ディズニーが“願いの力”を描いた名作アニメ7選 【「ウィッシュ」公開記念】
2023年12月15日 15:00
ウォルト・ディズニー・カンパニーの創立100周年を記念して製作された長編アニメーション「ウィッシュ」が、本日12月15日に公開された。同作は、どんな願いも叶う魔法の王国の驚くべき真実をたったひとり知ってしまった主人公アーシャが、勇気を振り絞り、奇跡を起こすミュージカルファンタジー。先日発表された第81回ゴールデングローブ賞のノミネートでは、「君たちはどう生きるか」「すずめの戸締まり」などとともに、アニメーション作品賞の候補に名を連ねている。
そんな本作が描くのは、タイトルが示す通り、ずばり“願いの力”の尊さ。それは100年の歴史を誇るディズニーアニメが追い求める永遠のテーマでもある。そこでこの記事では、“願いの力”を描いた、ディズニープラスで配信中の名作7本をご紹介する。
ディズニー100周年の歩み。その第1歩となったのが、ウォルト・ディズニー製作による長編映画第1作にして、世界初の長編アニメ映画である「白雪姫」だ。白雪姫をこき使う意地悪な継母の女王は、ある日、自分より白雪姫の方が美しいと魔法の鏡に言われて怒り狂う。森の奥に逃れた白雪姫は、7人のこびとと暮らし始めるが、魔法で老婆に化けた女王に「願いが叶う」とだまされ、毒リンゴを口にしてしまう。
「ハイ・ホー」「いつか王子様が」など、いまも色あせぬ名曲が物語を彩る。オリジナルのネガを、現在の最新技術を駆使して、本来の美しさに復元した4Kリマスター版が、ディズニープラスで独占配信中だ。
風変わりなゼペットじいさんが作った木彫りの人形ピノキオに、妖精ブルー・フェアリーが魔法をかけたことで命が宿る。「本物の人間の子どもになりたい」と願うピノキオは、コオロギのジミニー・クリケットに導かれながら成長していくが、純真無垢であるがゆえに、さまざまな誘惑や試練に直面する。
誰もが1度は耳にしたことのある主題歌「星に願いを(When You Wish upon a Star)」は、「ウィッシュ」のインスピレーションの源泉になっており、劇中にはさまざまなオマージュも。願いを叶えてくれる“スター”の魔法は、ブルー・フェアリーを継承している。トム・ハンクス主演の実写版「ピノキオ」(2022)も配信中だ。
世界で広く知られるシャルル・ペローの童話をもとにした長編アニメ。第23回アカデミー主題歌賞にノミネートされた「ビビディ・バビディ・ブー」をはじめとする楽曲の数々や、ファンタジックな世界観で世代を超えて愛される、ディズニーアニメを代表するプリンセスストーリーだ。
義理の母と姉に召使いのように扱われているシンデレラは、妖精のおばあさんに出会い、美しいドレスをまとい、お城の舞踏会へ。そこで王子と出会い、夢のような時間を過ごすが、深夜12時になった途端、魔法が解けてしまい……。どんな逆境でも、明るい未来を思い描いたヒロインの願いは、やがて現実のものになった。
グリム童話の「ラプンツェル(髪長姫)」を映画化した、ディズニー長編アニメの記念すべき第50作。森の奥深くにある高い塔に暮らす、金色に輝く魔法の髪を持つ少女ラプンツェルは、18年間、1度も塔の外に出たことがなかった。
毎年自分の誕生日になると夜空を舞うたくさんの灯りに、特別な思いを抱き、「外の世界に飛び出し、灯りの本当の意味を知りたい」と願った彼女は、逃亡中の盗賊フリン・ライダーに連れ出され、初めての自由、冒険、恋を経験。やがて、彼女自身にまつわる驚きの秘密が明らかになる。主題歌「輝く未来(I See the Light)」が、ラプンツェルの願い、その先にある希望を指し示している。
魔女の呪いで、野獣の姿に変えられた美しい王子。呪いを解く鍵は、魔法のバラの花びらが全て散る前に誰かを心から愛し、そして愛されることだった。「真実の愛を見つけたい」。そんな願いを抱きながら、心を閉ざし絶望の日々を送る野獣の前に、自分の輝きを信じて生きる、聡明で美しい女性ベルが現れる。
呪いで家財道具に姿を変えられた城の家来たちは、彼女こそが呪いを解いてくれる人物だと確信し、歓迎するが、野獣とベルは反発し合ってばかり。しかし、互いの孤独な心が共鳴したとき、ふたりの運命は次第に変わっていく。第64回アカデミー賞で、アニメ映画として初めて作品賞にノミネートされた。
貧しくも清らかな心を持ち、人生を変えたいと願っている青年アラジン。王女ジャスミンとの身分違いの恋に心躍らせる彼の前に、“3つの願い”を叶えることができるランプの魔人・ジーニーが現れる。さまざまな試練を乗り越えるアラジン、そしてジャスミンとジーニーがたどり着く真の願いとは? 願いの力をきっかけに、躍動するキャラクターたちのドラマが感動を呼ぶ。
第65回アカデミー賞で、アラン・メンケンが最優秀オリジナル作曲賞、そして名曲「ホール・ニュー・ワールド(A Whole New World)」が最優秀主題歌賞を受賞。ウィル・スミスがジーニーを演じた実写版「アラジン」(19)も、世界中で大ヒットを記録した。
「リトル・マーメイド」「アラジン」のロン・クレメンツ&ジョン・マスカーが監督を務め、海を愛する美しい少女モアナが、島の危機を救うために、南の島と大海原を舞台に冒険を繰り広げる。生まれ育った島モトゥヌイで、作物や魚たちに異変が発生。海の不思議な力に選ばれたモアナは、命の女神テ・フィティの心を盗んだ伝説の英雄マウイを探し出そうと、父親の反対を押し切り、大海原へと旅立つ。
背負った運命に戸惑いながらも、前を向くモアナの姿は、「ウィッシュ」で邪悪な王の企みを阻止しようと奮闘するアーシャに重なる。ふたりに共通するのは、「愛する人たちを救いたい」という切なる“願い”に他ならない。
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