「マダム・ウェブ」が最低作品賞含む3冠達成
2025年3月3日 20:00

最低映画の祭典ラジー賞こと、第45回ゴールデン・ラズベリー賞で「マダム・ウェブ」が最低作品賞を受賞した。
同作はマーベル・コミックスのキャラクター、マダム・ウェブを主役に描くミステリーサスペンスで、「ヴェノム」や「モービウス」などソニーが映像化権を所有する「スパイダーマン」に登場するキャラクターを下敷きにした最新作。主人公のマダム・ウェブこと救命士のキャシー・ウェブを「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」のダコタ・ジョンソンが演じており、テレビシリーズ「Marvel ジェシカ・ジョーンズ」などを手がけてきたS・J・クラークソンがメガホンをとった。
批評家から酷評され興行的にも失敗した同作は、最低主演女優賞(ダコタ・ジョンソン)と最低脚本賞も獲得し、3冠を達成した。スーパーヒーロー映画としては近年まれに見る不名誉な結果となった。
最多7部門でノミネートされていた「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」は、最低スクリーンコンビ(ホアキン・フェニックスとレディー・ガガのペア)と最低続編賞の2冠にとどまった。注目すべきは、フェニックスが前作「ジョーカー」でアカデミー賞主演男優賞を獲得しており、オスカーとラジー両方を受賞するという稀有な経歴を持つ俳優となった点だ。
Netflix配信作品「アンフロステッド ポップタルトをめぐる物語」からは、コメディ界の重鎮ジェリー・サインフェルドが最低主演男優賞を、エイミー・シューマーが最低助演女優賞をそれぞれ受賞。また、巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督の野心作「メガロポリス」では、コッポラ本人が最低監督賞を、ベテラン俳優のジョン・ボイトが最低助演男優賞を受賞した。
興味深いことに、コッポラ監督は自身のInstagramで受賞を前向きに捉え、「『メガロポリス』でラジー賞の多くの重要なカテゴリーを受賞し、特に最低監督賞、最低脚本賞、最低作品賞にノミネートされたことを光栄に思う!現代の映画制作の主流に逆らう勇気を持つ人がほとんどいない時代において!」と投稿。「ゴッドファーザー」や「地獄の黙示録」など数々の名作を世に送り出してきた巨匠らしい反骨精神を見せている。
一方で、明るい話題も。パメラ・アンダーソンは「ラジー償還賞」を獲得した。これは過去にラジー賞を受賞した俳優が、後に評価される作品で活躍した際に贈られる特別賞である。アンダーソンは1996年の「バーブ・ワイヤー」で最低新人賞を受賞したが、最新作「The Last Showgirl」での演技が批評家から高い評価を受け、俳優としての新たな一面を示している。

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