半落ち

劇場公開日:

解説

02年に刊行されたベストセラー・ミステリーを「陽はまた昇る」の佐々部清監督が映画化。元捜査一課警部、梶が3日前に妻を殺害したと警察に自首してくる。だが、犯行後2日間の行動については沈黙を守る「半落ち」の状態。しかも梶は半年前に若くしてアルツハイマー症になった妻の看病のため辞職し、警察学校で教師をする人望の厚い人物だった。その犯行を訝しむ刑事、検事、弁護士、新聞記者らは調査を進めていく。

2004年製作/121分/日本
配給:東映
劇場公開日:2004年1月10日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第28回 日本アカデミー賞(2005年)

受賞

作品賞  
主演男優賞 寺尾聰

ノミネート

監督賞 佐々部清
脚本賞 田部俊行 佐々部清
助演男優賞 柴田恭兵
助演女優賞 樹木希林
音楽賞 寺嶋民哉
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映画評論

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(C)「半落ち」製作委員会

映画レビュー

2.5文学界の大事件

2023年6月25日
iPhoneアプリから投稿

原作の横山秀夫氏が直木賞と決別することとなった作品。

原作を読んだ時も、これでは受賞は難しいのでは?と、思っていたので、映画は今まで観ていなかった。

配信サイトで無料だったので、なんとなく観てみることに。映画も重厚さを纏ってはいるものの。その実、やはり中身が薄いと思う。

原作も映画も展開は上手いのだけど。何もかもが半落ち気味なのは、確か。

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大粒 まろん

3.0小説「半落ち」は2003年第128回直木賞の最終選考過程まで残るものの落選した。選考後、一部選考委員から「致命的欠点が存在」と指摘され、議論を巻き起こした。

2022年10月10日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

動画配信で映画「半落ち」を見た。

劇場公開日:2004年1月10日

2004年製作/121分/日本
配給:東映

寺尾聰
柴田恭兵
原田美枝子
吉岡秀隆
鶴田真由
伊原剛志
國村隼
高島礼子
奈良岡朋子
樹木希林

主演は寺尾聰。

「私は、3日前、妻の啓子を、自宅で首を絞めて、殺しました」

寺尾聰は妻(原田美枝子)を殺害。

妻はアルツハイマー病の症状がかなり進んでいた。

「半落ち」の意味は警察用語で「一部自供した」という意味である。

この裁判を担当し、主文を書く役割の裁判官(吉岡秀隆)の父親(井川比佐志)もやはり重いアルツハイマー病を患っていた。

「自分がまともなうちに殺してくれ」

井川比佐志は吉岡秀隆の妻(奥貫薫)にそう言っていたことを吉岡秀隆は知る。

検察官(伊原剛志)は寺尾聰を厳しく糾弾しながらも、懲役4年という短い求刑をする。

小説「半落ち」は2003年第128回直木賞の最終選考過程まで残るものの落選した。選考後、一部選考委員から「致命的欠点が存在」と指摘され、議論を巻き起こした。

確かに寺尾聰が歌舞伎町に行ったことをことさらに隠す必要があったのかという疑問は誰もが感じるだろう。

寺尾聰から骨髄をもらったラーメン店の青年役にまだ無名だった高橋一生が。
彼のクレジットはないようだ。

個人的には田山涼成、石橋蓮司、奈良岡朋子などのわき役さんたちの演技が好きだなあ。

満足度は5点満点で3点☆☆です。

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ドン・チャック

2.5長い

2021年10月7日
PCから投稿

話が冗長
同じような表現が繰り返されるので、もう少し省略できそうだと感じた。
結末も予想を下回る
キャストは豪華

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asa89

4.0優れた特異な構成原作、優れた改編脚本

2021年1月31日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:TV地上波

過去のTV録画分の再観賞に続いて、
原作も再読した。
そして、横山秀夫がこの作品で直木賞受賞を
逃した経緯についても知った。

その是非について論ずる能力は無いが、
「半落ち」は優れた特異な構成が生きた、
直木賞受賞に充分値する素晴らしい作品
だと私は思っている。
(尚、この期の直木賞受賞作品は選定無し)

さて、映画の方だが、
原作の最後の章で真相が明かされる
劇的性は無いものの、
原作主旨を損なうこと無しに、
登場人物とエピソードの追加と削除、
また多くの大胆な改編を行い、
2時間強に収めた優れた脚本だったと思う。

原作は皆さん御存知の通り、
各章を全て別の語り手による視点で
時系列的に事件を追う構成になっている。
ひとつの事柄を別の視点で繰り返す
『ラショーモン・アプローチ』の「羅生門」
のような映画はいくつかあるが、
この作品のような、
何人かの視点で時間を繋いでいくケースは
映画表現としては難しいだろう。
そんな制約の中で、梶と志木を中心に据えて
梶の内面に迫った脚本は良かったと思う。

ただ、ラストシーンは、時間的制限からか、
少し集約過ぎてしまったようには感じた。

因みに、私の横山秀夫ベストは、
「クライマーズ・ハイ」です。
この作品は「半落ち」の翌年に出版
されましたが、
「半落ち」を巡る選考の経緯からの
横山氏の直木賞決別宣言が無ければ、
私は間違いなく、「クライマーズ・ハイ」が
直木賞をリベンジ受賞したものと想像
しています。

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