宮藤官九郎、山本周五郎「季節のない街」ドラマ化! 「自分の第二章が始まる」と宣言
2023年5月11日 08:00
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宮藤官九郎が企画・監督・脚本を務めるドラマ「季節のない街」(全10話)が8月9日、ディズニープラスの「スター」で一挙独占配信されることが決定した。本作は、山本周五郎の同名小説を映像化するもの。宮藤が長年温めてきた企画であり、「今回は自信がある。紛れもなく、いちばんやりたかった作品で、これを世に出したら、自分の第二章が始まるような気がしています」と宣言するほど、強い思い入れと確かな手応えを示している。
黒澤明監督の代表作「どですかでん」(1970)の原作としても知られる小説「季節のない街」は、裕福とはいえない“街”を舞台に、その日の暮らしに追われる個性豊かな住人たちが、弱さやずるさを隠さずに、たくましく生きる姿を紡いだ物語だ。
宮藤版では、12年前に起きた“ナニ”の災害を経て建てられた仮設住宅のある“街”へと舞台を置き換え、現代の物語として再構築。希望を失い、街にやってきた主人公の田中新助こと半助が、住人たちの姿に希望を見出し、人生を再生していく青春群像エンタテインメントとして描く。
12年前の“ナニ”で被災した人々が身を寄せる仮設住宅には、いまもまだ、18世帯ものワケあり住人が暮らしていた。月収12万を超えると即立退きとあって、皆ギリギリの生活を送っていた。半助は、街で見たもの、聞いた話を報告するだけで「最大1万円!」をもらえるという軽い気持ちで、街に潜入。だが、半助こそ“ナニ”によって何もかも失い、ただ生きているだけの男だった。しかし、半助は街を観察するうちに、たくましく生きるワケあり住人たちを好きになっていく。そんななか、仮設住宅が取り壊されるという噂が街に流れはじめる。
宮藤が映像作品の監督を手がけるのは、2016年に公開された「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」以来。あわせて披露されたビジュアルには、壁に大きく電車が描かれた仮設住宅と、この街に住むさまざまな人々の暮らしが垣間見える、生活感あふれる物がコラージュされている。中央には巨大な大漁旗がたなびき、街の人々の力強い生命力を象徴する、彩色豊かなビジュアルに仕上がっている。
宮藤いわく「妄想を抱きつつ30年」を経て、実現した念願の企画には、第一線で日本の映像界を支えるスタッフが集結した。宮藤とともに監督を務めるのは、「いとみち」「俳優 亀岡拓次」の横浜聡子と、「ドライブ・マイ・カー」に監督補として参加した渡辺直樹。音楽は「あまちゃん」「いだてん 東京オリムピック噺」など、宮藤脚本の作品のほか、「エルピス 希望、あるいは災い」でも手腕を発揮した大友良英が担当する。
加えて、撮影に近藤龍人(「ある男」「万引き家族」)、美術に三ツ松けいこ(「すばらしき世界」「怪物」)、衣装には多くのアーティストのスタイリングを担当し、宮藤作品にも多数関わる伊賀大介(「百花」「ちひろさん」)が参加している。
「季節のない街」は、ディズニープラスの「スター」で、8月9日より全話一挙配信。宮藤のコメント(全文)は、以下の通り。
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黒澤明監督作品の中で「どですかでん」がいちばん好きで、その原作小説「季節のない街」に20歳で出会い、その昂(たか)ぶりのまま演劇を始めました。以来、事あるごとに原作を読み、なぜ黒澤さんはこのエピソードを削除し、あのエピソードを膨らませたのだろう、という疑問が沸き始めました。
そもそも短編集なので、1話完結の連続ドラマになるんじゃないか?(……と思ったら60年前に森繁久彌主演でドラマ化されてました)とか、現代に置き換えるなら、舞台は仮設住宅かな? とか、電車バカの六ちゃんは誰がいい? とか、伴淳三郎さんの役はあの人? 田中邦衛さんの役はアイツしかいないとか、そんな妄想を抱きつつ30年、無理だよな、無理なんだろうな、と諦めかけていたところに、ディズニープラスさんが面白がってくれて日の目を見ました。
びっくりするくらい素晴らしいキャスト、最高のスタッフ、びっくりするくらい寒暖差の激しいロケ地、怖いほど条件が揃ってしまったので、失敗は許されないというプレッシャーと闘いながら、二カ月半のロケは夢のように過ぎていきました。どうしよう。今回は自信がある。紛れもなく、いちばんやりたかった作品で、これを世に出したら、自分の第二章が始まるような気がしています。世界中の人に見てほしいので拡散お願いします。
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