鈴木清順生誕100年記念「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」「夢二」4K修復版、11月11日公開　「こちらあみ子」森井勇佑による予告編

鈴木清順監督生誕100年を記念し、鈴木監督の代表作「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」「夢二」の4Kデジタル完全修復版を上映する特集「SEIJUN RETURNS in 4K」が11月11日から全国順次開催される。このほど特集上映のビジュアルと「こちらあみ子」の森井勇佑監督がディレクションした予告編が披露された。

没後なお、“清順美学”と呼ばれる独自の映像美で、熱烈な支持を得ている映画監督・鈴木清順。その圧倒的評価は日本だけに留まらず、ウォン・カーウァイ、ジム・ジャームッシュ、クエンティン・タランティーノ、デイミアン・チャゼルら多くの映画人からリスペクトされている。

鈴木監督が残した傑作群の中でも、原田芳雄を主演に迎え、現実と幻想が交錯した極彩色溢れる“清順美学”の代表作「ツィゴイネルワイゼン」をはじめ、鈴木監督の大ファンだったという松田優作を主演に迎えた「陽炎座」、大正ロマンを象徴する画家・竹久夢二を沢田研二が体現した「夢二」の3作は「浪漫三部作」と呼ばれている。その絢爛たる映画術の成熟が頂点を極めた代表作として知られており、発表から40年以上の歳月が過ぎた今なお色あせない魅力を放っている。

予告編は「こちらあみ子」で新藤兼人賞金賞ほか数々の映画賞に輝いた森井監督がディレクション、「こちらあみ子」「ラーゲリより愛を込めて」等を手掛けた早野亮が編集を担当。「約束だからお骨をちょうだい。まいりましょう」と少女が誘う「ツィゴイネルワイゼン」の幻想的な場面で幕を開け、水の中から無数のホオズキが湧き上がる「陽炎座」の伝説的シーン、空いっぱいに舞う紙風船を沢田が追いかける「夢二」のオープニングなど、3作品それぞれの華麗な映像美と、原田、松田、大楠道代ら清順映画を彩る豪華俳優陣の艶やかな演技が見どころだ。

「SEIJUN RETURNS in 4K」は11月11日からユーロスペースほか全国順次公開。