太陽の王子 ホルスの大冒険

劇場公開日:

解説

高畑勲監督が東映動画時代の1968年に手がけた長編デビュー作。深沢一夫による人形劇の戯曲「春楡の上に太陽」を原案に、太陽の剣を託された勇敢な少年ホルスが悪魔に立ち向かう姿を描く。人里離れた自然の中で父と暮らす少年ホルスは、狼の群れに襲われたところを岩男モーグに助けられ、モーグの肩に刺さっていた太陽の剣を譲り受ける。父を亡くしたホルスは遺言に従い、人々が暮らす村を目指して旅に出るが、その途中で恐ろしい悪魔グルンワルドに捕らえられ、崖から突き落とされてしまう。村に流れ着いたホルスは村人たちを悩ませていた大カマスを退治し、一躍村の英雄となる。ある日、廃墟の村で孤独な少女ヒルダと出会ったホルスは、彼女を村に連れて帰るが……。場面設計・美術設計・原画を宮崎駿、作画監督を大塚康生、原画を森康二が担当。1968年夏の「東映まんがパレード(東映まんがまつり)」の1編として公開された。

1968年製作/82分/日本
配給:東映

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映画レビュー

0.5社会主義国の行く末をアニメーションに投影しているように思える。

2022年8月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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マサシ

4.0【1968年公開で、この作品レベルの高さに驚いた、人間の持つ善性と、悪性を見事に描いた作品。画のトーンもどこかで見た様な、と思ったら・・。】

2022年6月23日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波、VOD

悲しい

知的

幸せ

■年代的に観れる筈がないのに、この作品は幼き頃に観た、確かな記憶がある。
 TVで再放送したとしか思えない・・。

 何故ならば、この作品は単なる勧善懲悪の話ではなく、悪魔グルンワルドの妹、ヒルダがその心の中に、善性と悪性を兼ね備えているという斬新な設定や、ホルスを助ける岩男のモーグや、氷の悪魔グルンワルド達、登場人物のキャラが立っていたからであろう。

 氷のマンモスや、透明な氷の空飛ぶ狼の鮮やかな動きなども、良く覚えている。

 又、画のトーンも後年楽しみに観ていた、「未来少年コナン」と、久方振りに鑑賞すると似ているなあ・・、と思ったら、若き高畑勲さんと、宮崎駿さんが、重要な役割を担っていた事を資料により知った。ビックリである。

<そう考えると、今更ながらに、日本のアニメを牽引して来た高畑勲さんと、宮崎駿さんの凄さが改めて実感できる作品である。>

 ■子供たちが小さい頃、”もう、勘弁してください・・”と言う程、一緒に観た(観させられた・・。我が家には、宮崎アニメが全て揃っている。)宮崎さんと高畑さんの名作アニメのレビューを、少しづつ挙げて行こうかなあ・・。>

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NOBU

1.0つなぎだらけ

2022年2月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

ストーリー:悪魔は世界を牛耳り、妹、弟と称して見込みのある少年少女を手下に取り入れようとするが、少年は飽くまで世界平和のために戦う。

目を見張る空中浮揚感や化け物退治のアクション感はたまにある。
アニメとして評価できるのはそこだけ。
アニメとしてそれ以外の場面は、ちょっとひどい。これは大作家の作品だからと言って我慢する必要はない。駄作と言っていいレベル。

話の展開としても、話のための話が続き、だりい。
勇気と勇敢と説教臭さを継続するためむりくりくっ付けたようなイベントが続きさすがにキツい。
世界を征服した悪魔といいつつ1つの村しか出てこないので、肩透かし感はんばない。

