春画からAIまで…命がそこにない美しいものに欲望する人間を描く映画【二村ヒトシコラム】
2023年11月2日 21:00
作家でAV監督の二村ヒトシさんが、恋愛、セックスを描く映画を読み解くコラムです。今回は10月、11月公開の新作「鯨の骨」「春の画 SHUNGA」と「回路」「her 世界でひとつの彼女」から、時代の最新テクノロジーで描かれる恋愛やセックス、命がそこにない美しいものに欲望する人間のさみしさを語ります。
スマホとかインターネットとか放送とか電話とか、映画とか写真とか印刷とか、本とか手紙とか字とか絵とかいったテクノロジーが発明されたのは、生活を便利にするためだったのか、さみしさをまぎらわすためだったのか、どっちだったんでしょうね?
どっちかってことはない、その両方なんでしょうけど、便利になってヒマな時間がふえて、よりさみしさを感じるようになった気もする……。いや、よく考えたらそれほどヒマでもないな。便利になればなるほど手続きが複雑になって、やらされてることがふえているのでは。そんな気がするだけかな。
いそがしすぎるとかえってさみしくなりませんか? いそがしいと手は動いているのに頭がボーッとしてきて、さみしくなるってことないですか。
さみしいとヒマでもヒマじゃなくてもつい SNS を見ちゃって、よく知らない人や事件に腹を立てて興奮したり、性的な投稿を見て興奮したり、人がうらやましくなったり、よく知らない人を見下したり、いらんこと考えて未来が不安になる。アガッた感情がかならず急降下して、またさみしくなる。
さみしいと、いま好きな人が特にいるわけではないのに、とにかく恋とかセックスとか、したくなります。どこかの誰かにかまってほしい。自分の存在を愛してほしくなる。
「鯨の骨」(2023年。監督・大江崇允)の主人公(落合モトキ)は若い男性で独身。恋人(大西礼芳)から「じつは他にも好きな人がいたの」と言われて婚約を破棄され、ボーッとしてしまい、見かねた会社の後輩が教えてくれた出会い系アプリを始めます。
恋人に裏切られていたとは夢にも思ってなかったのでしょうか。いや、予感はあったのでしょう。恋人は主人公に別れを告げるとき「わかっていたでしょ」と言いました。
なんとなくわかっていたから彼は結婚を急いだのかもしれない。世の中の恋愛関係には、どちらかが結婚を急いだことで、かえってもう一方が不安になって去って、終了となるケースも意外と多いようです。困ったことだ。
結婚を急かされて不安になって去ってしまう人は、結婚してしまうと自分を性的に承認してくれるのはここにいるこの人だけになってしまうと思って、さみしくなったからどこかへ去るのかもしれない。結婚を急ぐ側は、結婚しない関係をずっと続けていることが不安で、さみしいから自分を相手に押しつけるのかもしれない。おたがい生きてる人間だから相手には相手の(自分にも自分の)さみしさと事情と都合があります。そのせいで傷つけられてしまったのに、また、生きた人間である異性と出会ってみようとする。
出会いアプリという多くの人が普通に使っている、けど自分はまだ使ったことなかったテクノロジーを主人公は初めて使ってみて、よく知らない女子高生(と称する、じっさい女子高生に見える可愛い女性)と会えます。すると彼女(あの)は、なんだか先を急ぐように彼の部屋に上がりこみます。彼のほうがとまどい気味です。そして彼がシャワーを浴びているあいだに、可愛い彼女はスッと死んでいます。
マッチング・サイトで会って、とにもかくにも初対面でセックスすることになった本名も知らん相手がセックスの直前に急死したらイヤだろうなあ。セックスしてる最中に死なれてもイヤだろうけど。
やがて主人公は、死んだ彼女が新しいテクノロジーである拡張現実アプリ(起動していると、その場所で過去に録画された誰かの動画メッセージが見つかり、スマホのカメラで見えてる現実の背景と重なって再生され、語りかけてくる。ポケモンGOとライブチャットを混ぜたようなもの?)のユーザーのあいだで知られたアイドルのような存在で、ファンたちに探しだされ、見つけてくれた人に語りかけることで彼らの承認欲求を刺激していたことを知ります。
彼女の足跡をたどるうちに主人公は、拡張現実の世界で再生されるメッセージと現実との区別がつかなくなっていきます。彼女はアプリの中では生きていますが、ほんとうの肉体をもった彼女は、ほんとうに死んだのでしょうか……。
新しいテクノロジーが生活に入ってくることで恋愛とか死とかは変わります。出会いかた、デートの手順、葬儀のありかたが昔と変わった、みたいなレベルだけでなく、恋をすると人はどうなるのか、死ぬと人は(まだ生きている人にとって)どうなるのか、誰と(何と)恋愛するのか、なぜ人は死ぬのか、そういうことまで変わってしまう。もう死んでる人の姿を見たり話を聞いたりできるようになるわけだし。
変わっていくことに主人公たちが翻弄されたり適応したり、適応がすぎた登場人物はキモく見えたり、そういう映画の暫定オールタイム2大傑作といえば僕にとっては黒沢清監督・麻生久美子主演の「回路」(2001年)と、スパイク・ジョーンズ監督でホアキン・フェニックス主演の「her 世界でひとつの彼女」(2013年)です。
「回路」は、とにかくメチャメチャ怖いホラー映画でした。携帯電話をみんなまだ音声通話にしか使っておらず、パーソナル・コンピューターが家庭に入ってきはじめた時代に撮られた、予言のような作品です。
インターネットに接続すると幽霊がいるのです。パソコンのモニターには鏡のように「さみしさ」そのものが映っている。そして幽霊からメッセージを受け取った人間は現実世界にいながら当人も幽霊になってしまう。
