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新作映画評論

1211件中 1~9件を表示

11月24日更新

従来のディザスター映画が描かなかった部分に踏み込んだ力作 2012

  • 2012
  • ディザスター映画の名手、ローランド・エメリッヒ監督の集大成ともいえる話題作。人類の大半が本当に命を落とす大災害の凄まじい描写をはじめ、従来のディザスター映画が描かなかった部分に踏み込んだ力作だ。 太陽ニュートリノが変異し、地球のコアを過熱。やがてその熱で緩んだ地殻が一気に崩壊をはじめ、わずか3日で地表のすべてが海中に没するという設定がうまい。その際起こるのは、地震、地割れ、噴火、津波、... >>続きを読む

自分が応援されたような感覚になる爽やかな快作 ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない

  • ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない
  • 原作は2ちゃんねるのスレッドで、会社もの。もしやリアリティそっちのけで、状況を誇張しまくった無茶な映画になっているのでは、と危惧していた。が、そんな予想を見事に裏切ってくれた快作だ。 ブラック会社とは、社員に極悪な労働環境や条件を強いる、「ヤバい」会社のこと。引きこもりのニートだったマ男が、やっとのことで就職した零細IT企業はまさに、そんなブラック会社の極みだった! 「キサラギ」... >>続きを読む

真正な記憶を探求することは<パンドラの箱>を開けることでもある 戦場でワルツを

  • 戦場でワルツを
  • ふと、アラン・レネの「二十四時間の情事」を思い起こした。レネは「君はヒロシマでなにも見ていない」「いえ、私はすべてを見たわ」という男女の会話を通して、戦争の悪夢の記憶が、いかに主観によって修正され、捏造されるのかを詩的かつ切実に問いかけた。 アニメーション・ドキュメンタリーという特異な手法を介して、アリ・フォルマン監督が描くのも、1980年代初めのレバノン戦争で自ら体験した、直視し難い... >>続きを読む

11月17日更新

タランティーノが広がっている。見たことのない戦争映画に挑んでいる イングロリアス・バスターズ

  • イングロリアス・バスターズ
  • タランティーノが広がっている。手馴れた安全地帯をみずから抜け出し、リスクを承知で新天地での勝負に挑んでいる。 「イングロリアス・バスターズ」を見て、私は思った。だが、見てすぐにそう感じたわけではない。時間が経ち、映画に仕込まれた語りや技のコクを反芻しているうち、その思いが強くなってきたのだ。 映画の鋳型はマカロニ・ウェスタンである。冒頭のシーンを見れば、だれしもセルジオ・レオーネ... >>続きを読む

過去の鎖を断ち切りたい女性の悲痛な叫び ゼロの焦点(2009)

  • ゼロの焦点(2009)
  • 「ゼロの焦点」は映画化が難しい小説だ。ミステリーではあるが、事件を解決するいわゆる探偵役がいないのだ。いくつかの伏線を手がかりに読者が謎を解くという構造にもなっていない。物語の担い手は夫の行方を捜す禎子だが、彼女は入手した情報をひたすら自分の中に溜めこんで、ああではないかこうではないかと想像するだけ。事件が終わった後も、犯行の具体的な手口が禎子の想像通りだったのか、裏付けもない。そんな彼女の... >>続きを読む

“カウフマン・ワールド”全開のハイセンスで知的なアート系映画 脳内ニューヨーク

  • 脳内ニューヨーク
  • 主人公はニューヨーク在住の劇作家兼演出家コタード。創作面での評価は高いものの、妻と一人娘に逃げられ、言い寄ってきた魅力的な若い娘をも取り逃がす彼は、原因不明の体調不良に悩まされ、私生活では崩壊の危機に瀕する。そんな彼が心気一転を図って取り組むのは、ニューヨーク内の巨大倉庫にニューヨークのセットを組み立て、そこで自身の日常生活の細部まで演劇として再現する……という奇妙なプロジェクト。ところが数... >>続きを読む

11月10日更新

自意識に囚われた哀れな現代人を描くゼメキス映画の本質を再発見 DISNEY'S クリスマス・キャロル

  • DISNEY'S クリスマス・キャロル
  • クリスマスシーズンに相応しいファミリーアニメにすぎないと思いきや、ここには映画ファンをも納得させる3つの“映画の精霊”が潜んでいた。 最初に訪れるのは、特撮技術の精霊。モーションキャプチャー×3DCGの欠点だったぎこちない表情や動きは格段に改善され、精緻に描かれた19世紀末ロンドンの格差社会の街へといざなってくれる。次なるものは、同時代性という名の精霊。守銭奴スクルージが改心し人生をや... >>続きを読む

メスリーヌのアナーキスト的資質を描き切った後編 ジャック・メスリーヌ/フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男 Part.2 ルージュ編

  • ジャック・メスリーヌ/フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男 Part.2 ルージュ編
  • バンサン・カッセルがフランス史上に残る犯罪者に扮した「ジャック・メスリーヌ」。次から次へと事件が起こる怒濤の日々を描いたPart 1に比べると、Part 2は落ち着いたテンポで、より人物描写に重きが置かれている。 今回はマチュー・アマルリック扮する脱獄の天才など、新たな相棒が登場。強盗、逮捕、脱獄を繰り返すなか、マスコミのインタビューに応じたり、一方で自分をごろつきと断罪したジャーナリ... >>続きを読む

スケール感より臨場感を重んじた香港でのサイキック・バトルは新味たっぷり PUSH/光と闇の能力者

  • PUSH/光と闇の能力者
  • まるでシリーズものの1作目を吹っ飛ばし、いきなり第2作から観せられたような錯覚に陥る奇妙な作品だ。ここで描かれる超能力者たちは謎の政府機関に育成され、ケネディ暗殺などの大事件に関わってきたという設定。にもかかわらず本作はそうした歴史的な背景を省略し、いきなり“第2世代”の若者たちを主人公にした物語を語り出す。なぜか香港が舞台という点も唐突感に拍車をかけ、さらにムーブ(念動力)、ディビジョン(... >>続きを読む

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