【「火垂るの墓」放送記念】高畑勲監督作品まとめ ジブリ作品&ジブリ以前、TVシリーズ「ハイジ」他
2025年8月15日 18:00
「火垂るの墓」は7月15日からNetflixで国内配信中。東京・麻布台ヒルズ ギャラリーでは「高畑勲展―日本のアニメーションを作った男。」が開催されており、8月2日にはドキュメンタリー番組「火垂るの墓と高畑勲と7冊のノート」がNHK Eテレで放送。さらに、8月8日には高畑監督を特集したムック「フィルムメーカーズ 25 高畑勲」(責任編集:叶精二/オムロ刊)が発売されました。
「火垂るの墓」をきっかけに高畑監督の他の作品を見てみようと思った方に向けて、主な高畑監督作品をご紹介します。

「火垂るの墓」の次に見る1作として、スタジオジブリ作品のなかから高畑監督が手がけたものを見るのはいかがでしょうか。鑑賞済みの作品でも、高畑監督作品としてあらためて「火垂るの墓」(1988年公開)から見ていくと新たな発見があると思います。
「おもひでぽろぽろ」は岡本螢氏と刀根夕子氏による漫画、「ホーホケキョ となりの山田くん」はいしいひさいち氏による4コマ漫画、「かぐや姫の物語」は古典の「竹取物語」が原作。「平成狸合戦ぽんぽこ」は、東京・多摩丘陵の多摩ニュータウン開発計画による自然破壊の問題も盛りこまれたオリジナル作品です。
「太陽の王子 ホルスの大冒険」(1968)
「パンダコパンダ」(1972)
「パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻」(1973)
「じゃりン子チエ」(1981)※劇場版
「セロ弾きのゴーシュ」(1982)

「太陽の王子 ホルスの大冒険」は、東映動画(現・東映アニメーション)で高畑監督が手がけた初監督作品(クレジットは演出)。日本のアニメ史においても重要な作品で、機会があれば一度は見ていただきたい1作です。
「パンダコパンダ」「パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻」は高畑監督が監督(演出)、宮﨑駿監督が原案・脚本・画面設定を担当した中編アニメ。人間の少女ミミ子と親パンダのパパンダ、子パンダのパンちゃんとの交流を描くほっこりした作品で、ジブリの高畑監督作品のあとに見るのに最適だと思います。
「じゃりン子チエ」は、はるき悦巳氏が大阪を舞台に描いた漫画が原作。高畑監督は劇場アニメ版と1981~83年放送のテレビシリーズ(チーフディレクター)を手がけています。
「セロ弾きのゴーシュ」は、宮沢賢治の童話を原作にオープロダクションが自主製作した中編作品。キャラクターデザイン・原画を「未来少年コナン」の才田俊次氏が担当しています。

各50話前後と話数がやや多いですが、「世界名作劇場」(初期は「カルピスまんが劇場」)として放送されたテレビシリーズ「アルプスの少女ハイジ」「母をたずねて三千里」「赤毛のアン」も、ぜひ見ていただきたいです。3作とも宮﨑駿監督とタッグを組んだ(「赤毛のアン」は途中まで)作品で、キャラクターたちの豊かな生活描写を堪能することができます。
「赤毛のアン」は、シリーズ序盤のエピソードを再編集した劇場版「赤毛のアン グリーンゲーブルズへの道」があるので、まずはそちらを見てみるのも良いと思います。
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