タランティーノが「ベイビー・ドライバー」制作時のエドガー・ライトに薦めた“疾走系”映画「ジャグラー ニューヨーク25時」12月5日公開
2025年9月19日 11:00

権利問題から世界的に鑑賞が叶わず、長らく幻の作品と言われていた“疾走系”犯罪映画の金字塔「ジャグラー ニューヨーク25時」が4Kリマスターされ、「ジャグラー ニューヨーク25時 4K修復版」として12月5日公開される。
ニューヨークの街を舞台に、娘を突然誘拐された父親の、事件発生の朝から決着がつくまでの命懸けの追跡劇。その息つく間もないスピード感と臨場感にあふれる物語に多くのファンを生み出すものの、権利問題から世界的に長らく鑑賞が難しく、配信はおろかパッケージとしても1980年代に一度VHSが発売されただけの幻の名作だ。
元警察官のトラック運転手ショーン・ボイドは妻と別れ、一人娘キャシーと二人で暮らしていた。ボイドはキャシーの15歳の誕生日を祝い、学校に行くキャシーをセントラル・パークまで送っていく、二人にとっていつもと変わらない平穏な一日が始まるはずだった。しかし突然、キャシーは見知らぬ車に引きずり込まれてしまう。目の前で娘を誘拐されたボイドは血眼になって後を追うが、途中で車の横転事故を起こし病院に搬送されてしまう……。
原作はアメリカを代表するベストセラー作家ウィリアム・P・マッギヴァーンの同名小説。撮影は1978年7月にニューヨークで開始され、当初は「国際諜報局」(65)等で知られるシドニー・J・フューリーが監督を務めたが、主演のジェームズ・ブローリンが撮影中に足を骨折し撮影が中断。フューリーは次作のスケジュールが迫っていたため降板し、後任としてTVドラマ「刑事コロンボ」や「スター・トレック」などを手掛けていた、気鋭監督ロバート・バトラーが抜擢された。バトラーは、「何よりも観客が息つく間もなく画面にのみ込まれ、たたみかけるアクションとサスペンスで圧倒する。臨場感が第一だ」と語っている。

誘拐犯ガス・ソルテック役には、舞台で活躍しウィリアム・フリードキン監督「真夜中のパーティー」(70)で注目を集めたクリフ・ゴーマン、事件を指揮するトネリ警部補役には、「ゴッドファーザー」(72)のクレメンザ役で人気を不動のものにしたリチャード・S・カステラーノ、そしてボイドを逆恨みし執拗に後を追う元同僚バーンズ刑事役に「コマンドー」(85)等で知られる名バイプレイヤーのダン・ヘダヤが名を連ね、当時を象徴する俳優たちの競演も見どころだ。
映画人の中でも本作のファンは多く、クエンティン・タランティーノは「カーアクションが最高な映画!!」として、エドガー・ライトが「ベイビー・ドライバー」(2017)を制作する際に本作を薦めたという。ライトはその時に初めて本作を観て制作の参考にしたと語っている。
12月5日から、シネマート新宿ほか全国順次公開。
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