石原さとみ、3年ぶりの連ドラ復帰!「Destiny」で初の検事役に挑戦、「Dr.コトー診療所」吉田紀子が脚本を担う
2023年11月27日 05:00
石原さとみが、テレビ朝日系の4月期の火曜ドラマ「Destiny」で、3年ぶりの連続ドラマ復帰を果たすことがわかった。「Dr.コトー診療所」の吉田紀子が脚本を担当。石原は初の検事役に挑み、“20年の時をかけるサスペンス&ラブストーリー”を紡ぐ。
石原がテレビ朝日のドラマに出演するのは、「霊能力者 小田霧響子の嘘」(2010)以来、14年ぶり。本作では、横浜地方検察庁中央支部の検事・西村奏を演じる。中学生のとき、検事の父を亡くしたことをきっかけに、母の故郷・長野に移り住み、そのまま地元大学の法学部に進学。そこで出会った4人の仲間とともに、司法試験に向け苦楽をともにする。恋に、喧嘩に、友情に……と、キャンパスがある長野の雄大な自然に包まれながら、生まれて初めての“青春”を謳歌し、仲間との絆を深める奏。しかし、司法試験資格のためのロースクール入試を間近に控えたある日、事件が起こる。ある人物の死が、彼女たちの運命を大きく狂わせていく。
「私たち友だちでいようね、永遠に」という仲間との約束を一瞬にして打ち砕いた運命の事件から、12年の月日が流れ、舞台は長野から横浜へ。35歳、念願の検事になって6年が経った奏の前に、事件以来、消息不明だった同級生が現れ、再び過去と向き合うことに。数多くの疑惑に包まれた大学時代の事件と対峙したことをきっかけに、20年前の父の死の真相が浮かび上がる。さらに、仲間たちの秘密の顔を知り、恋人との再会を経て、一見ばらばらに見える出来事が、やがて1本の線でつながったとき、物語は思いがけない方向へ突き進んでいく。
出産を経て、新たなステージに進んだ石原。3年ぶりの連ドラ復帰作で、守られることに甘んじるのではなく、「愛する人は私がこの手で守り抜く」という強さと覚悟を秘めた女性を体現する。ドラマと映画が製作された「Dr.コトー診療所」シリーズをはじめ、ドラマ「友情 平尾誠二と山中伸弥『最後の一年』」、映画「涙そうそう」「ハナミズキ」で知られる吉田が、脚本家人生初となる検事の世界を舞台に、完全オリジナルサスペンスラブストーリーを創出。映画「僕の初恋をキミに捧ぐ」「潔く柔く きよくやわく」、ドラマ「君の手がささやいている」シリーズの新城毅彦が演出を担う。光と影のコントラストが美しい映像、30代になっても青春の痛みを抱えながら生きる主人公たちの繊細で切ない心情描写にも注目だ。
「Destiny」はテレビ朝日系で、24年4月から毎週火曜の午後9時に放送される。石原の役どころとコメント、吉田のコメントは、以下の通り。
横浜地方検察庁中央支部の検事。検事の父、専業主婦の母の愛を受けて育った。しかし中学3年生のときに、父がある事件に巻き込まれて亡くなる。それ以降、母の故郷・長野に移り住み、息を潜めるように生きてきた。父と同じ検事になりたいという一心で、地元の国立大学の法学部に進学。真面目だけが取り柄の地味な学生生活を送っていたが、ある日、馴れ馴れしく近付いてきた野木真樹をはじめ、4人の友だちができる。初めて知った青春と恋――しかし、そんな充実した日々は、ある死亡事件を機に突然終わりを告げる。
卒業して12年――。検事となり、医師の恋人・奥田貴志と一緒に暮らしながら多忙な日々を送っているが、仲間たちとの再会をきっかけに、封印してきたいくつもの過去や疑惑と対峙していくことに。
3年ぶりの連ドラに不安と緊張がありました。ですが、脚本の吉田紀子さんとプロデューサーの中川さんが作成された企画書に驚かされました。最終回までの流れと共に、主人公・奏をはじめ、全キャラクターの生い立ちから現在に至るまでが細かく書かれていました。それぞれの人間性が良く分かり、全体感も把握でき、先の展開の内容の濃さに大変驚きました。現場では、出演者、そしてスタッフの皆さんの熱量とミリ単位のこだわりに嬉しさと勇気を頂きました。4月放送なのでまだ先ですが、心を踊らせながら共に放送を待ち望んでもらえたら嬉しいです。
わりと長いこと脚本を書いていますが、最初にこのドラマの企画を聞いた時には、目の前が真っ白になりました(本当です)。主役が女性検事。さらに、ラブサスペンスのオリジナル脚本。本格的に法曹界を描くのは初めてでしたし、おそらくその知識は小学生レベル。
数日間悩んだ挙句、ふと一本の古い無声映画を思い出しました。二十代の頃、劇場で見た活動弁士&楽団付きの「滝の白糸」。若き日に恋に落ちた法学部の学生と、旅回り劇団の女優。女優は苦学生の彼を助けるために学費を援助し、彼は無事司法試験に合格する。だがその二人が、数年後に出会った時には……。
この映画が、抜群に面白く、その頃はまだ脚本家にもなっていない私でしたが、家に帰り、そのプロットを、記憶が鮮明なうちにと、必死に書き留めたほどでした。
そんな“運命に翻弄されるような恋人たちの話”を書けないか……。しかもピュアなラブサスペンスを。「滝の白糸」がヒントになり、ドラマの脚本はスタートしました。
試行錯誤、紆余曲折、喧々囂々(けんけんごうごう)色々ありながらも「Destiny」は、出来上がりました。
後半は、まさに一心不乱。無我夢中で書き、今となっては、なぜ小学生レベルの法曹界知識の私が、検事物を書き上げられたのか、不思議でたまりません。
それもこれも、常に叱咤激励し一緒に試行錯誤してくれたプロデューサー諸氏の皆さま。そして、手取り足取り(こんな私に呆れもせず)法律のことを教えて下さった監修の先生方のおかげです。ありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。
人間、いくつになっても進歩はできる。と、ちょっと自分の可能性を知った時間でもありました。
そして、主演は石原さとみさん。彼女の芯の強さと純粋さ、そして類まれなる存在感と目力は、きっとシナリオに命をふきこんでくれることでしょう。
書き上げてしまった今は、一ファンとして、観客として、ドラマを拝見しようと思います。とても楽しみです。
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