クリストファー・ノーラン監督、米監督組合会長に就任
2025年9月22日 22:00
Photo by Pascal Le Segretain/Getty Images「オッペンハイマー」でアカデミー賞監督賞を受賞したクリストファー・ノーラン監督が、米監督組合(DGA)の新会長に選出された。監督や助監督、制作管理者など約1万9500人が加盟する業界最大の組合を率いることになる。
ノーラン監督は2001年のDGA加入以来、24年間にわたり組合活動に参加。15年から全国理事会および西部監督評議会メンバーを10年間務め、現在は演劇創作権委員会とAI委員会の委員長を兼任している。映画界では「インセプション」「ダークナイト」「ダンケルク」などの話題作で知られ、2024年には「オッペンハイマー」でDGA賞を受賞。過去にも「メメント」を含む複数作品で同賞にノミネートされ、組合内での評価も高い。
今回の就任は、映画業界が大きな転換点を迎える中での重要な人事となる。DGAは2026年に映画・テレビ制作者連盟(AMPTP)との基本協定更新交渉を控えており、AI技術の影響、撮影現場の安全対策、ストリーミング配信における労働条件など、新たな課題への対応が急務となっている。2023年の脚本家組合と俳優組合によるストライキでは、DGAは唯一労働争議を回避して契約締結に成功しており、ノーラン監督の交渉手腕に期待が集まる。
「全米監督組合の会長に選出されたことは、私のキャリアにとって最大の栄誉の一つです」とノーラン監督は声明で表明。「業界は激変の時代を迎えており、組合員の皆様にこの責任を委ねていただいたことに感謝します。過去4年間リーダーシップを発揮されたグラッター前会長にも感謝したい。新理事会と協力し、組合員のための重要な創作的・経済的保護を実現していきたい」と抱負を語った。
新役員には、ロン・ハワード監督が第2副会長、「ウーマン・キング 無敵の女戦士たち」のジーナ・プリンス=バイスウッド監督が第3副会長に就任。全国副会長にはローラ・ベルシー監督、書記にはパリス・バークレー監督がそれぞれ再選された。理事会にはスティーブン・スピルバーグ監督やフィル・ロード監督も名を連ねている。
AMPTPは声明で「クリストファー・ノーラン監督のDGA会長選出を祝福します。急速に変化する業界において、DGA組合員にとって最も重要な問題に取り組み、加盟企業が競争力を維持できるよう、ノーラン会長との協力を楽しみにしています」と述べ、建設的な労使関係への期待を示した。
DGAは1936年にスクリーン監督組合として設立され、フランク・キャプラ、ジョージ・スティーブンス、ロバート・ワイズといった映画史の巨匠たちが会長を歴任してきた。現役の一線級監督による会長就任は珍しく、ノーラン監督の影響力が組合の地位向上に寄与することが期待される。
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