未来少年コナン

劇場公開日:

解説

世界戦争で生き残った人々の中から現われた人類征服を企む男と、それを阻止する少年と少女の活躍を描くアニメーショシで、NHKテレビで一九七八年四月より十月まで放映された二十六話をもとに劇場用にしたもの。原作はアメリカの児童文学者アレクサンダー・ケイが一九七〇年に発表した「残された人々」で、脚本は今戸栄一、監督は「吸血鬼ゴケミドロ」の佐藤肇がそれぞれ担当。

1979年製作/122分/日本
配給:東映
劇場公開日:1979年9月15日

ストーリー

西歴二〇〇八年七月、人類は超磁器兵器の戦争を起こし、地球は大変動に襲われ、五大陸はことごとく沈んでしまった。そして二十年後、大変動をまぬがれたいくつかの島の一つに、コナンという少年と老人が住んでいた。ある日、コナンは主食であるハナロジを追いかけていると、ラナという少女を見つけた。彼女はハイハーバーという島の人間で、おじいさんのラオ博士をさがしていた。数日後、人類征服の野望をもつインダストリアの行政局長レプカの服心モンスリーが来て、ラナを連れ去ってしまう。太陽エネルギーの権威ラオ博士を従わせるため、ラナを人質にしようというのだ。一方、老人は、モンスリーとの戦いで傷つき、コナンの看病もむなしく、「仲間と共に生きろ」と遺言を残して息絶える。コナンはハイーハーバーで生涯の友となるジムシーに会った。二人は、ラナを助けるべく近くに停泊していたインダストリアのバラクーダ号に乗り込んだ。インダストリアの心臓部である三角塔の幽閉室に入れられたラナは、モンスリーからコナンが来ていることを知る。コナンはラナを助けようと三角塔に登るが、レプカに捕まってしまう。一方、レプカに反発するパラクーダ号のダイス船長は、ラナを手に入れインダストリアを後にする。レプカはバラクーダ号の追跡を命じた。コナンは拘束具で手足の自由の無いまま牢番をノックアウトしてダイス追跡を準備している飛行艇にもぐり込む。バラクーダ号と飛行艇の戦いのドサクサでジムシーに助けられたコナンとラナは海岸に辿りつき、コナンは、島の洞窟にあったフライングマシーンで三角塔に向かうが敵の攻撃で墜落してしまう。追われたダイスは、ラナ、ジムシーと共に、コナンの墜落した場所に向かうが、レプカの部下に見つかり、地下街に逃げこむ。ラナに逃げられたレプカは、地下に水を流し、もしラナが出てこなければ、地下の住民を水ぜめにすると脅迫した。ラナは皆んなの生命の保証をレプカに約束させると、地上にあがった。しかし、これはレプカの罠で、ラナが地上に出ると、地下とのシャッターを閉じてしまった。そんなレプカにモンスリーは反対するが逆に反逆者として銃殺の刑を言い渡される。何んとか命だけは助かったコナンは、トンネルを抜けてダイス、ジムシーと再会、ラナ救出に向かう。ラナを通じて、博士から太陽エネルギーの利用法を聞き出そうとするが果せず、怒り狂ったレプカは、ラナを塔の宙空に立たせ脅迫する。恐怖のあまり、失神するラナ。やっと地上にはい出したコナン達は、銃殺寸前のモンスリーを助け、彼女の案内で、いまにも落ちそうなラナを見つける。コナンは猛然と走り出した。三角塔を占拠したダイス達はシャッターを開け、住民達を助けだした。せっぱつまったレプカはラナを連れてフライングマシーンに飛び乗るが、コナンの投げた鉄のヤリに、マシーンは墜落、コナンは落下中の機からラナを救い出した。平和がおとずれた。三角塔にエネルギーが注入され、太陽塔に変貌するのだった。

