ザ・ガンマン : 特集
ショーン・ペン×「96時間」監督=これは気になる!
ハード・アクション好きの新年は、この作品で幕を開ける!
アカデミー賞俳優ショーン・ペンが初の本格アクションに挑んだ「ザ・ガンマン」が、2月6日より全国公開。「96時間」でリーアム・ニーソンをアクション・スターに変貌させたピエール・モレルが監督を務めるとなれば、ハード・アクション映画ファンなら決して見逃すことはできない!
■「今年はまだハード・アクションがない──」と嘆くあなたに、やっと来た!
ショーン・ペン版「96時間」が放つ、4つの「鉄板要素」
大ヒット作「スター・ウォーズ フォースの覚醒」を皮切りに、「ブリッジ・オブ・スパイ」「ザ・ウォーク」「オデッセイ」等々、話題作が目白押しの2016年序盤。しかし、ハードなアクション映画好きにとっては、少々物足りないのも確かだろう。そう、肉体を駆使したアクション作品がないのだ。
「96時間」や「トランスポーター」、「ジェイソン・ボーン」シリーズなど、ひとりの男が孤立無援の状況下で、己の経験とスキルだけを頼りに壮絶な戦いを繰り広げるリアルかつハードなアクション作。そんな作品を今年も早く見たい!と渇望する映画ファンに向けた待望作、それが「ザ・ガンマン」だ。
「ミスティック・リバー」「ミルク」で2度のアカデミー賞主演男優賞を獲得した名優、ショーン・ペンが、まさかの本格アクションに初挑戦。メガホンをとったのは「96時間」のピエール・モレル。同作で演技派リーアム・ニーソンを新アクション・ヒーローとして開眼させただけに、ペンが真にアクション・スター化するのは確実。ペン版「96時間」がここに誕生する。
VFXに頼ったスペクタクル作があふれるなか、本作が描くのは、元特殊部隊最強の暗殺者である、ひとりの男の孤独な戦いだ。狙撃銃、自動小銃、拳銃による壮絶なガン・ファイトと実戦格闘術が駆使される肉弾戦は、ハード・アクション好きの心を熱くさせる迫力のリアリティ。本格的なアクションに備え、撮影開始前から数カ月に渡って激しいトレーニングを行ったペンの見事な肉体を満喫できる。
実力派キャストは主演のペンだけではない。共演陣の顔ぶれにも要注目だ。「ノーカントリー」「007 スカイフォール」のオスカー俳優ハビエル・バルデムが主人公に対じする敵役に扮するほか、「パシフィック・リム」のイドリス・エルバ、「ノア 約束の舟」のレイ・ウィンストンが出演。さらに「ブリッジ・オブ・スパイ」で今年のオスカーにノミネートされたマーク・ライランスも出演しているのだ。
アフリカ・コンゴ民主共和国の鉱山利権に絡む、極秘の大臣暗殺作戦に参加した特殊部隊員ジム・テリエ。彼は愛する恋人も身分も捨て、ひっそりと平穏な日々を送っていた。だが除隊から数年後、何者かに命を狙われたことをきっかけに、作戦に参加したかつての仲間たちが次々と殺されている事実を知る。自身の身を守るため、そして敵の正体を暴くため、ジムは再び銃を取る。ペン自身も製作と脚本に名を連ねた、骨太なサスペンス・アクションが見る者をグイグイと引き込む。
■鍛え上げた肉体×イスラエル軍式近接格闘術クラブ・マガ!
《本作のショーン・ペン》は、ハード・アクション・ファン必見!!
本作最大の見どころは、歴戦の傭兵ジム・テリアを演じ切ったショーン・ペンが見せる格闘アクション。54歳(撮影時)という年齢にも関わらず、鍛え抜かれた肉体でたたみ掛ける技の数々に、アクション映画を見慣れた映画ファンも驚かずにはいられないだろう。
ペンが披露する格闘術は、イスラエルで考案され、同国の軍や警察はもとより、アメリカのCIAやFBI等多くの政府機関で採用されている近接格闘術「クラブ・マガ」。「ジェイソン・ボーン」シリーズのカリ(フィリピン)や、「ジョン・ウィック」のアクションにも組み込まれているシステマ(ロシア)など、近年のハード・アクション作品にはこうした実戦格闘術が採用されるのがトレンドだが、ペンとモレル監督は、作品の初期段階からアクション・シーンについて話し合い、クラブ・マガをベースにアクション・シーンを構築することに決めたという。
「より実戦的で、これまでの映画で見てきたものとは違う。それに武道やスポーツをルーツに持たないのも良かった」と語っているペンは、人間が本能的に持っている「条件反射」を採り入れた身のこなしによって、相手の攻撃を無効化・武器を排除するクラブ・マガをマスターするために、日に数時間、数カ月に渡るトレーニングを敢行。元々サーフィンに勤しんでいたとはいえ、共演者たちもほれぼれするような肉体を完成させ、見事に「アクション・ヒーロー」へと変貌を遂げた。
■「オヤジ・アクション」はやっぱり最高!
「ザ・ガンマン」は、これらの作品に燃えるヤツらに捧ぐ最新作だ!
「オヤジ」の域に達した俳優たちが、年齢を感じさせないハードなアクションを我々に見せつける──そう、それが「オヤジ・アクション」。数々の傑作に手に汗握ったアクション・ファンなら、「ザ・ガンマン」に胸躍らせてしまうのは間違いない!