取ることはたやすい。だが、それを他人に説明しようとすると……上手く言葉にできないのだ。漫然と眺めているだけでは置いていかれる。感覚を全投入し、この「すごい映画」を感じ取ってほしい。


圧倒的な作品力を形成する、この《3つの異才》の融合
ここまで“面白い才能”がそろう作品はそうそうない──

怪優、鬼才監督、天才ミュージシャンの邂逅(かいこう)が、屈指の衝撃作を生んだ
怪優、鬼才監督、天才ミュージシャンの邂逅(かいこう)が、屈指の衝撃作を生んだ

ここまで濃密かつ多彩、見る者の心を最後まで捕えて離さない「普通じゃない」作品の誕生には、主演俳優、監督、音楽家という3つの「異才」の存在があった。ホアキン・フェニックスリン・ラムジージョニー・グリーンウッド(レディオヘッド)の集結は必然。どれひとつ欠けても、この圧倒的な作品力は実現しなかった!

数々の傑作群で、こん身の演技を披露してきたフェニックスが、さらなる熱演を見せる
数々の傑作群で、こん身の演技を披露してきたフェニックスが、さらなる熱演を見せる

グラディエーター」「ウォーク・ザ・ライン 君につづく道」「ザ・マスター」で3度アカデミー賞にノミネートされ、ウッディ・アレンスパイク・ジョーンズら名匠・鬼才監督からの熱愛も受ける超・実力派にして超・個性派。大きなトラウマを心に抱える、捜索・暗殺のプロを演じ切った、こん身の姿から目が離せない。

作り上げた作品が、カンヌ国際映画祭で高く評価されたラムジー監督とフェニックス
作り上げた作品が、カンヌ国際映画祭で高く評価されたラムジー監督とフェニックス

メガホンをとっただけでなく、ジョナサン・エイムズの衝撃的な原作を見事に脚本に落とし込んだのがラムジー監督。恋人の死に接した若き女性の精神のさまよいを描いた「モーヴァン」、美しい母子の歪んだ関係性に迫った「少年は残酷な弓を射る」で映画界をざわめかせた異才の6年ぶり、待望の最新作だ。

レディオヘッドではギター担当のグリーンウッド(左)が、濃厚なサウンドを作り上げた
レディオヘッドではギター担当のグリーンウッド(左)が、濃厚なサウンドを作り上げた

前述の異彩を放つ音楽を作り出したのは、世界的人気を誇るロック・バンド「レディオヘッド」で、サウンドの中核を担うグリーンウッド。「ファントム・スレッド」で第90回アカデミー賞作曲賞ノミネートを受けたが、本作ではさらに作品世界に融合する、ソリッドでノイジーな音を生み出した。物語との一体感が強烈すぎる。



“普通じゃない映画”を求める映画ファンにこそ“感じて”ほしい──
ライターも厳選「あなたの映画力が試され、知的好奇心が刺激されまくる1本」

死を渇望するジョーと生に思いをはせるニーナの運命は、どこに行き着くのか
死を渇望するジョーと生に思いをはせるニーナの運命は、どこに行き着くのか

これまでの映画体験によって育まれてきた知識や観察力、そして想像力──観客の「映画力」を真っ向から問いかける「普通じゃない映画」の登場に、映画ライター・牛津厚信氏も歓喜の声を上げた。製作側が本作に込めた思いと、鑑賞する側の興奮。「感じてほしい」本作に、映画批評のプロから大絶賛が寄せられた。

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