ラストナイト・イン・ソーホーのレビュー・感想・評価
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サム・クラフリン、もっと見せてよ
デザイナーになる為に、カントリーサイドからロンドンの街へ行くことになったエロイーズ(エリー)。
デザイン学校のルームメイトとは馬が合わず、自ら見付けたアパートメントの一室へ引っ越し 誰に気兼ねすることなくデザイナーとして頑張ろうとした矢先、サンディという女性が出てくる、妙にリアルな…不思議な感覚の夢を見るようになる。
エリーの見る夢は、彼女の憧れる'60年代。
きらびやかな衣装に身を包んだサンディにシンクロするエリーだけれど、このソーホーという街に飲み込まれていくサンディに エリーが重なり「もう、やめたげてーーー!」って思いで観てました。
ソーホーと言えば、歓楽街として有名だった場所だとは、この作品を観るまで知りませんでした。だって、今のソーホーからは想像も出来ませんよね。
夢破れたサンディが壊れていく様は、本当に悲しかったです。
女性が商品として扱われていくなんて…女性はいつでも消費される側で、それが当たり前だと思い込んでいる そこのオマエ!!特に日本人(日本の文化)は、本当にしょーもないと思うぞ!!
エリーの母親の自死という伏線や、持って生まれた霊能力がどの様に作用するのか…。それらが これからエリーに起こるであろう出来事を示唆していて ストーリーに含みを持たせていたので、意外性とかは余り感じなかった。
私個人としては、ザクザク“お仕置き”していく場面とか好きでした。
あの部屋に出没するゴーストを見てしまうと、被害者なんだろうなと言うことはあからさまなので どんでん返し的な印象は皆無だったかな。
アパートメントのオーナー?の存在が怪し過ぎるし(笑)。
後は エロイーズ役の、トーマシン・マッケンジーが可愛かった♡
男に搾取される女性の悲劇
予告はホラー強めだが、不思議な力を持つエロイーズが過去を幻視した事で事件に巻き込まれるサスペンス。
構成としては中盤までサスペンス、終盤ホラー、結末謎解き(ミステリー)という感じ。
全編通してオシャレな音楽とカメラワークや演出が凝っていて色彩美しい作品。
同じようなテーマの『プロミシング・ヤング・ウーマン』と違い、事件の真実や結末は共感出来ない部分もあり、男による性暴力のシーンもあるので、そういうシーンが苦手な人は鑑賞を避けた方が良い。
音で驚かせる演出は全編通して6回ぐらい?でその半分はいきなり腕掴まれるとかなので、音で驚かせるホラーが苦手な人でも観れるとは思う。
トーマシン・マッケンジーの繊細なヒロインも良いし、アニャ・テイラージョイの歌もダンスも見れたので加点。
不思議な映画
前半と後半でまったく異なる映画のよう。
エロイーズがつらい目にあいながらも、負けずに進み、最後は幸せになるという感じのエピソードかと思ったら、、
なんとまあホラー&サスペンスですか!
