“火の鳥”は何を象徴している? 手塚治虫原作「火の鳥 エデンの宙」基本情報・声優まとめ
2023年9月20日 13:00
手塚治虫氏の名作漫画「火の鳥」“望郷編”を、STUDIO4℃が長編アニメ化する「火の鳥 エデンの宙」が、ディズニープラスで独占配信中。1300年間、生き続ける。そんな数奇な運命を歩んだ主人公が、辺境の惑星から遠く離れた故郷・地球を目指す姿を通して、現代人にかけがえのない地球の尊さ、未来への警鐘を投げかける。そんな感動の映像体験をより楽しむために、この記事では「そもそも火の鳥とは?」という基礎知識をはじめ、ストーリー、豪華なスタッフ陣、声優陣を紹介する。
▽どんな物語?
▽制作はSTUDIO4℃
▽登場人物&声優紹介
“漫画の神様”と謳われ、いまも世界中で敬愛される巨匠・手塚治虫。その代表作にしてライフワークともなった不朽の名作「火の鳥」は、全12編に渡る壮大なスケールを誇り、時代や舞台を変えながら「人間とは、生命とは何か」を問いかけ続ける叙事詩だ。作中で狂言回し的な役割を果たす“火の鳥”は、時空を超えた超生命体であり、永遠の生命の象徴。その血を飲めば、不老不死になれるとされ、登場人物たちは皆こぞって探し求めている。
過去に映画化、アニメ化、ミュージカル化など、さまざまな形で展開されてきた「火の鳥」。今回は、全12編のうち“望郷編”を初めて映像化し、長編アニメ「火の鳥 エデンの宙」として、ディズニープラスで配信。1300年の時を生きた女性が、時空を超えた旅路の果てに、故郷を目指す壮大にして深遠なドラマが描かれる。なお、手塚氏の誕生日である11月3日には、同原作でエンディングが異なる劇場版「火の鳥 エデンの花」が全国公開される。
荒廃していく地球に絶望したロミと恋人のジョージは、ふたりだけの新たな生活を始めるため、惑星「エデン17」へと向かう。しかしそこは、水が枯れ、かつての移住者も滅んだ星だった。必死に水源を探し、畑を耕す毎日のなかでロミが妊娠。ジョージは大喜びするが、大地震による事故で帰らぬ人となる。ジョージの忘れ形見でもある愛息子・カインが、将来ひとりぼっちになることを恐れたロミは、カインに「13年後に目覚める」ことを約束し、自らコールドスリープに入る。しかし、システムの誤作動でロミが目覚めたのは、なんと1300年後だった。
目覚めたロミが目の当たりにしたのは、カインの子孫たちが、新たな文明社会を築き上げたエデン17だった。彼女は運命を受け入れ、そこで“女王”として、穏やかな生活を送り始めるが、日に日に美しい故郷・地球への思いを募らせる。「一度でいいから地球へ帰りたい」という彼女の思いを叶えるため、エデン17で生まれ育った心優しい少年コムは、ロミとともに果てしない宇宙へと旅立つ。しかし、旅の途中で出会った移民星調査員の牧村から告げられたのは、「地球はもう存在しない」という衝撃の事実だった。その言葉の裏に隠された真実とは?
製作期間7年をかけて、入魂のスペクタクル巨編を完成させたのは、ハイクオリティかつエッジの効いた映像作品を生み出し続けているアニメ制作会社STUDIO4℃。第31回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞に輝いた「鉄コン筋クリート」をはじめ、第8回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門に輝く「マインド・ゲーム」、アヌシー国際アニメーション映画祭2021に招待された「漁港の肉子ちゃん」など、国内外で高い評価・注目を獲得している。
監督はSTUDIO4℃が仏映像会社ANKAMAとタッグを組んだ「ムタフカズ」で、アニメ界のアカデミー賞と呼ばれる第46回アニー賞長編インディペンデントアニメ部門にノミネートされた西見祥示郎。原作に大胆な現代的アレンジを施しつつ、アニメならではの魅力があふれる作品世界を構築した。西田達三(「バケモノの子」)がキャラクターデザイン・作画監督、木村真二(「海獣の子供」)が美術監督、斉藤亜規子(「ベルセルク 黄金時代篇」)が演出・CGI監督、重村建吾(「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」)が編集を担うなど、強力なスタッフ陣も集結している。
「火の鳥 エデンの宙」は、ディズニープラスで独占配信中(中国本土を除く)。11月3日からは、エンディングが異なる劇場版「火の鳥 エデンの花」が全国で公開される。
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
ラスト5分、確実に泣く“珠玉の傑作” NEW
いじめで退学になった少年。6年後、何をしてる――? 2024年の最後を、優しい涙で包む感動作
提供:キノフィルムズ
映画料金が500円になる裏ワザ NEW
【12月“観たい”映画が公開しすぎ問題】破産確定→ヤバい安くなる裏ワザ、こっそり教えます
提供:KDDI
【推しの子】 The Final Act
【社会現象、進行中】知ってるけど、ハマってない人へ…今が鑑賞の絶好機!最後まで一気に観よう!
提供:東映
モアナと伝説の海2
【「モアナの音楽が歴代No.1」の“私”が観たら…】最高を更新する“神曲”ぞろいで超刺さった!
提供:ディズニー
熱狂的ファン急増中の超過激ホラー
【どれくらいヤバいか観てみたら…】「超楽しい」「なんやコレ」感想真っ二つだった話
提供:エクストリームフィルム
【衝撃作】ハマり過ぎて睡眠不足に注意
ショッキングな展開に沼落ち確定…映画.comユーザーに熱烈にオススメしたい圧巻作
提供:hulu
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
文豪・田山花袋が明治40年に発表した代表作で、日本の私小説の出発点とも言われる「蒲団」を原案に描いた人間ドラマ。物語の舞台を明治から現代の令和に、主人公を小説家から脚本家に置き換えて映画化した。 仕事への情熱を失い、妻のまどかとの関係も冷え切っていた脚本家の竹中時雄は、彼の作品のファンで脚本家を目指しているという若い女性・横山芳美に弟子入りを懇願され、彼女と師弟関係を結ぶ。一緒に仕事をするうちに芳美に物書きとしてのセンスを認め、同時に彼女に対して恋愛感情を抱くようになる時雄。芳美とともにいることで自身も納得する文章が書けるようになり、公私ともに充実していくが、芳美の恋人が上京してくるという話を聞き、嫉妬心と焦燥感に駆られる。 監督は「テイクオーバーゾーン」の山嵜晋平、脚本は「戦争と一人の女」「花腐し」などで共同脚本を手がけた中野太。主人公の時雄役を斉藤陽一郎が務め、芳子役は「ベイビーわるきゅーれ」の秋谷百音、まどか役は片岡礼子がそれぞれ演じた。