「期待された新作は期待をまったく裏切らなかった」ラストナイト・イン・ソーホー sarugakuさんの映画レビュー(感想・評価)
期待された新作は期待をまったく裏切らなかった
ベイビー・ドライバーが話題となって
いま一番スタイリッシュと言われるエドガー・ライト監督
その待望の次回作はとても楽しめる作品でした
イギリスの1960年代といえば
ラブ&ピースに、サイケデリックにフラワー・ムーブメント
ミニスカートにポップでカラフルなヒッピー・ファッションですが
(そのへんの事情は、オースティンパワーズ・シリーズを参考に)
この映画は1965年という舞台設定で
スウィギング・ロンドン時代と言われていますが
たぶん、その前夜であろうと思います
まあ、そんなこととは関係なく
霊感の強い主人公が1960年代の歌手志望の女の子に憑依する
そこでの映像と音楽が凝りに凝っていて期待通りではありました
なぜ主人公が1960年代の女の子と人生を共有したのか
彼女に同化するほど感情移入していたのに
どうしてドンデン返しを迎えるのか
純粋な野望を持った少女が半グレ男の罠にはめられ
性的暴力の被害者となった挙句の落としどころがそこなのかとか
いろいろ考えさせられるところはありますが
現実と幻想が入り乱れる映像だけでも充分楽しめます
予測つきそうな展開だけど思わず映画の世界に引き込まれてしまうのが
エドガー・ライト作品の新感覚な醍醐味ではないでしょうか
GUCCIの幾何学模様ひらひらベルボトム思い浮かびました
さらに余計なことですが
大家さんの現実の年の取り方も映画での年の取り方も
M・フェイスフルとA・パレンバーグを考えれば納得
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