子供向けの映画ではない。かと言って大人の鑑賞に耐えるレベルの映画でもない。

今週の気付いた事:駆け出しの頃は誰にでもある。

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ほとはら

5.0ヒルダに命を吹き込んだ市原悦子さん。稀代の名優の技。

2020年10月26日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

幸せ

萌える

未来に残したいアニメと聞かれたら、
『ガンバの冒険(TV版)』『宝島』『未来少年コナン』と、この映画。

初見は小学生。4年生だったか。
TVアニメやディズニーでは、基本的に勧善懲悪か王子に助けられる無力なプリンセス。
そんな中で出会ったこの映画。
 スピード感あふれる風の狼との攻防。カジキマグロとの闘い。ラストの攻防。モーグとマンモス。胸が躍った。
 あんな結婚式を夢見た。
 でもそれだけではなく、策謀、陥れ、裏切。
 葛藤、迷い…。
 ヒーローの活躍もあるけれど、ヒロインの喜び・悲しみ、そして決断。
 澄み渡るような楽曲、踊りだしたくなる楽曲。
なんていう映画なんだ。画面にくぎ付けになった。

再見。
 大胆な動き。静止画としても美しい水彩画のような背景。そこにデフォルメされたキャラクターのバランス。なんて見事なんだ。生活苦にあえいでいた頃の暗い色調から、魚の遡上に合わせて色彩から変わるところなんか、その変化に合わせて心が躍る。
 ヒルダやグルンワルド達を、寒色の青・紫・白・銀にまとめ、ホルスや村人を太陽のオレンジを基本としたアースカラーでまとめているところも見事。村長たちは彩度が暗かったりするところもツボ。
 そんな画面に見惚れているが、その絵に命を吹き込む声。平氏、東野氏、小原さん…。
 その中でも出色は市原さん。幼く見えるこけしのようなヒルダの顔(注:森康二氏のデザインのファンです)。だが、市原さんの声が入ると、少女のような、とてつもなく年上のような。魅惑的に人を誘い、どこか冷たく突き放す。高貴な姫でもあり、村娘でもあり。孤高の存在でもあり、でも寂しげな…。勿論、絵のヒルダの表情も多彩に変わる。歌声も、どこまでも澄み切って、村人ではないけれど、手を止めて聞き入りたくなる。歌っている歌詞はとんでもないのだが…。よくぞ、ここまで声質が似た方を見つけたもんだ。
 アイヌユーカラを基にした劇『チキサニの太陽』を基にした物語。アイヌの話ではヒットしないという、会社の判断で、漠然と北の国の話としたとのこと(『東映動画 長編アニメ大全集 上巻』より)。この話の素朴さ・人間賛歌はそこから来ているのか。良質な児童文学さながらの物語。
 「世界を救う」的な中二病的な話が蔓延している今としたら、スケールは小さいのかもしれないが、自分の村=全世界的な認識の子どもの頃。そうでなくとも、今自分が生活している村を救えなくては世界なんか救えない。
 「悪魔が力で村を潰すんじゃなくて、人々の心を操り破滅に誘う」というのも、物語の世界では温故知新だが、大抵のTVアニメや映画では、怪獣がやってきて潰すのが定番だったから、斬新な発想だった。

 確かに、話のつなぎが唐突に見える部分はある。
 静止画でも美しいが、アニメーションとして見たい場面もある。
 特に、迷いの森は短すぎて、展開が安直に見えて惜しい。

『白蛇伝』以来毎年長編映画を作っていた東映が、TV等の煽りを受け、いったん中断した後に、持ち上がった企画。しかし、スケジュールの停滞、予算オーバーにより、中断の話も出た中、動画を静止画にとか時間の短縮等を余儀なくされて、でも完成にこぎつけたとか(Wikiより)。
 もし、その頃の没になったセル画等が残っていて、ディレクターズカット版(監督が故人なので、当時携わっていらした方でよい)が作れたのなら、どんな作品になったのだろう。
 興行作品には、常に付きまとう問題。

興行成績が振るわなかったとのこと。でも、それで作品の出来を貶めるには当たらない。
 予告編を見たが、この映画の良さを伝えているとは思えない。
 製作者たちは高校生等をターゲットに置いていたが、会社は小学生にターゲットを置いて販促したとか。いや、昭和期、子どもに見せる映画のチョイスは大人。大人がこの映画の価値をわかっていなかったんだと思う。

今でも根強いファンがいる映画(私だが)。
一生モノの、否、未来に伝えたいと思う映画に出会えた喜び。
そんな映画をありがとう。

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とみいじょん
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