ゴンドリー、キュアロンらに影響を与えたアラン・レネのSFラブストーリー「ジュ・テーム、ジュ・テーム」2月28日劇場初公開
2025年1月16日 17:00

フランスの巨匠アラン・レネ監督が1968年に発表したタイムトラベル・ラブストーリー「ジュ・テーム、ジュ・テーム」が、半世紀の時を経て日本で初公開される。メインビジュアル、場面写真が披露された。
タイムトラベル実験に参加するも、“時間”の中に閉じ込められ、かつて愛し合った恋人との記憶をランダムに追体験することになった男を描く。1968年のカンヌ映画祭に出品されるも五月革命の余波を受け映画祭自体が中止、その後、興行的にも批評的にも芳しくなかったことが影響してか、日本でも特集上映をのぞき長らく未公開だった。
しかし時を経るごとに再評価が高まり、ミシェル・ゴンドリー監督の「エターナル・サンシャイン」に影響を与え、アルフォンソ・キュアロン監督が「ゼロ・グラビティ」を作る際に大いに参考にしたと公言するなど、昨今の記憶や時間をめぐる作品の原点とも言えるカルトSF映画だ。

レネ監督は91歳で死去するまで革新的な作品を発表し続け、クリストファー・ノーラン、チャーリー・カウフマン、スティーブン・ソダーバーグほか、現代のハリウッドで活躍する名匠たちも敬愛するフランスの巨匠だ。代表作「夜と霧」(55)、「二十四時間の情事」(59)、「去年マリエンバートで」(61)などの鮮烈な印象により、時に難解な作品だと思われるが、「ジュ・テーム、ジュ・テーム」は、私たち誰もの心の中にある大切な記憶、幸福と絶望、情熱的な愛と別れという普遍的でシンプルな物語。「ラ・ジュテ」(62)や「惑星ソラリス」(72)にならぶ、あまりにも早すぎたSFラブストーリーと言えるだろう。
「ジュ・テーム、ジュ・テーム」は、2月28日から、角川シネマ有楽町ほか全国順次公開。
「時間」を研究するクレスペル研究所で、タイムトラベル実験への参加を依頼された主人公のクロード。一年前へ旅だった彼の目の前に広がるのは夏の真っ青な海、そこにいるのは、かつて破滅的なまでに愛し合った恋人カトリーヌだった。しかしマシンの故障により過去に閉じ込められてしまったクロードは、ばらばらに散らばった思い出を追体験していく──。

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