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コラム:FROM HOLLYWOOD CAFE - 第206回

2012年11月19日更新 小西未来

第206回:一体どうなる、新「スター・ウォーズ」!? 「エピソードVII」を徹底予想

マイケル・アーント マイケル・アーント Photo by Rebecca Sapp/WireImage [拡大画像]

熱狂的なファンというわけではないけれど、「スター・ウォーズ」の旧3部作にはそれなりに思い入れがあるので、「スター・ウォーズ エピソードVII」がつくられるというニュースには、一抹の不安を抱いていた。でも、脚本家がマイケル・アーントに決まったと聞いて、ほっと胸をなで下ろすとともに、映画の完成が待ち遠しくなった。新星ルーカスフィルムがピクサー人脈を活用するのは、考えられるなかで最高の選択肢だと思うからだ。

ご存じの方も多いと思うが、ピクサーはもともとルーカスフィルムのコンピューターグラフィックス部門を、スティーブ・ジョブズが買い取った会社だ。いまやピクサーとディズニー・アニメーションでクリエイティブのトップを務めるジョン・ラセターも、かつてはルーカスフィルムのスタッフとして、「ヤング・シャーロック・ホームズ」のCGを担当している。その後、コンピューター会社として発足したピクサーは、やがてアニメスタジオとなったわけだけれど、同じベイエリアにあることもあって、両社の交流は続いている。ピクサー作品の音響はすべてスカイウォーカー・サウンドでミックスされているし、ピクサーのゼネラル・マネージャーのジム・モリスは、ルーカスフィルム内で重要な役職を歴任した経歴を持つ。トリビア的なことを挙げれば、「Mr.インクレディブル」に登場するオムニドロイドというロボットの名称も、ルーカスフィルムの承諾を得ている(ルーカスフィルムは「ドロイド」の商標を持っている)。

つまり、両社の関係はいたって良好なのだ。あいにくルーカスフィルムはルーカスという映画作家の制作会社であるため、これまでピクサーの優秀なクリエイター陣の協力を得ることはなかったけれど、ルーカスの引退を機に状況は変わったようだ。なにしろ、いまやルーカスフィルムもピクサーも、同じディズニー傘下なのだから。

マイケル・アーントに白羽の矢を立てたのがルーカスなのか、それとも後任のキャスリーン・ケネディ社長なのかは、現時点ではわからない。でも、「リトル・ミス・サンシャイン」でアカデミー賞を受賞した彼が、ピクサーのなかで最高の脚本家であることは確かだ。アーントは、少女の頭のなかでストーリーが展開するという、2015年公開予定のピクサー作品(ピート・ドクター監督)の脚本を担当している。また、「トイ・ストーリー」という大人気シリーズに第3弾ではじめて参加し、それぞれのキャラクターの持ち味を生かしながら、完成度の高い物語を編み上げた経験は、「エピソードVII」でもきっと生きるはずだ。聞くところによると、もともと「スター・ウォーズ」の大ファンということだし、ルーカスがアドバイザーを務めるので、ファンも安心だろう。

ブラッド・バード監督 ブラッド・バード監督 [拡大画像]

こうなったら、監督もピクサーから選んだらどうかと思う。ピクサーで最高の映画監督といえば、「Mr.インクレディブル」と「レミーのおいしいレストラン」のブラッド・バードだ。自らも脚本を執筆する卓越したストーリーテラーで、「ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル」で華々しく実写映画デビューも飾っている。我が強い自信家なので――この点は、ジェームズ・キャメロンマイケル・ベイなどのヒットメーカーと共通している――世界でもっとも有名な映画シリーズを引き受けるプレッシャーも軽く跳ね返すだろうし、ルーカスとも堂々と意見交換をしてくれるはずだ。個人的には、「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」を超える傑作を生み出してくれるんじゃないかと期待している。

唯一の問題は、スケジュールだ。現在、バード監督はデイモン・リンデロフ(「LOST」「プロメテウス」)が脚本を執筆した謎のプロジェクト「1952」の準備を行っているため、15年に新作の公開を目指すルーカスフィルム側にとっては、あまり都合がよろしくない。ただし、「1952」もディズニー作品のため、調整は可能だと思う。マイケル・アーントブラッド・バード監督というピクサーの精鋭が生み出す「スター・ウォーズ」をぜひ見てみたいものだ。

[筆者紹介]

小西未来

小西未来(こにし・みらい)。1971年生まれ。ゴールデングローブ賞を選考するハリウッド外国人記者協会(HFPA)に所属する、米LA在住のフィルムメイカー/映画ジャーナリスト。「ガール・クレイジー」(ジェン・バンブリィ著)、「ウォールフラワー」(スティーブン・チョボウスキー著)、「ピクサー流マネジメント術 天才集団はいかにしてヒットを生み出してきたのか」(エド・キャットマル著)などの翻訳を担当。2015年に日本酒ドキュメンタリー「カンパイ!世界が恋する日本酒」を監督、16年7月に日本公開された。ブログ「STOLEN MOMENTS」(http://www.miraikonishi.com)では、最新のハリウッド映画やお気に入りの海外ドラマ、取材の裏話などを紹介。

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