でも、炎の中でサンディを抱きしめるシーンは感動した。
全編通して、あまりない雰囲気の映画だった。
期待された新作は期待をまったく裏切らなかった
ベイビードライバーが話題となって
いま一番スタイリッシュと言われるエドガーライト監督
その待望の次回作はとても楽しめる作品でした
イギリスの1960年代といえば
ラブ&ピースに、サイケデリックにフラワームーブメント
ミニスカートにポップでカラフルなヒッピーファッションですが
(そのへんの事情は、オースティンパワーズシリーズを参考に)
この映画は1965年という舞台設定で
スウィギングロンドン時代と言われていますが
たぶん、その前夜であろうと思います
まあ、そんなこととは関係なく
霊感の強い主人公が1960年代の歌手志望の女の子に憑依する
そこでの映像と音楽が凝りに凝っていて期待通りではありました
なぜ主人公が1960年代の女の子と人生を共有したのか
彼女に同化するほど感情移入していたのに
どうしてドンデン返しを迎えるのか
純粋な野望を持った少女が半グレ男の罠にはめられ
性的暴力の被害者となった挙句の落としどころがそこなのかとか
いろいろ考えさせられるところはありますが
現実と幻想が入り乱れる映像だけでも充分楽しめます
予測つきそうな展開だけど思わず映画の世界に引き込まれてしまうのが
エドガーライト作品の新感覚な醍醐味ではないでしょうか
GUCCIの幾何学模様ひらひらベルボトム思い浮かびました
さらに余計なことですが
大家さんの現実の年の取り方も映画での年の取り方も
M・フェイスフルとA・パレンバーグを考えれば納得
60年代ロンドンの虚飾の中で人知れず生まれた女郎蜘蛛... ジャッロ的な幻想快美感に誘われながらも結末はミステリーで肩透かし?!な映画
精神的に不安定だった母を早くに亡くした主人公エロイーズは田舎町で祖母に育てられ、念願叶ってロンドンの美容系専門学校に入学し、都会の洗礼を受けながらも懸命に歯を食いしばって生活する。
そんな矢先に彼女は夜毎夢枕で憧れの60年代のロンドンに生きるナイトクラブの美しき歌手へと姿を変え、その目くるめく体験が現実の学校での創作活動に活力を与えたのも束の間、往年の都の裏の顔をまざまざと見せつけられ、その暴力的で下卑た記憶に夢と現実の境界を失っていく・・・というもの。
主人公の強い男性不信・男性嫌悪の意識が根底にあり、それが夢の世界でのサンディとの強烈な同調を引き起こしているうえ、作品全体のトーンにも重なっているようです。
悪夢と鮮血のフラッシュバックの連続に、すっかり精神を病んで現実と妄想の区別が付かなくなっていく過程は非常にスピーディーで映像に危険な快美感があり、そのあたりに往年のスラッシャー映画あるいはジャッロ的美学が顕れており、それに祖母ペギーからエロイーズへ継承された60年代のポップスが華を添えています。
このあたりに当時を懐かしむシニア層と当時に憧れる若年層との評価の最大値が重なり、それが巡り巡って本作の評価の絶対値を底上げしていると思われます。
ただそれゆえにラストに向けてのミステリー的帰結には賛否が分かれるところでしょう。往年のスラッシャー映画やミステリー映画としてはそうしたどんでん返し的現実回帰で順当なのですが、序盤から中盤にかけて展開された夢と現実が交錯するパラノイア映画としては残念無念な結末であり、個人的には幻想は幻想として幕を閉じて欲しい派なので、”勿体無いな”というのが全編を観終わっての紛れも無い感想です。
なんだこれ?
評価が高かったので見てみましたが、ただのヤベェやつじゃないの。主人公目線だから正当化されてるけど、突然パニックになって騒いだり服破いたりクラスメート刺しそうになったりハタから見たらただのヤバい人にしか見えませんね。しかも殺人未遂にもかかわらず、最後はショー開いて褒めさやされてハッピーエンドってまぁよく分かりませんわ。
母親が亡くなった経緯やなぜ急にサンディが夢に現れたのか、一人部屋に変えたのがなぜその部屋だったのかといった説明や伏線が全く無かったので意味不明のまま終了してサスペンスとしても楽しめず、終盤から唐突にホラー化になり、はぁ?と思っていると亡霊が「助けて」と言い出しシックスセンスかと思うような演出になった時は思わず笑ってしまいました。
しっかりとしたプロットがないままオールディーズだけが大音量で鳴るのは中々苦痛でしたね。また演出不足なのか演技力不足なのか、どのキャストにもあまり魅力を感じられず何ひとつ引きこまれることがなかったのも残念でした。
気になった方は予告を見る前にまず本編を見てみよう☝️
面白かった!
