戦国自衛隊

劇場公開日:

解説

四百年前の戦国時代にタイム・スリップした演習中の自衛隊一個小隊の姿を描く。半村良の同名の小説の映画化で、脚本は鎌田敏夫、監督は「悪魔が来たりて笛を吹く(1979)」の斎藤光正、撮影も同作の伊佐山巌がそれぞれ担当。千葉真一芸能生活20周年作品。

1979年製作/139分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1979年12月5日

あらすじ

伊庭三尉を隊長とする二十一名の自衛隊員は、日本海側で行なわれる大演習に参加するために目的地に向かっているとき“時空連続体の歪み”によって四百年前の戦国時代にタイム・スリップしてしまった。東海には織田信長が勢力を伸ばし、上杉、武田、浅井、朝倉らが覇を競いあい、京へ出て天下を取ろうと機をうかがっていた時代。成行きから彼等は、のちの上杉謙信となる長尾平三景虎に加担することになり、近代兵器の威力で勝利をもたらした。戦いの中で、伊庭と景虎は心が通じあうなにかを感ずる。隊員のひとり菊池は、恋人和子と駈け落ちすることになっていたが戦国時代にスリップ、和子は約束の地で菊池を待ち続けた。三村は農家の娘みわに出会い、恋に落ちていく。そんな中で、矢野は、自分たちだけで天下を取ろうと、加納や島田を誘って反逆を起こし、魚村を襲い、手あたりしだいに女を犯すが、伊庭たちの銃撃のはてに殺される。近代兵器を味方につけた景虎は、主君小泉越後守の卑怯さに我慢がならず、春日山城で斬り殺し、天守閣からヘリコプターにぶら下がって脱出する。そして戦車が春日山城を陥落させた。その勢いで景虎と伊庭は京へ攻め上がろうとする。景虎は浅井・朝倉の連合軍と戦い、伊庭は川中島で武田信玄と戦闘をまじえることになった。「歴史がなんだっていうんだ。俺たちが歴史を書きかえるんだ」と、自衛隊員と二万人の戦いが始まった。戦車、ジープ、ヘリを駆使しての互角の勝負、そして目指す武田信玄の首を取ることにも成功するが、その激しい戦いの中で、伊庭たち隊員も死んでいった。隊員の中で生き残ったのは、農夫となってその時代に生きようと決意した根本だけであった。

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スタッフ・キャスト

監督
アクション監督
千葉真一
特撮監督
鈴木清
脚本
鎌田敏夫
原作
半村良
製作
角川春樹
プロデューサー
元村武
撮影
伊佐山巌
美術
植田寛
筒井増男
音楽監督
角川春樹
音楽
羽田健太郎
音楽プロデューサー
鈴木清司
高桑忠男
主題歌
松村とおる
録音
橋本文雄
照明
遠藤克巳
編集
井上親弥
衣裳
柳生悦子
監督補
戸田康貴
助監督
山下稔
記録
堀北昌子
スチル
遠藤功成
擬斗
菅原俊夫
斉藤一之
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受賞歴

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映画レビュー

4.0不朽の名作だと思っている

2025年5月20日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

興奮

ドキドキ

角川映画渾身の名作『戦国自衛隊』が期間限定で無料配信されていた。公開当時は少年だったけど、映画館に足を運んだ。それ以降も何度も観た映画だけど、改めて鑑賞した。

古さは当然否めないが、CGで何でもできる現代とは違うホンモノ。主演ふたりの演技も今の時代ではお目にかかれない迫力がある。
当時の角川映画の常連俳優が多数カメオ出演しているのもおもしろい。

千葉さんには、続編の構想もあったほど思い入れの強い作品だったようだ。
ラスト7分、夏八木さんの台詞なしの演技に覆い被さるジョー山中さんのエンディングテーマも圧巻だった。
見事な演出だったと思う。昭和万歳🙌

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dagger one

3.5架空戦記‼️

2025年5月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD

悲しい

楽しい

興奮

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活動写真愛好家

3.5結末は分かっているのにハラハラする展開

2025年4月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

難しい

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ねこたま

3.01980年代、1990年代が

2025年2月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

幸せ

青春だった自分にとって角川映画とは日本映画がいかにダサくセコいものかの象徴的存在だった。スピルバーグやルーカスが登場してきた時代の少年にとってKADOKAWAと付くだけで古臭いアジアの低予算映画をイメージした。そんな理由で2025年まで避けて通ってきた映画だが、それだけハードルが下がりきった状況で観てみたら全然悪くない。しっかりと作られていて充分ワクワクできる大作映画だった。千葉真一も夏八木勲も真田広之もその他の役者もとても良かった。とりわけ千葉真一と夏八木勲の2人がふんどし一丁で海にたたずみ語り合うシーンには衝撃を受けた。お互いの服を交換して馬に乗る。2本の槍が交錯する。そして波がザッパーン!それが何を意味するか。それにしても凄い演出である。昭和の時代にこのシーンの意味を理解して観ていた人がどれだけいたのだろうか?時代的に早過ぎた象徴的LGBT場面をきちんと理解できればラストの千葉真一が夏八木勲に討たれるシーンが一層心に響く。しかしながら大事な場面でちょくちょくかかるBGMはどうしてもいただけない。70年代のダサ〜いロックバラードは英語で演歌を歌っているような興醒めするものだった。用心棒、七人の侍、ゴッドファーザー、フレンチコネクション、ジョーズ、スターウォーズ…後世にまで語り継がれる傑作映画は、その時に流行している歌詞付きの音楽を映画につけたりは絶対にしない。当時カッコ良ければ良いほど、のちのちダサ〜いものになるからだ。せっかく戦車やヘリコプターを借りたんだからもったいないとダラダラ長く映すシーンを短く編集して、BGMを変えれば、今でも語られる日本SF傑作映画になりえる。

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ブロディー署長

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