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映画レビュー

5.0レ・ミゼラブルをリスペクトした日本アニメの傑作

2023年5月2日
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マサシ

1.0TVシリーズを観ましょう

2021年12月8日
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本作劇場版での表記だから仕方ないが、そもそもTVアニメ「未来少年コナン」の脚本・演出(監督)は宮崎駿氏である。
TVアニメでの脚本表記も、他の人は名義だけで実際は宮崎監督による。

本作劇場版はそのTVシリーズを宮崎氏以外の手によって再編集したものだ。だから、まったく印象の違う内容になってしまっている。

アニメは1人で作るものでは無いが、宮崎氏は大概のことが出来るので、自分の気が済むようにしてしまう。

それだけに、他者が編集できる世界観では無い。新録されたり、特番が組まれたり、お祭り騒ぎの後に残ったのは黒歴史である。

ただ、私は谷山浩子&研ナオコの曲は好きだ。認められていなくとも、未来少年コナンの音楽だと思っている。

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K・M

4.0全26話のTVシリーズ総集編。123分でこうするしかなかったんだろ...

2021年3月18日
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全26話のTVシリーズ総集編。123分でこうするしかなかったんだろうなの内容。 良くはないのだけれど、この作品だけでも未来少年コナンがだいたいがわかる。ワイルド冒険活劇。
銛が強すぎるら足の指のちから強過ぎて笑える。レプカ局長支配によるインダストリアというのがディストピアみたい。使いものにならない人間の額に焼き印つけるのって社会信用スコアを顔認証でやるシステムの元祖か。
太陽エネルギーじゃないとギガントが動かないという設定も意味深。

コナン、ラナ、ダイス、モンスリー、レプカがわかれば、後の作品ラピュタ、ナウシカ、カリオストロとのキャラクター性格かぶりも楽しめる。
ラナはクラリスみたいで、途中からナウシカ感出てるし、モンスリーは最初クシャナなんだけど、様々な作品の女性キャラに通ずる。査問かけられてヤケ酒あおるダイスは、任務からはずされた銭形に見える。レプカはムスカだし。
前半に比べて後半はあきらかに編集粗くなってる。
ラオ博士が世界を救う旅に出る改変エンド。

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collectible

2.5この劇場版では本来の面白さが分からない

2013年1月29日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

難しい

1978年にNHKで放送された名作アニメを、総編集し1979年に公開された劇場版。以前NHK・BSで放送されたものを録画して鑑賞。

宮崎駿の出世作としても知られるこのアニメ。後の作品の片鱗が垣間見える。
キャラクターデザインやダイナミックなアクション、少年少女の冒険や人間の傲慢といったテーマ…。
また、コナンとラナはパズーとシータだし、憎たらしいレプカはムスカだし、勝ち気なモンスリーはクシャナだし、荒廃した世界はナウシカを彷彿させる。
宮崎アニメの原点。
しかしながら、宮崎はこの劇場版には一切関与していない。安易なTVシリーズの総編集劇場版に疑問を感じ監督を拒否したとか。

実は、「未来少年コナン」はこれが初見。
たまに往年のアニメの総編集劇場版を見る事がある。
大抵はすんなり見れるのだが、本作は頂けない。
説明不足、深みが足りない、展開が早過ぎ、はしょり過ぎ…初見でも嫌でも感じてしまった。
コナンは何故そこまでしてラナを助けようとするのか、ジムシィは何故コナンに協力するのか、ラナと祖父の秘めたる能力など踏み込みが足りず、ラナが住んでた村ハイハーバーの描写は丸々カット。ストーリーも大きく改変され、ラストも違うという。
TVシリーズとはまるで印象が違う作品になっているらしく、この劇場版はコナンの活躍に焦点を絞った明朗冒険活劇。
なので、劇場版はファンからは総スカン。
まあ、それも何となく納得かな。

後、音楽が酷い。ハラハラドキドキのシーンに流れる明るい音楽に興ざめ。
音楽もTVシリーズとは違う音楽が使用されているらしい。(ちなみにTVシリーズの音楽を担当したのは今やベテランの池辺晋一郎氏)

色々と不完全燃焼。
今度、TVシリーズをレンタルで見てみようかな。

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近大
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