フランシス・マクドーマンド
米シカゴ出身。カナダ人聖職者夫婦の養女となり、ピッツバーグで育つ。ベサニー・カレッジで演劇の学位、イェール大学で美術学修士号を取得。卒業後、舞台女優として活動を始め、1984年、コーエン兄弟の「ブラッド・シンプル」で映画デビュー。この作品をきっかけにジョエル・コーエンと結婚し、コーエン兄弟作品に欠かせない存在となる。社会派サスペンス「ミシシッピー・バーニング」(88)でアカデミー助演女優賞に初ノミネートされ、コーエン兄弟の「ファーゴ」(96)でアカデミー主演女優賞を初受賞。「あの頃ペニー・レインと」(00)、「スタンドアップ」(05)でも同助演女優賞の候補に挙がった。その後も個性派女優として存在感を放ち、11年にはブロードウェイ劇「グッド・ピープル」でトニー賞女優賞を受賞。マーティン・マクドナー監督・脚本の映画「スリー・ビルボード」(17)では、娘を殺されて行き場のない怒りを抱える母親役を熱演し、アカデミー賞をはじめ数々の映画賞で主演女優賞を総なめにした。現代アメリカの車上生活者たちの生き様を描いたクロエ・ジャオ監督作「ノマドランド」(20)では製作と主演を務め、同作で再び賞レースを席巻。第93回アカデミー賞で自身3度目となる主演女優賞を受賞した。