タランティーノ、「ハンガー・ゲーム」は「バトル・ロワイアル」のパクリと批判
2025年11月28日 17:00
Photo by Elisabetta Villa/Getty Images for RFFクエンティン・タランティーノが作家ブレット・イーストン・エリス(「アメリカン・サイコ」「レス・ザン・ゼロ 」)のポッドキャストに出演し、大ヒットシリーズ「ハンガー・ゲーム」を批判した。
作家スーザン・コリンズが2008年に出版したベストセラー小説「ハンガー・ゲーム」シリーズは、独裁国家と化した近未来アメリカで貧しい少年少女が特権階級のための娯楽として、互いを殺し合う殺人サバイバルゲームを繰り広げるディストピアアクション。2012年にジェニファー・ローレンス主演で映画化したシリーズも世界的ヒットを記録した。エル・ファニングが主演するシリーズ第6作「The Hunger Games Sunrise on the Reaping(原題)」は2026年11月20日に全米公開予定だ。
タランティーノはこの「ハンガー・ゲーム」について、高見広春の1999年刊行のホラー小説をもとにした、深作欣二監督&ビートたけし主演の2000年の映画「バトル・ロワイアル」を模倣していると批判。「なんで日本の作家が、なにもかも自分の手柄にしているスーザン・コリンズを訴えないのかわからない」と語り、「本の丸パクリじゃないか。アホな文芸評論家たちは日本の映画『バトル・ロワイアル』を見ようともしないから、コリンズにそのことを指摘してこなかった。今まで読んだなかでいちばん独創的だとかぬかすんだ。映画批評家は『ハンガー・ゲーム』の映画を見てすぐ言ったよ。“なんだこれ? 『バトル・ロワイアル』のPG版(保護者の判断を推奨するレーティング)ってだけじゃないか」と非難した。
ちなみに、コリンズは2011年にニューヨーク・タイムズ紙に「バトル・ロワイアル」について「原作も作家のことも、自分の原稿を提出するまで知らなかった」「その頃に耳に入って、編集者に読むべきか相談したところ、“いや、あの世界を知らないほうがいい。このまま執筆を続けてください”と言われた」と語っている。
映画「バトル・ロワイアル」は社会秩序が崩壊した近未来の日本を舞台に、修学旅行の名目で無人島へ連れて行かれた中学生たちがかつての担任キタノにより、最後の一人になるまで殺し合うゲームに強制参加させられる。藤原竜也、前田亜季、山本太郎、栗山千明、柴咲コウ、安藤政信が共演した同作は、タランティーノが何度もベスト映画としてラインナップに選出している。
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