これは予告も見ないで予備知識なしで見た方が楽しめますね。
こんな内容だと思わなかったし、後半まさかこんな展開になるとも思いませんでした💦
きらびやかな衣装と音楽がミステリアスな雰囲気を華やかに彩っていて、ストーリー以外にも楽しみどころが多い作品だと感じました✨
次々と変わる視点に最初は戸惑うかもしれませんが、ストーリーが進むにつれてまるでパラレルワールドが繋がっていくかのようにシンクロしていき、だんだんと本筋が見えてきます。
また60年代のロンドンの魅力がギュッと詰まっていて、賑やかで美しい街並みは見ているこちら側もワクワクする気持ちにさせてくれます。
しかしその反面華やかな裏側も描かれていて、期待に胸を躍らす世界にある闇も垣間見る事も。
一つの作品でいくつもの発見や楽しみ方ができる良作でした👍
結構ホラー要素強めの多人格者
昔から広告やらティーザーでよく見ていた本作品をやっと鑑賞。
結論、面白い。
特にラストシーンに向かうまでの伏線たちがかなり驚く。
亡霊たちがはっきりといたり、血がかなり出たりと苦手な人はかなり苦手かもしれない。
自分もそこまで得意では無いけど、内容が面白いから、グロくも目が離せなかった。
古き良きロンドンのファッション感もありつつ、エロティズムもあり、盛りだくさんな内容だ。
サンディはダークで可愛い。
エロイーズもどんどん狂おしく可愛くなる。
台風だったので一気見できてよかった。
失速
前半は面白かったけど、後半になるにつれ雑になり、「犯人は灯台下暗し」というありがちなオチ。後半に顔のない男たちが追っかけてきてエリーが走り回るシーンも長すぎ。
お洒落ガールズムービーにしたいのか、ホラーにしたいのか、サスペンスにしたいのか、色々ごちゃごちゃになりすぎてナニコレ?となって白けてしまった。残念。
2人の女性がダブる演出や、現実と幻想が入り混じる映像はきれいだったし、女優さん2人も可愛くて魅力的だったし、たぶんそこは頑張ったんやろうけど、脚本が今ひとつかも。
期待以上でした。
劇場で観たかったのですが事情があり観れなかった作品でしたが凄く面白かったです、劇場で観れなかったのが残念です。
序盤はなかなかわかりずらいですが中盤から終盤が凄く引き込まれます、最近のびっくりさせるのがメインのホラーでは無く作り込まれた作品でした。
やっぱり劇場で観たかった
これも都合が合わず見送ってしまった映画でした。
始まってみるとやはりライト、音楽の選び方と使い方が実に上手いです。
主役は「スプリット」のアニャ・テイラー・ジョイ。この作品、彼女の魅力に溢れているんですね。
それと二人の意識が行き交う演出も面白く、冒頭の目まぐるしく入れ替わるダンスシーンなどはとても見応えがありました。
この時点でやっぱり劇場で観たかったと悔やみます。
全体を包む雰囲気も素晴らしく、とてもドラマティック。
ショウビズの闇を中心に、静かに動くホラーな展開。
そこにいまいち先が見えない流れが良いです。これは実に引き込まれますね。
サイコスリラーと思いつつ、終盤はリアルにホラーだった。
その物語の締め方、エンドロールも素晴らしかったです。
やっぱり劇場で観たかったなぁ。
これは良かった
内容はホラーなんですが、埃かぶったようなまがまがしい物ではなく、音楽と美をふんだんにまぶした映像でとても良かったです。
また出てくる二人が可愛らしくてとても良い。
本当に感心させられた作品です。
ファンタジーとサイコサスペンス
ロンドンの美術学校に通う女子学生が、60年代に生きる少女の夢を観て現実との区別が付かなくなるお話。
何気なく観始めましたが、予想以上の秀作でした。
都会に馴染めない内気な少女。その少女が夢に観るのは真逆な性格の少女。自由奔放で前向きで、成功することを疑わない。主人公は、そんな少女に感情移入し、共感していきます。
モノクロ調に原色を配した煌びやかな夢の世界、そして60年代のオールディーズ。
現実と比較して、主人公の弾む心が伝わってくるような描写が秀逸です。
後半からのサイコ・サスペンス風に転調しますが、心の迷路に迷い込む主人公の描写がしっかりとしていて、鑑賞者の私も息苦しくなりました。
クライマックスの展開もしっかりと筋が通っていて、最後まで楽しめるものに仕上がっていました。
地味ながら見応えのある作品で、私的評価は4にしたいと思います。
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