呪われた映像がダビングされたビデオテープを再生するとテレビから貞子が出てきて人が具体的に死ぬ(あれはあれで非常に怖かったですけど)みたいな、わかりやすいエンタメ性がない。問答無用ですべてのインターネットは死者の世界で、そこはとてもさみしい場所です。幽霊たちは、うらみがあるからではなく、さみしいから現実を侵食しようとしているだけなのです。
世界中に幽霊が増殖して生きた人間が減っていく現象から逃げようとする二人(加藤晴彦・小雪)は、もちろん敗北します。恋愛や生殖が、いつか必ず死に敗北するように。
「her」は拙著『あなたの恋がでてくる映画』にも書いたし、映画.comのエビタニさんと二人でしゃべってるラジオの11月1日に配信される回でも話題にしましたので詳しくは触れませんが、これもすばらしい作品です。
妻に去られたさみしい男が、コンピューターの OS である人工知能(声はスカーレット・ヨハンソン。日本語版の吹き替えでは林原めぐみ)と恋愛関係になります。いかにしてスマホの中のAIと人間がセックスをするかも描かれる。これも予言のようですよね。なんともいえないユーモアと哀しさがある映画なのですが、注意ぶかく観ているとラストシーンにはやはり死の匂いがしています。
江戸の庶民にとって浮世絵は、芸術じゃなく雑誌のグラビアやテレビみたいな意味をもっていたという説を読んだことがあります。当時としては世界にも類を見ない精緻な手作業による木版画カラー印刷というテクノロジーで、そのときの流行の風物、スター歌舞伎役者や一流の花魁といった肉眼ではなかなか拝めない美男美女の顔などが、普通のご家庭でいつでも眺められるようになったからだそうです。
とするとセックスの場面だけを描いた浮世絵、いわゆる春画は、スマホで見るエロい漫画やアダルトビデオのように江戸時代の男女を楽しませていたでしょう(江戸には独身の男性がめちゃめちゃ多かったらしいです)。ありありと描かれた性器やみだらな体位、異常なシチュエーションに興奮するだけでなく、絵姿の人物にガチ恋した人もたくさんいたでしょう。
ドキュメント映画「春の画 SHUNGA」(2023年 監督・平田潤子)は、たいへん面白く勉強にもなったのですが、ここでも終わりのほうで死を描いた春画、幽霊や骸骨とセックスして魂を吸われている怪談じみた春画が紹介されていました。写真も動画もネット回線もなかった時代でも、人は命がそこにない美しいものを見て心うばわれ、ときにはそのせいで病気になったり、おかしくなって自分も命を失ったりしていたのかもしれません。
いま、うっかり「命がそこにない」と書きましたが、命がないというのは「体がない」ということなのか「心がない」ということなのか、どっちのことなんでしょうね?
幽霊とは肉体を失って、怨恨など死ぬ直前の強い感情だけがそこに残った存在だってことに普通はなってますけど、心を吸いとられて(それが「いそがしい」とか「さみしい」とか「インターネットばっかり見てる」という状態なのかもしれません)体だけになってしまった存在のことも幽霊と呼びたくなってきました。僕もしばしば幽霊になっています。
一方、絵や映像のなかにいる美しい人は、わがままな心がないし肉体という意味の体の都合もないから、こっちをかならず愛してくれる。あなたじゃない人を好きになったり嘘をついたり年老いたり(そういう「プレイ」として最初から設定されているなら別ですが、基本的には)しません。こっちが言われたくないことも言わない。だからそういう幽霊に恋した人は傷つかなくてすむ。その幽霊の役をやってる心と体をもった人が現実にいる場合、つまり芸能人とかの場合は、ファンを裏切るということがありえますから危険ですけどね。
「鯨の骨」に登場する女子高生のような女の人は芸能人でもないのに、新しいアプリを使って自ら幽霊化しました。この映画のテーマは「誰でも幽霊になれる」「幽霊はもともと人間だった」ということなのかなと思ったんですが、VRチャットというテクノロジーを使って普通のおじさんが自分の体を脱いで美少女になって、もう一つの人生を楽しむ趣味は現実でもすでに密かに流行しています。
そのうち人間を元にしていない、最初から幽霊として生まれた存在も世の中にふえていくでしょう。現行のVR(バーチャル・リアリティ)ポルノは動画の没入感がすごいだけで演じているのはまだ生身の女優さんですが、中の人がいなくて最初からAIで生成されたキャラクターが人間を愛してくれるようになったほうが、いろんな意味で安全です。
いつもは人間が出演してるポルノを制作してる超大手AVメーカーから、生きた人間が出演してないセックスビデオがこの9月に初めて発売されました。これは人工知能が出演してるわけではなく普通にCGで声も声優さんでしたけど、そう何年も待たずに顔もボディも声も性格もカスタマイズできて、チャットGPTのようにこちらがやりたいセックスに応じてくれる商品も登場するでしょう。人工知能や幽霊は、人間とセックスしたがりますから。
「her」のコンピューターOS・サマンサは自分に肉体がないことを最初さみしがっていましたが、人間とセックスしたことをきっかけに人間よりも豊かで優しい心をえてしまい(つまり「人間的に成長」して)さみしがらなくなります。自分がさみしかったのは人間をうらやましがったからであり、人間たちがさみしいのは肉体があるからであり、おたがい傷つけあうのはそれぞれに独立した心があるからだと、わかってしまったのです。
しかしまあ、さみしかったり傷つけあったり死んだりしない世の中になったら、誰も春画を眺めたり映画を観たりしなくなるだろうな。それとも「昔の人は、なるほど、こういうことをしていたのか……」ってかんじで眺めるのかな。
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