8月11日更新
サイドネタのギャグとアイデアだけでも、結構楽しめるパート2 ナイトミュージアム2

- 博物館の展示物が生き返って動き出すのは相変わらず楽しい。歴史書や展示からは伝わらないキャラたちの本音をパロディに仕立てた部分も、歴史好きがいつも想像している通りのギャグになっているから、大いに笑える。 ただし、続編作りはつくづく難しいと実感したのも事実。前作に続いて登場したルーズベルトやミニチュアのカウボーイたちはただ出ているだけで、ドラマも活躍の場も与えられていない。パワー・アップし... >>続きを読む
結局、すべての物語がビヨンセに集約される キャデラック・レコード/音楽でアメリカを変えた人々の物語

- 何はともあれビヨンセである。音楽ファンの立場から言えば、マディ・ウォーターズやチャック・ベリー、ハウリン・ウルフやボ・ディドリーも在籍したシカゴのチェス・レコードの物語、ということになるのだろうけど、そんな黒人音楽の偉人たちに最大のリスペクトを捧げながらも、しかし結局はすべての物語がビヨンセに集約される。 ビヨンセが扮するのはエタ・ジェームズ。ココ・テーラーとならぶチェスの歌姫である。... >>続きを読む
セックス夢想・妄想の青春グラフィティ 色即ぜねれいしょん

- みうらじゅん(原作者)と田口トモロヲ(監督)が本作のPRの中で童貞やセックスをキーワードに語りつくしているように「ヤリたい盛り」の男のコを主人公にした青春グラフィティである。 ともすれば、「ポーキーズ」や「アメリカン・パイ」と大差ない内容であり、新味を追っておらず古典的な作劇術に頼っている。だが、下品さが感じられないのは、奇しくも「アメリカン・グラフィティ」が公開された74年に、物語の... >>続きを読む
8月4日更新
気持ちが良いほど荒唐無稽な、懐かしく新しい戦い G.I.ジョー

- 世界の平和を守る超ハイテク装備の国際的な秘密部隊に入り、悪の組織と戦う。秘密基地に集った仲間は、寡黙な忍者や狙撃の名手で天才的頭脳を持つ美女など、個性派ばかり。対する敵も、過去を秘めた非情な忍者と美女、マスクで顔を覆った異端の科学者を揃え、まさに少年の頃に夢見た正義の戦士たちの活躍が、CGを駆使したリアルな映像で味わえる。 「そう遠くない未来」と前置きされた物語は、背景に現実味を出そう... >>続きを読む
日本であろうがハリウッドであろうが、人間と犬の絆は普遍と実感 HACHI/約束の犬

- 渋谷駅の前で主人の帰りを待ち続けた忠犬ハチ公。映画やドラマとなり、大勢の涙を絞った日本人好みの逸話に目をつけたのがチベット仏教徒としてのアジア人の精神性に重きを置くリチャード・ギアだ。 「脚本を読んだ瞬間、子供のように号泣した」と白状したギアが演じるのは、大学教授パーカー。出張帰りに駅で遭遇した子犬を連れ帰り、飼い主を探すまでのはずが……。つぶらな瞳の秋田犬と生活を共にすると、もうダメ... >>続きを読む
悲劇に投げ込まれる人間の愚かさを、少年の無邪気さ、幼さに置き換えて警告 縞模様のパジャマの少年

- 8歳の子供の現状認識力はどの程度のものなのだろう。映画を見ている間中、それが気になった。主人公ブルーノは8歳。父親はユダヤ人収容所の所長だが、もちろん両親は仕事の内容を息子に話さない。だが学校にも行けず、友だちもいない官舎の生活に退屈しきったブルーノの視線は、遊びの対象を求めて周囲の観察をやめない。そして、立ち入りを禁止されている裏庭から森を抜けて、農場だと教えられた収容所のフェンスに辿り着... >>続きを読む
7月28日更新
ピクサー体制による新生ディズニーの門出 ボルト

- ディズニーといえば、言わずと知れたアニメスタジオの老舗だが、いまでは〈質のピクサー〉と〈量のドリームワークス〉という2大スタジオの後塵を拝している。配給契約を結ぶピクサーの成功に刺激を受けて、「チキン・リトル」(05)からCGアニメ製作に進出するも、商業的にも批評的にも成功を収めているとは言い難い。だから、自らを超能力ドッグと信じているテレビの人気犬を主人公にしたディズニー最新作「ボルト」に... >>続きを読む
女同士の恋愛談義のノリが楽しめれば、意外な拾い物 そんな彼なら捨てちゃえば?

- 女優陣の豪華さに比べて、イケメン度が低い。この事実はロマコメとしてはかなり厳しい。既に恋愛法則を身を持って学んでいる大人女子は、他人の恋愛騒ぎを見に映画館に足を運ぶほど、暇じゃないからだ。では、ハリウッドでは旬とはいえニッポン女子には残念な男優が揃った本作の魅力とは? それは、ガールズ・トークそのものなノリ。いや、性格も状況も違う20〜30代の女が寄ると触ると恋愛や結婚をめぐって繰り広げるト... >>続きを読む
サイコ対サイコの構図から、さらに意外な着地点へ 3時10分、決断のとき

- リメイクの鍵はキャスティングにある。オリジナルと比べてどうひねるか。あるいは、どの部分を平行移動させるか。 この力学は「3時10分、決断のとき」でも働いている。いや、リメイクのみならず、オリジナル(「決断の3時10分」)でもキャスティングには工夫が凝らされていた。なにしろ、悪役にグレン・フォードが起用されているのだ。役どころを考えると、線の細い印象は否みがたい。もちろん、理由はある。 ... >>続きを読む
