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ポン・ジュノ監督作「ミッキー17」役所広司はどう見た?「我々は見たこともない世界に連れて行かれる」

2025年3月21日 17:00

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「パラサイト 半地下の家族」ポン・ジュノ監督の最新作
「パラサイト 半地下の家族」ポン・ジュノ監督の最新作
(C)2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ監督と「TENET テネット」のロバート・パティンソンが初タッグを組んだ映画「ミッキー17」の特別映像が公開され、日本を代表する名優・役所広司のコメントが披露された。

原作は、エドワード・アシュトンの小説「ミッキー7」(早川書房)。人類発展を使命に掲げる巨大企業に雇われた主人公ミッキーの物語が描かれる。人生失敗だらけのミッキー(パティンソン)は、何度でも生まれ変われる“夢の仕事”を手に入れた。しかし、それは身勝手な権力者たちの過酷すぎる業務命令で次々と死んでは生き返る任務――まさに究極の“死にゲー”だった 。

役所が「ミッキー17」に寄せたコメントは以下となる。

「劇場は、独特のブラックユーモアで笑い声に包まれるだろう。そして、我々は見たこともない世界に連れて行かれる」

画像2(C)2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

この背景には、役所が主演した「すばらしき世界」(西川美和監督)に対して、ポン監督が心のこもった書簡を送った、という経緯がある。同作を鑑賞したポン監督は「実に深く、遥か先まで進んだ映画だ」とした上で、「表情や目つき、わずかな手の動きや仕草で 主人公の人生の履歴を余すところなく表現してしまう役所広司の驚くべき説得力にあらためて感服した」と役所の演技力に最大級の賛辞を贈ったのだ。

特別映像は、ポン監督からのメッセージへの“返信”となる役所のコメントで幕を開ける。撮影現場での「アクション」のかけ声とともに“ポン・ジュノワールド”全開のBGMが鳴り響く。主人公ミッキーを“使い捨てワーカー”と見下して過酷な任務を強いるブラック企業のトップ・マーシャルを演じるマーク・ラファロが登場し、「最後に観たのは『パラサイト 半地下の家族』だ。監督の映像スタイルは唯一無二」だと断言する。

続いて、人生ダメダメのミッキー役のパティンソンが「監督ほどの巨匠からオファーが来たら即答で応じるよ」と出演を快諾したことを明かす。「あなたの肉体は複製(コピー)され死んだら新品と交換」される――ミッキーがプリントアウトされる本編映像が重なり、雪原で落下事故に遭ったミッキーにひと癖ありげな友人のティモ(スティーブン・ユァン)が「死ぬってどんな気分だ?」と上から声をかける。

画像3(C)2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

「作品自体が美しく、面白い映画を作ろうとした。『ミッキー17』そうして生み出された」と語るポン監督。その秘密は「もう1人の俺」に直面したミッキー17の物語に隠されている。17号と18号、2人のミッキーを巧みに演じ分けたパティンソンは、リスクが伴うが「やりがいのある作品だと感じた。壮大なスケールの要素が詰まっている。同時にきめ細やかなユーモアがちりばめられている。誰にも真似できない」とポン監督の独自性に圧倒された様子。

「ユニークでとにかく面白い!」と撮影を満喫したのは、トニ・コレットだ。「ヘレディタリー 継承」でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたコレットは、ミッキーの逆襲のターゲットとなる権力者の極悪妻・イルファを怪演している。

ポン監督が「SFやコメディの要素に加えて、深い人間ドラマを描いている。存分に楽しんでもらえると思う」と自信をのぞかせると、「パラサイト 半地下の家族」を超える圧巻の映像が連射されていく。役所が指摘するように「我々は見たこともない世界に連れて行かれる」ことになるはずだ。

ミッキー17」は、3月28日に全国公開。

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