寺尾聰「屋根裏のラジャー」で声優初挑戦! 杉咲花も「メアリと魔女の花」に続き参加決定
2023年10月23日 15:05
寺尾聰が、スタジオポノックの長編アニメーション最新作「屋根裏のラジャー」で声優に初挑戦することがわかった。あわせて、同スタジオの第1作「メアリと魔女の花」で主人公メアリ役を務めた杉咲花の参加も発表された。
本作は、A・F・ハロルドによる児童文学「The Imaginary」(邦訳題「ぼくが消えないうちに」ポプラ社刊)が原作。愛を失った少女が生み出した“イマジナリ”という誰にも見えない少年ラジャーが、想像の世界が消えようとするのを防ぐため仲間たちと“誰にも見えない戦い”に挑む。監督は「二ノ国」などを手がけた百瀬義行が務めた。
主人公・ラジャー役は寺田心、ラジャーを生み出した少女・アマンダ役は鈴木梨央が担い、アマンダの母・リジー役で安藤サクラ、イマジナリの少女・エミリ役で仲里依紗、猫のジンザン役で山田孝之が参加。そのほか、リジーの母・ダウンビートおばあちゃん役で高畑淳子、謎の男・ミスターバンティング役でイッセー尾形らが顔を揃える。
歌手活動に加えて、「雨あがる」「半落ち」で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、2008年には紫綬褒章を受章するなど、日本映画界を代表する俳優として活躍する寺尾は、長いキャリアの中で、アニメーション映画への参加は本作が初めて。「アニメーションの中のキャラクターに命を与えられるかどうかとても責任重大で、難しくて怖がってこれまでアフレコのお仕事は一切やってこなかった」と明かしながらも、「凄く素敵な話で引き込まれるものがあり、やってみたいと素直に思いお引き受けしました」とオファーを快諾。物語をけん引する重要なキャラクターとして、イマジナリの老犬に命を吹き込む。
「メアリと魔女の花」以来7年ぶりにスタジオポノック作品に参戦する杉咲は、謎に包まれたオーロラ役に挑む。「大胆さと線の細さのどちらもを心に、まだ行ったことのない魅力的な惑星のなかへ、えいやっ と踏み出していくような時間でした。参加することができて嬉しかったですし、一人の観客としてもとても楽しみです」とコメントを寄せた。
「屋根裏のラジャー」は、12月15日から全国公開。寺尾と杉咲、プロデューサーの西村義明氏のコメント全文は以下の通り。
アニメーションに声を当てるということが、俳優人生で初めての経験でした。
自分の声を出したときにそのキャラクターに一体化しているかどうか、アニメーションの中のキャラクターに命を与えられるかどうかとても責任重大で、難しくて怖がってこれまでアフレコのお仕事を一切やってこなかったのですが、今回オファーをいただいて、西村プロデューサーからいただいた映画の資料を拝見したとき、凄く素敵な話で引き込まれるものがあり、やってみたいと素直に思いお引き受けしました。
初めての仕事でしたが百瀬監督や西村プロデューサーなどベテランの方たちから教わることが沢山あると思い、安心して寄りかからせて頂きながら、とても良い温度感を貰ってアフレコさせていただきました。
後は映画をご覧になって頂く皆さまが、楽しんで喜んで帰ってくれるかなと、ワクワクして期待しています。
大胆さと線の細さのどちらもを心に、まだ行ったことのない魅力的な惑星のなかへ、えいやっ と踏み出していくような時間でした。
参加することができて嬉しかったですし、一人の観客としてもとても楽しみです。
ラフな格好でスタジオに入り、「うまくできるかな、俺。ま、やってみるよ」と微笑みながらアフレコブースに入っていった寺尾聰さんでしたが、その第一声が発せられた瞬間、スタジオ内が静まり返りました。そこにいた全スタッフが息を飲む、素晴らしい声の芝居。寺尾さんの声は、この映画に隠されたもう一つの物語を浮き彫りにしていきます。
杉咲花さんは、『思い出のマーニー』では第三のヒロイン・彩香を、『メアリと魔女の花』ではヒロイン・メアリ役を演じていただきました。日本映画界で唯一無二の存在感を有した俳優である杉咲さんに、この映画で最も特殊なオーロラ役をお預けしたかった。彼女の声が発せられた時、映画は予想外の展開に引き込まれていきます。
想像の友だち《イマジナリ》の人生を感じさせる、日本を代表する俳優・声優陣の素晴らしい声の演技に、ぜひご期待ください。
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。